夏至も過ぎ。
花々が咲き乱れ色鮮やかな季節が過ぎ、葉がざわめく季節。
庭からは大きな銀杏の木が見えてサワサワとそよぐ若葉色に癒される日々。
思えば今のようにゆっくりと緑を眺めたことは無かったように思う。
気が付けば下を向いていて、眩しいのでサングラスをかけて歩いていた。
いつも忙しなく、何をしても満たされず。
満たされないから、自身にも自信がなく前を向いて歩く事が出来なかった。
色のついたガラス越しから世界を見て、〈自分〉と〈世間〉に対して境界線を引いて生きてきたのかもしれない。
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