umi_hippo

4月から先生になります

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最近の記事

職員室で1番多く電話をとった一年目

教員一年目が終わった。 と言うより、終えることができた。 この一年、何度か本気で「一年もたないかもしれない」と考えたことがあった。 でも、こうして一年、終えることができた。 最後に書いた記事からちょうど一年が経ったらしい。 一年前の記事には、こう書いてある。 「ただひたすらに自分らしく、輝くために。」 言い方がすごく悪いかもしれない。でも率直に言えば、この言葉に呪われた一年だった。 日々目の前にあることをこなす中で、ふと立ち止まって自分を見つめ直すと、そこにはち

    • 私が先生になる理由

      今日が最後の記事になる。 ここまで、ひたすらに「生徒」としての記憶を振り返ってきたけれど、今日は、イマを書いてみようと思う。 ---------------- 明日から、「先生」としての人生が始まる。 「なんで先生になろうと思ったの?」 そう聞かれることは多い。 正直なところ、気がついたら先生になる道を選んでいたというのが真実なのだけれど、 それを言語化するために、人生の色んな出来事を重ね合わせて説明する。 決定的な理由を一つ挙げるとすれば、 こうまとめられると

      • 「多様性」の教室

        中学校に入学した時、「なんて多様性のある教室なんだ」と思った。 学年の過半数が、海外経験がある人という環境だったので、その時初めて、自分が知らない世界を知っている人に囲まれるという経験をした。 どこどこに住んでいた⚪︎⚪︎ちゃん、 どこどこ人のお母さんがいる⚪︎⚪︎くん、 どこどこ生まれの⚪︎⚪︎さん。 クラスメートにゆかりのある国だけで、世界地図が描けるんじゃないかと思った。 「多文化共生」「異文化理解」そんな言葉がとても身近にある環境。 みんな、中学校に入る

        • 文句

          自分の家に、文句が多い子供だった。 小学生の頃は意識していなかったけれど、中学校に入って、自分が育った環境と違う人たちと接点を持つようになって、その子達が羨ましかったからだ。 以前、「隣の芝生」という記事でも、書いた通り。 なんでうちには、ナイフがないんだろう。 なんでうちは、ご飯食べている時にテレビを付けっぱなしなんだろう。 なんでうちは、玄米を炊いてくれないんだろう。 なんでうちは、こんなに狭いんだろう。 なんでうちは、スリッパを履かないんだろう。 なんで

        職員室で1番多く電話をとった一年目

          大量の文房具、変な筆箱

          中学生の女の子あるあるだと思う。 文房具を集めるのが趣味だった。 少ないお小遣いの範囲で、新しい文房具を見つけては買って使うの繰り返しで、 筆箱の中にはピンクのペンだけでも、数種類の、少しずつ違う色合いのペンが入っていた。 全部ピンクなんやったら一本でええやん、と今となっては思うけれど、ちゃんと使い分けていたのだ。 このペンは、赤シートで隠す文字を書く時用。 このペンは、ノートにアンダーラインを引く時用。 このペンは、詰め替えが出来る多色ペンなので止むを得ずついて

          大量の文房具、変な筆箱

          中国語

          小学校の時、クラスに中国籍の子が何人もいた。 中には日本語を全く話せない状態で入学してきた子もいたので、先生や他の児童とのコミュニケーションを全くとることができないというケースもあった。 そんな中で、授業だったか、終わりの会だったか忘れたけれど、クラス全員で中国語の挨拶を覚えるという時間があった。 先生が模造紙に挨拶や数字の読み方を書き出してくれて、クラス全員が中国籍の児童に続いて発音する、というものだった。 初めて触れる、中国語。 日本語と同じ漢字を使っているのに

          手紙

          最近、先輩先生に、こんな質問をされた。 「授業中、生徒が手紙を回してたらどうする?」 自分がどう答えたかは、さておき。 回してたなあ、手紙。 毎日、手紙を回すことを楽しみに授業を受けていたこと節がある。 どんな手紙かと言うと、クラスメートに関する噂だとか、あの子眠そうにしてるねとか、そういうオーソドックスな内容もあるけれど、 大半は、マンガだった。 棒人間の、マンガ。 自分たちで勝手にシリーズ化して、紙の表に1コマ目、紙の裏にオチを描く。 自分が描いたストー

          バス

          子供の頃から、移動手段は電車が前提という価値観で育った。 地元が電車社会だったということと、実家が電車のハブ駅だったので、バスに乗る必要がなかったという理由がある。 バスに乗る機会と言えば、おばあちゃん家に行く時くらい。 当然、通っていた中学にも電車を使っていて、 バスで学校に通っている同級生には少し憧れがありつつ、 度々遅延があったり、座席に座れないくらい混んでいたりするバス通学は大変だろうなと感じていた。 中2の就業体験の時、勤務後に部活に行く必要がある機会があ

          お化け屋敷

          中学3年生の時、文化祭の教室展示で、暗幕で部屋を真っ暗にすることが禁止になった。 お化け屋敷をしようとしていた私たちにとっては、大悲報だった。 暗くなかったら、お化け屋敷にならんやん。 そんな反発が出るのは当然だった。 それでも何とか最低限の明るさを確保して、お化け屋敷をやり遂げることができた。 私が担当したのは、お化け役ではなく、最初のナレーター役。 美術館?の設定になっているお化け屋敷のストーリーを語り、ただ驚かすのではなく、来訪者により世界観に浸ってもらいな

          お化け屋敷

          歯みがき

          昼休みに歯みがきをするのが日課だった。 歯科検診があった時に、お弁当を食べた後歯磨きをする必要があったので歯ブラシを持って行ったところ、食後に歯を磨くととてもスッキリするし午後の授業の眠気もマシになったので、毎日継続することにした。 周りの友達は既に毎日歯みがきをしていて、歯みがきが終わるのを待っている間手持ち無沙汰だったという理由もあった。 毎日、トイレの洗面台で、鏡の前に3人で一列に並んで歯みがきをしていた。 トイレに入ってきた後輩たちにとって、あれほど威圧感のあ

          歯みがき

          消化大丈夫?

          昼休み、だるまさんがころんだをして遊んでいたという話は既に書いたと思うけれど、 女子が中庭でそんなことをしている時、運動場では男子がサッカーをして遊んでいた。 昼休みが始まるのは12:30。 だるまさんがころんだ勢は、だいたい12:45-50ごろから外へ出て遊んでいたのだけれど、 男子は、お弁当を3分くらいで食べて(それはちょっと盛ったかも。5分くらい。)、あっという間に運動場に消えて行っていた。 消化、大丈夫??? そしてその元気は、どこから来るのだろう。 余

          消化大丈夫?

          「創作」

          中学の国語の授業では、毎回授業の始めに「創作」という時間があった。 何でも良いから、2分間、文章を書き続けるというものだった。 そして毎回2名ずつ、書いた文章を皆んなの前で読むというもの。 本当にどうでも良い、くだらない文章を書き続けていたけれど、その思考の垂れ流しを皆んなの前で読み上げるのは、けっこう楽しかった。 他の人が発表している時も、その人の頭の中身を覗いてるようで、新しい発見があることも多かった。 そして、書く時間が決まっているからこそ、自分が一定の時間で

          「創作」

          現地集合、現地解散

          高校の遠足は、現地集合、現地解散だった。 行き先は、京都。 一応、大学巡りということらしいけれど、現地集合、現地解散だったらもう普通に遊びに行ってるも同然。 友達と約束をして、朝からモーニングを食べに行き、遠足後にはタピオカを飲んだ。 その自由さは有り難かったし、自分は遠くまで行けるようになったんだなあという自信にもなっていた。 大学生になったら京都なんて毎週末にでも行くことができる。 でも、制服でウキウキしながら街を歩いたあの経験は、やっぱり、校外学習でしか味わ

          現地集合、現地解散

          お昼ご飯

          中高時代、基本的には毎日母がお弁当を作ってくれていたのだけれど、毎週水曜日はパン屋さんかコンビニで昼食を買う日という決まりがあった。 これは、通学路に美味しいパン屋さんがあったということと、毎日一緒に登校していた友達が毎週水曜日に買っていて、一緒にお店に入ると私も買いたくなったからだった。 パン屋さんで買うことも多かったけれど、段々コンビニで買う頻度も高くなってきた。 というのも、前の記事でも書いた通り、私は夏バテがひどいタイプで、朝「食べたい」と思って買ったパンでも、

          お昼ご飯

          先生の第一印象

          先生だけじゃなくて、どんな人間関係にも当てはまるのだろうけど、第一印象はとても大事らしい。 どのような自己紹介をするか、何を伝えて何を伝えないのか、しっかりと準備をしてから挑みたいものだ、 自分が生徒にどんな第一印象を与えたいか考える上で、自分がこれまで出会って来た先生の第一印象を思い出してみることにした。 1番強烈だったのは、中2の時の数学の先生だった。 事情があってその先生は、年度の途中で私たちの担当をすることになった。 それまで持っていただいていた先生は、若く

          先生の第一印象

          隣の芝生 Part 2

          前回の記事で書いた、友人宅で衝撃を受けた話の続編。 友達のお家に遊びに行った時、友達のお母さんがお昼ご飯を用意してくれていた。 そのご飯がとにかく衝撃だった。 まず、ご飯を食べ始める前の段階から、何だかおかしいぞという予感はあった。 友達と最寄り駅で合流してお家に向かう途中、お母さんから「生クリームを買ってきて」というお使いを頼まれていたのだ。 生クリーム・・・??何に使うんだ、それ・・?? 自分の家では冷蔵庫に入った生クリームを見たことがなかったので、その時点で

          隣の芝生 Part 2