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多様性に寛容であると思いながら、誰よりも普通を愛していた話

大学では、多様性に関してそれなりに勉強をしてきたと思うし、理解を示してきた方だと思います。

それなりにレポートも書いたし、それなりに自分の考えであったはず。

でも多分、私は、誰よりも「普通」を愛していました。
もしくは、現在進行形で愛しているかもしれません。

いつも大多数でいたかった

普通の定義について、話し始めると終わりが見えないのですが、とにかく私は大多数側にいたかったのだと思います。

私は自分を、「全肯定人間」だと思っています。
多分、自分を持っていないから、人の意見に対して、「そういうこともあるよね」「そういう人もいるよね」と同意をするだけです。

それが嫌な訳ではありません。
本当に同意しているからです。


ただ、自分の道を行く人達に憧れながら、私にはそういう道は向いていないからと、いつも自分で、大多数側を選んできました。

皆が行くから大学に行く。皆がするから就職する。

このまま普通を貫くはずでした。

大多数ではなくなった自分


私は、パニック障害になりました。
うつ病を併発しました。
仕事を辞めました。

ここで私は大多数ではなくなりました。
普通から外れてしまったと思いました。

人のこととなれば、「体が1番だよ」「ゆっくり休みなよ」「焦らなくても大丈夫」と、言っていたと思います。

ただ私自身に、私の言葉は全く響かないことが分かりました。

誰よりも普通を愛していたことに気づきました。

パニック障害で落ち込み、私は多様性だなんだかんだ言いながら、実はずっと他人事であったことに、さらに、落ち込みました。

これから


僅か1ヶ月半で休職し、無職になりました。
私の社会人としての経験は、約1ヶ月。

途方に暮れました。私はずっと普通でいたかった。誰かと同じような道を歩みたかった。

探しても探しても、新卒で、1ヶ月で、パニック障害で、鬱で、仕事を辞めたなんて人はいなくて、いるのかもしれないけれど、それを発信している人とは巡り会えませんでした。

どこを探しても、キャリアのある人、鬱、パニック障害でも働いている人、さらには、自分より重い症状でありながら、働いている人もゴロゴロといて、落ち込むこともありました。せっかくの友人の誘いも断ったり、LINEでさえ返信出来なかったりしたこともありました。

お薬をもらって、少し元気になった頃いないなら私が前例になってしまえばいいと急に思いました。

自暴自棄かもしれません。

ただ、仕事を失い、愛する「普通」を失った私に、もう失うものはないと感じました。

私はこれから普通じゃない生活を、さも普通な顔をして発信していこうと決めました。

最初は、自分の状態をリアルタイムで楽しんでもらえればと、日記のようなアカウントを作りました。

しかし、なんだかピンと来ない。
隠している感じがする。
自分が自分の病気を恥じている感じがする。

それに、私が住んでいるところはド田舎。
あそこの家の子…という噂は一瞬で広まります。

コソコソやっている、隠していると思われたく無かった

ならいっそのこと、顔も出してしまおうかと迷っている時に、友人の後押しがあり、顔出しのアカウントも作りました。

パニック障害、うつ病は、どこか隠しておかないといけない、恥ずかしい、SNSで晒すと病気アピールだ、なんてイメージもあります

どうでもいいと思いました。 

インターネットリテラシーとか、デジタルタトゥーとかもどうでもいい。

私は、もう私のやりたいようにやらせてもらう。
どうせ無職だし。
失うものは何も無い。
嫌われても仕方ない。

大胆な開き直りでした。

ただ、どこかへ噂で広まるなら、私は私自身で真実だけを発信したい。そして、それがどこかで役に立てたらいい。
そう思いました。

そして、インスタのお節介機能は、すぐにある友人を繋げてくれました。そこから次から次へと、「実は自分も…」という久しい友人数人からDMが来ました。新しい出会いもありました。

目に見えない障害、痛みを持つ人はもっと身近に、私が思っているよりも、もっと沢山いることを知りました。

他人事だと思って周囲を見れていなかったことを反省しました。

そんな出会いや学びもあり、インスタを始めて良かったと思いました。

この歳にして、かなり勇気を出して、初めて自己表現をしました。そして、そんな自分を見つけ出してくれて、わざわざメッセージをくれた友人、会えた友人もいました。

嬉しかった。
こんな私を受け入れてくれて、ありがたかった。

これからどうなるかは分からないけれど、黒歴史でもなんでも、私は今まで自己表現、自己開示をしてこなかった分、存分に発信していきたいと思います

私が鬱になった時に欲しかったような、空白の多い、寄り添うような本を書いてみたい。今の私を写真に収めて欲しい。私も写真を撮りたい。美容室に普通に行けるようになったら、サロンモデルとかしてみたい。

失うものが無いからこそ、出来ることから挑戦できるうちに、挑戦したい。

私が私らしくいられる場所を作りたい。

やりたいことを、きちんと言葉にしていこう。
私にはもう失うものは何も無い。

私は、私が1番愛していた「普通」を捨てることから始めます。

パニックでうつで無職の、普通じゃない私が、どう生きていくか楽しんでいってください。

また私の悪い癖で、長々書いてしまいました。

うまくまとまっているか分からないけれど、ここまで読んで下さり、ありがとうございました🌼

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