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富士は何処へ 五里霧中の世界へ  旅の徒然 浮世雲

旅は始まる


曇りの天気予報は 外れ
暖かな晴天に

“屋根の無い車に すれば良かったか?”
そんな 事さえ 思うくらい

思っても 言葉にすると 
今 乗ってる 赤い亀号が 拗ねるから
言わないけど

サービスエリアでこの景色をみたら
ホッとする

“三つ子の魂は百まで”
御意である

小腹が、空いたので…
餃子も有名なんだなと

摘んでいると 
作業着姿のおっちゃんが やって来た
そう 此処には 
ヤマハのピアノが置いてある

いきなり “星に願いを”を弾き出す
おっちゃん なかなかやるやん
半ば 終わり

いきなり 美の壺のテーマ
モーニンが流れる

“おっちゃん かっこいいやん”

でも せっかくいい ところで ….
仙人のように 消えていった

我が部屋にも 30年 寄り添ったピアノ
が居る。
全く弾けないけど…

今年の手習いの一つに 入れようと…

ところで 富士山は 何処へ
200キロ離れた 三重 鳥羽から見えたのに



富士山は その気配さえも全く感じ無い

そこにあるのに….

いつしか 陽の光は 天使の梯子を
かけて 海を魅せる


気がつくと
五里霧中….

“屋根のある車で 良かった”

誠に 勝手なもので ある

駅伝の選手は ここを走るのか?

雪が降ったら 登れないだろう
激坂を宿に向かう

宿の前には 茶室があると

晴れたら お茶も 良いか

気儘な旅は 何も予定が無い

霧の中 宿に 辿り着く

“梅が 咲いている”


春には まだまだ 遠い…

今宵は しっかり 雨になるらしい

“強羅” 
なんだか意味ありげな響きに
惹かれる

目の前の景色を 愉しみ切り取ろう


平安な暮らしをする縄文人
浦島太郎な浮世雲

ギランバレーに恋をして
回復期リハビリテーション
五里霧中の世界へ

年末の末にも 富士に招かれて…

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