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プロレスの懐の深さを知った日。

みなさんこんにちは、
グラフィックデザイナーのウエマツです。

ここ最近2週続けて両国国技館にプロレスを観戦しに行ってきました。
そこで感じたこと学んだことを書いてみたいと思います。

見に行った大会


今回見に行った大会は、

7/21 DDTプロレスリング『WRESTLE PETERPAN 2024』


7/27 WWE 『SUPERSHOW SUMMER TOUR 東京』

こちらの2大会を観戦してきました。

どちらの大会も本当に素晴らしく、感動したのですが、これをただそれだけで終わらせてしまうともったいないと思い、感じたことをしっかりと言語化しておきたいと思います。


突き抜けるからこそ見えてくる面白さ。


DDTプロレスリング『WRESTLE PETERPAN 2024』



「突き抜ける」。
「やり切る」と言い換えてもいいかと思いますが、どちらの大会も自分達の色や強みを活かし切ることを徹底した大会の作りになっていました。

DDTプロレスでは、大会名でもある「ピーターパン」のように、宝箱を開けるような、次から次に色々なものが飛び出してくるワクワク感溢れる大会でした。

笑いあり涙あり流血もありで飽きさせない試合の組み方をしながら、全ての試合が終わり最後のエンドロールまで、お客様を楽しませるための丁寧な工夫と心遣いを感じます。


全ての試合にストーリーがあり、役割がある。
第一試合だから前座や消化試合なんてことはなく、選手自身が自分の立ち位置、役割を理解した上でいかに期待値を上回るか。
次の試合にしっかりとバトンを繋げるだけでなく、見にきてくれたお客様に自分というものをどう印象つけるのか。

そこを考え抜き、試合で表現する。
それをやり抜ける選手が上がっていくんだということがよくわかります。

DDTという団体が、
幅が広く、「楽しい」「カッコイイ」「強い」「怖い」
それらを全て詰め込み、見せつけてきた!

本当にプロレスへの愛に溢れた素敵な大会だったと思います。



全体で約5時間(途中休憩無し)くらいという、長い大会でしたが変に間延びすることもなかったところも高い評価ポイントだと思います。


WWE 『SUPERSHOW SUMMER TOUR 東京』


アメリカに本拠地を置く世界最大のプロレス団体WWE。
5年ぶりの日本公演。

私にとっては初めてのWWE観戦でした。

「これがアメリカンプロレスだ!」
と、言わんばかりの圧倒的な力技で投げ飛ばされたような衝撃と、ショックを覚えました。

一週間という短い期間で、同じ両国国技館という場所で大会を見比べることができた経験は何よりも貴重で、それがあったからこそ、WWEというものの凄さをさらに感じられたようにも思います。

プロレスではなく、スポーツエンターテイメントを謳い、
大会タイトルの「スーパーショー」にもあるように、エンターテイメントとして確立されたWWEのパフォーマンスは圧倒的で本当に美しいものでした。

会場全体が異様なテンションの高さに包まれ、それは今まで見てきた日本のプロレスとは全くの別物でした。

まるで、ロックバンドのライブや、クラブでDJのパフォーマンスを見ているようなそんな感覚を覚えました。

『コールアンドレスポンス』
コンサートなどで、演奏者の呼びかけに対して観客が応えること。

試合ごと、選手ごとにそれぞれのノリがあり、そこに合わせた合いの手がある。
選手は、自分の作りあげたキャラクターに合わせて観客を煽る。
観客はそれに応えるように声を返す。

コールアンドレスポンスを駆使し、会場は異様な一体感に包まれていきます。

プロレス自体もわかりやすく、大きなリアクションで技を受ける選手。
観客を煽ってばかりで始まらない試合。
入場も退場も賑やかで大袈裟で長い。
良くも悪くも大味でアメリカンな試合展開。

それらが成立するのも、スポーツエンターテイメントを謳い、自分達の役割を理解しそれを突き抜けてやり切っているからだと理解できました。

だからこそたくさんのストーリーが生まれる。
そこに泣いたり笑ったりしながらファンは夢を見る。

それは本当に尊く美しいものだと突きつけられた夜でした。


プロレスとは。


プロレスとは、
まさに人が生きる美しさを表す鏡のようなもの。

十人十色、百人百色。

全ての選手が自分の人生と、様々なものを背負い覚悟を持ってリングに上がる。
時には道化を演じ、笑われ、罵声を浴びることも。

何度倒されても何度でも立ち上がる。
命懸けで戦う姿はただただ「美しい」。


それは絵画や、アートの美しさとはまた違う、人間臭さ泥臭さから滲み出てくる美しさ。
その瞬間その場で咲く花火のような、刹那的であるからこそ心を震わせられるものだと思います。


DDT、WWEともに全く違う色でそれぞれの役割を全うしている。

それはまるで、社会の写し鏡のよう。

時には共感したり、自分にはない魅力に夢中になったりしながらファンは夢を見ているのかと思いました。

それは例外なく私自身もプロレスに魅了された一人だからよくわかります。


最後に


この2つの全く色の違う「プロレス」を見れたからこそ、プロレスの持つ懐の深さを知ることができました。

今回書いた私の考え方は別に何の正解でもなく、同じ試合を見ても全く違う感想を持っていい。

団体側の楽しませ方が多様にあるように、見る側の楽しみ方だって無限にあっていい。

その違いを楽しみ、試合後に意見をぶつけ合いながらお酒を飲むのもプロレスの楽しみ方のひとつ。

選手達からたくさんのエネルギーをもらい、
「明日も頑張ろう」と思って寝る。
本当に幸せな時間を過ごすことができました。

今回私を観戦に誘ってくれた方達に、
そして全てのプロレス関係者に心からの感謝を伝えたいと思います。

これから私自身がプロレスに対してどんな役割を作っていけるのか、丁寧に考えていきます。


プロレスを通じて、人間って美しいなと思うことができました。
本当にありがとうございます。


以上、ウエマツでした〜

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