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Amazonレポートの自動化ツール「Ubun BASE」によるECコンサルティングDXの取り組み

こんにちわ。ウブンテックチームの田中です。

ウブンはAmazonに特化したECコンサルティングサービスを、One - stop , FULL - serviceで提供している会社です。

今回の記事では、Amazonレポートの自動化ツール「Ubun BASE」によって、ウブンがいかにECコンサルティング業務のDXをおこなっているかについてご紹介させていただきます。

組織運営という共通するテーマで、ウブンのRevopsの取り組みもぜひご覧になってください。

ECコンサルティング/デジマ事業における競争原理

労働集約性の高いECコンサルティング事業をスマートに拡大させるためには、次の3つの活動が特に重要だと私たちは考えています。

1. オペレーショナルテクノロジーの活用

まず、オペレーショナルテクノロジー(オペテック)を用いて、手間のかかる業務プロセスを自動化することで、生産性を大幅に向上させることが必要です。その結果、次の2つの目標を達成することができます。

  • 高い付加価値を生むタスク(ex.分析、施策立案&実行)に集中し、顧客の売上拡大に直接的に貢献する。

  • 競合と比較して高いフロント人材比率を実現し、時間が経つほど市場シェアが高まる状態を維持する。

2. PDCAサイクルの加速

次に、ECコンサルティングで顧客の売上を向上させるための各種施策に対するPDCAサイクル(Plan, Do, Check, Act)の速度を上げることが重要です。PDCAサイクルを素早く回すことで、施策の改善や最適化が迅速に行われ、成果をより早く顧客に提供することができます。

Amazonの商品が売れる力学を理解することも確かに重要ですが、その大部分は既に広く理解されており、その力学も常に変化しています。また、出品する商品によってその力学が一様に適用できるわけではありません。長期的な視点で見ると、施策の回転数を高く保つことが、持続的な売上拡大に最も寄与すると私たちは考えています。

3. チーム間のシナジー

さらに、各チームが知識や情報を共有し、シナジーを生み出すことも重要です。チームメンバーが互いの知識や経験を共有することで、新たなアイデアや解決策が生まれ、組織全体が効率的に成長し続けることができます。また、この情報共有を通じて、チーム間のコミュニケーションが円滑になり、より効果的な協力体制が構築されます。

独自の広告配信ツールや集客装置(メディア)を開発することでハードな差別化を図ることももちろん重要ですが、インターネット広告業界において、このようなハードな差別化が持続的に成功した例は少ないのが現状です。それは、常に最適な広告戦略を提案すべき広告会社と自社のツール開発が根本的に相反するからだと思います。私たちは、ソフトな程度の差に焦点を当てるべきだと考えています。

オペテックを用いた業務自動化顧客の売上向上を目指したPDCAサイクルの加速、そしてチーム間の知識共有とシナジー効果の創出を組織全体で意識し、積極的に取り組むことで、コンサルティング事業における持続的な成長と競争力を確保することができると考えています。

内製ソリューションによるDX

ウブンではソフトな程度の差を高めるためにテックによるDXを志向しています。具体的にはAmazonレポートの自動化ツール「Ubun BASE」を独自に開発し、コンサルティングにおける各種業務を均質&自動化しています。分析&レポートにおける課題を「Ubun BASE」がどのように解決しているかみていきたいと思います。

Amazonにおけるレポート作成における課題

ECマーケティングにおいてレポート作成は重要なプロセスですが、Amazonにおいては以下のような課題が存在し効率的なレポート作成が困難になっています。

  1. レポートの分断:セラーセントラルとAmazon Adsでは、それぞれ別々のレポートが提供されています。これにより、両方のレポートをダウンロードし、スプレッドシート上で統合する作業が必要になります。

  2. 作業工数の増加:セラーセントラルでは、1日ごとにしかデータをダウンロードできません。そのため、長期間にわたるデータの推移を分析したい場合、膨大な作業時間がかかることになります。これは特に、スピーディな意思決定が求められるEC業界において大きな課題となります。

  3. 過去データの取得:Amazonのデータは日々補正されており、過去データを定期的に取得し続けなければなりません。これにより、レポート作成の手間が増えるだけでなく、過去データの管理も難しくなります。

  4. レポート形式の変更への対応:Amazonのレポート形式やデータ構造が変更されることがあります。これに対応するためには、レポート作成の方法やスプレッドシートの設計を都度見直す必要があります。

Ubun BASEにおける自動化

Ubun BASEはセラーセントラルとAmazon AdsからAPIでデータ取得をおこない、販売状況と広告の統合化されたレポートを提供しています。Ubunでは本ツールによってレポーティングを完全に自動化できており、各コンサルタントが独自にレポートを作ることはなく、またレポートを作るためだけのオペレーション体制も存在しません。その分の工数はより顧客に対して付加価値の高い、分析や施策立案&実行に当てています。

統合化されたレポートのアウトプットは主に4つあります。

1.データ分析のためのBI
各コンサルタントのためにルッカ―スタジオで作られたデータ分析のためのBIを提供しています。これは今までのAmazonコンサルティングにおいて蓄積されてきたデータの可視化方法が標準搭載されており、さらにコンサルタントが独自にカスタマイズすることもできます。
カスタマイズ性が高いことはECコンサルタントの実務において重要です。そのため独自のコンソールを実装するのではなく、ルッカ―スタジオを活用しています。

2.新規分析提案のためのBI
ウブンでは既存の顧客だけでなく、新しく取引を始めるための分析提案資料もルッカ―スタジオで型化しています。現在の販売・広告配信状況における課題と伸びしろを可視化するための新規分析用の型を考案しています。これによって数分で分析結果がアウトプットされるので素早くお客様に提案をおこなうことができます。

3.スライドレポート(自動レポート)
スライドレポートはウブンベースに実装されている機能です。Googleスライド形式で50ページ程度のレポートが数分で作成される機能です。実際に顧客に定例会等で販売状況を報告するにあたってはルッカ―スタジオのBIをそのまま使うわけにはいきません。そこでコメントさえ入れればそのまま報告資料として使えるスライドを自動で生成するようにしています。顧客への報告資料作成が一番工数がかかっている作業でした。これを完全に自動化することに成功しました。

4.施策レポート
ECコンサルティングの主な分析業務の一つに施策の評価があります。これは商品ページの改修や広告配信など、なんらかの課題解決を図って実施した施策が効果があったかどうかを評価することです。施策の評価には意外に時間がかかります。テストデータとコントロールデータをそれぞれ抽出し比較する必要があるからです。そのためおこなった全ての施策が評価されずに、次の施策が考案されていることも散見されました。Ubun BASEにはおこなった施策を登録しておけば実験期間終了後に自動的に施策を評価するレポートを作成する機能があります。これによって施策評価における工数を下げ、各コンサルタントの施策PDCA回転数を高めることも可能になりました。

また、事業運営する観点では各アカウントでどの程度施策が実行されているかを定量的に把握できるようになったことで、サービスレベルをモニタリングし早期に介入することも可能になります。

ウブンが自らの競争原理をどのように考え、テックによるDXを志向しているかをお話してきました。各機能の詳細については別のブログでもご紹介できればと思います。ウブンベースはECコンサルティングをおこなう自社のために開発したツールではありますが、実は全機能を無料で一般ユーザーにも提供しています。分析時間に悩まされている出品者の方は是非ご利用くださいませ。

最後に

ウブンでは全職種を積極的に募集しています。SaaS事業を運営するかのように高度にDX化されたデジマ事業を作り上げたい方、是非お話ししましょう。直近でキャリアチェンジを考えていない方もお気軽にお問合せいただければと思います。

https://twitter.com/TANAKA_ubun

最後までお読みいただきありがとうございました。

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