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「変化する怖さ」「変化しない怖さ」

16歳で古着屋を開業したときはアメリカ古着一択の商品構成だったのが、紆余曲折というか、気の向くままに商品を変えていったらブランド古着に行き着き、買取/販売をするブランド古着の専門店を18年運営しました。

ブランド古着は、幅広いブランドに関する知識、発売年の判別、真贋鑑定力、さらにトレンドや人気の考慮…
インターネット普及以前はこれら全てをバイヤーの「知識・目利き」で判断していました。

新しくできたブランドや、人気のセレクトショップで扱いが開始されたブランド等の情報をキャッチするための勉強も常に必要。しかもネットじゃなく人力。

十分な知識を持たずオープンしたお店は数年で撤退することがほとんど。

そのためブランド古着は専門店のみで扱われていました。

新規参入が難しいため、ライバルも少なく
ビジネスとしても良い時代でした。

わたしはこの仕事に誇りを持ち、
ちいさな個人店の魅力や存在意義、存在価値も感じていました。


時は流れ
ブランドは簡単に検索でき、ヤフオク・メルカリで相場がつかめ、大型リサイクルショップではアルバイトの学生さんが査定をする時代…

コレ、わたしがやる意味あるの?

ちいさなブランド古着店の存在意義って?

いろいろ悩みながら、ブランド古着のなかにヴィンテージを置いてみたり工夫はしてみました。

でも、なんかいまいち。

そもそもブランド古着とヴィンテージとでは考え方が全然違う…

真逆なんです

ブランド古着って言ってみればリユース品で、
家電などのリユースと同様、年代が新しく、きれいで、人気のある商品が一番良いのです。

対してヴィンテージは
年代の古さが付加価値となり、使い古された味わいも魅力の一つ、需要が少ない変わりダネもプラス評価。


これを買取/販売のブランド古着屋でやるのは無理がある。


よし。やめよう。


18年続けたブランド古着の買取/販売をやめるのは少し勇気が必要でした。

食べていけなくなったらどうしよう。
お店つぶしちゃう危険性だってあります。

そんな
「変化する恐さ」や危険性はもちろんあります。

しかし変わり続ける時代のなかで、

自分が「変化しない恐さ」もある

変化しないことの危険性。

どちらをとるのが正解か?

そんなの
時がたたなければわからない。

時がたってもわかんないかも。

だったらカッコいい方を選ぼう。

楽しそうな方を選ぼう。




このお話は比較的さいきんの出来事です。

ずっと続けてきたことをやめたり変えたりするのってこわいですよね。
でも今の時代、同じことを同じようにつづけるのはむしろリスクではないでしょうか?

わたしが自分自身の事でいちばん重要だとおもっているのは、すごく単純な事ですが
お店を「続ける」こと。

そのために、大切にしていたこだわりも時には置いてくる勇気も必要。

こだわる部分とやわらかく対応する部分とバランス良く保ち、いちばん重要なものは何か?しっかり見極め、それを何としても守り続けることが重要だとわたしはおもいます。


最後まで読んでくださってありがとうございました。
なにかのお役に立てれば嬉しいです:)

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