台南にも冬、だが毛布を買ったのは失敗?
12月初旬の「環島」はまず最南端へ行き、そこから少しずつ北上する行程となったので、日を追うごとに秋の深まりを感じる旅になった。
台南駅に降り立ったとき「やっぱり台南は暑いな」となるかと思いきや、10日間不在にしているあいだに台南もだいぶ涼しくなっていて、あ、台南にも秋は来るんだ、と感じたのである。
ところが12月中旬。台南は秋どころか冬になった。
最低気温は10度台の前半まで下がる日々が続き、湯船のない寮の部屋ではシャワーを浴びている最中も、浴び終えても、つねに鳥肌が立つような寒さ。8月末に台南に来たときにはニトリの冷たい触感のするブランケットしか買っていなかったので、夜ふと目が覚めたときにも「寒い…」と感じるようになった。
台南の年間平均気温を調べてみると、1〜2月は12月より1〜2度低くなるらしい。台南出身の友人たちに聞いてみても「この寒さはもう少し続くと思う」という。
寮の部屋のエアコンは冷房・送風機能しかついていない。それじゃあと思い、クオリティ・オブ・ライフの向上を優先することにした。
近所のローカル雑貨屋さんを覗いてみると、あった、あった。店頭のかなり目立つ位置に「電暖器」が売られている。扇風機みたいな形状をしているのが売れ筋らしく、これは日本では何て呼ぶんだろう? 電気ストーブ? ハロゲンヒーター?
価格帯は1000元(約4300円)前後のものが多いみたい。向こう2カ月使うのであれば、これくらいはアリかな。これでクオリティ・オブ・ライフが上がるのであれば、不可能な投資ではない。
ちなみに道路に面したローカル雑貨屋さんでも、ショッピングモールに入っている雑貨屋さんでも、ほとんど値段は変わらなかった。
続いては毛布。ショッピングモール内にある無印良品を覗いたら、なぜか2割引セール中。こんなに寒い日々が続いているのに、なぜ?
続いて同じモール内にあるニトリ。なにかしらのサイエンスによって保温機能を強化した「N WARM」シリーズは機能性の高低によって3段階あって、「N WARM史上最暖」と書いてあるのは1400元(=約6000円)くらいだったかな。
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大人なので、こういうところでケチっちゃダメだよね。
そう考えて、もうどっちも買っちゃうことにした。電気ストーブが990元、ニトリの毛布は1400元。あわせて1万円くらい。だって変なところで我慢して風邪をひいちゃったら、ましてや免疫力下がって新型コロナウイルスに感染しちゃったりなんてしたら、残り少なくなってきた台湾での日々を無駄にしてしまう。
えいやっ! と購入したのは12月26日。その日は久々のぽかぽか室内で、ぬくぬく眠りについたのであった。やっぱり冬はこうでなくっちゃ。
ところが、どうもおかしい。年の瀬あたりから、妙に暖かいのである。まずシャワー後に「寒い」と思うことが減った。上着を羽織っていなくても外を出歩けるし、なんなら毛布をかけて寝ていると夜中に汗をかく。
ヒマなので台南市街地の気温の推移を調べてみると… やっぱりそうだった。台南の最低気温が10度台前半まで下がったのは12月中旬〜クリスマス前後の数日のみ。その後はかなり暖かくなり、夏とまではいわずとも、初秋くらいにまで戻ってしまった。
これを書いているのは1月11日ですが、昨日なんて最低気温18度ですよ。こりゃあ毛布なんていらない。電気ストーブなんてムダに部屋が狭くなるだけだ。
こうなるリスクも承知のうえで買ったつもりだったけど、やはり勝負に負けた感がすごい。
先日一緒にご飯を食べていた友人が「あのときに毛布を買わなくてよかった」と話していた。くやしい。なんなら「2月は30度くらいまで上がる日もあるらしい」という情報も入ってきた。
もしかして無印良品で毛布のセールをやっていたのは、やはり現地人からしたら寒さのピークが過ぎたからだったのか?
くやしい。せめてあと1〜2回、台南が大寒波に見舞われてほしい。
【2022/12/11の日記】
秋休み最後の1日はゆっくり過ごした。机に向かっての勉強時間は1時間49分。
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