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【理論】品揃えと価格論⑦ 品種ごとにきめる売価の上限

いらっしゃいませ。
本日も小売王_マグロ大使のnoteにご来店有難うございます。

水曜日はお店の【理論】
今回は売価上限のお話です。

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レジで値上げに気づいた時

値札を見た時、もしくは値札も見ずにレジに並んだ時、
「あれ、こんなにするんだ」と思わせた回数だけ
お店の支持率が下がっていきます。

したがって、値上げ局面では
この売価上限が、非常に重要な意味を持ってきます。

適度なインフレを目指す社会において、数字的根拠のない価格据え置きや逆行値下げ、資本力を背景とした「不当な安売り」は、ただの人気取りで終わるだけでなく、業界や地域を消耗戦に巻き込み、経済を後退させます。

もちろん値上げを推奨するものではありませんし、論理や技術でブレイクスルーした根拠のある価格引き下げはこの時代にあっても必要です。

しかし、それはどこにもシワを寄せてはいけないということです。
「お客様のために」と御旗を掲げて従業員や取引先を押し黙らせてはいけません。

価格とともに従業員の賃金を据え置きしていないか、下請けや仕入れ先に優越的地位を乱用していないか。

客に気づかれぬように劣化品質を忍ばせ、客に不利益を押し付けていないか。地域や地球環境を犠牲に値下げ原資をひねり出していないか。

これらをしっかりと自問してなお、値下げができる商品供給力を作り出せたのであればそれは「イノベーション」ですから、当然「独り勝ち」する権利があります。

しかしながら多くの商品は、これまでの流れの中で価格が構成されていますから、そう簡単に流れに逆らうことはできません。
この局面に値上げするのはある程度はやむを得ないことです。

どこまで値上げしていいのか

ただし、その値札を見た時、
レジで値上げに気づいたときに
「値上がりしたんだ」と気づくのと
「こんなに高くなっているの?」と驚くのでは
やはり影響力が大きく違います。

値上げに驚いた顧客にとっては一瞬にして
わが店への信頼は揺らぎ始めていますから、
ほかの店で安い価格を見た時には、裏切られた気持ちになり、
お店への信頼は崩れ去ります。

信頼していたNo1のお店から、
あまたあるお店の中の1つへと格下げされます。
その他店の安値が、値上げタイミングのズレであっただけだとしてもです。

だから、値上げ局面であっても、
値上げの幅というのは重要になります。

元々持っていた自店なりの
売価の上限を超えてはいけません。

売価の上限は品種ごとに決める

新しい商環境に応じた「売価の上限」を考え直すのはそのあとです。
ですから、その売価上限を一気に超えないといけないほど、値上げを我慢してもいけないことになります。

売価上限を考えるとき
この上限は「品種」ごとに決める必要があります。

ここで1つ前段階として
考えなければならないのが、
品種とは何か、ということです。

例えば、3,000~6,000円程度の敷布団と、
10,000円~15,000円の敷布団の品種は同じか?
次回、引き続き品種について考えていきます。

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