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この作品は、僕が書いた2冊目のKindle本になります。

タイトルは『映画は、タイミングが命〜笑いと感動へつなげる名作15選〜』


簡単に言えば映画紹介本となります。

けれど、ただの映画紹介本ではもちろんありません。


次に書く話は、本作の導入『はじめに』でも書きました。


この本を書くきっかけとなる出来事です。


僕は、大学時代に映画ばかり観ていました。

授業をサボって映画を観ることも頻繁にありました。

学費を払ってくれていた母親には、大変申し訳無いことをしてました。

映画館でバイトをするくらいの正真正銘の映画好き。

たくさんの映画を観て、一作ごとに批評をしていました。

「この作品は惜しいな〜。ラストもうちょっと変えていれば名作やったのにな〜。」

「いやぁ、全然おもろくない。お金の無駄使い!蓮舫さんやったら大激怒やで!」

など、偉そうに批評をするような生意気な学生でした。

いまでも毎月7本以上は観ているので、累計1500本以上は観ているかと思います。



そんな大学時代に、名作と呼ばれる作品を片っ端から借りてきて観続けるという生活をしていました。

そんな中で一つの作品に出逢いました。

これを読むあなたもきっとご存知の作品かと思います。

その作品の名前は『タクシードライバー』

言わずと知れたマーティン・スコセッシ監督の名作です。

主演は、映画好きなら誰もが知っている生ける伝説のロバート・デ・ニーロ。

ロバート・デ・ニーロの作品は、いくつか観たことがあったので期待に胸を膨らませていました。


しかし、実際に映画鑑賞後、僕の期待は大きく裏切られてしまいました。


「なんでこんな作品が名作と呼ばれているの?」


確かにロバート・デ・ニーロの狂った演技は眼を見張るものがありましたが、映画全体の出来としては名作と称されるほどの作品とはどう考えても思えなかったのです。

けれど、学生時代の生意気な僕はこう思いました。


「名作と呼ばれる作品でも、自分を満たすことができない作品があるんやな。」


そう、実に生意気な学生だったのです。

タイムマシンがあったなら、その時の自分に出会うやいなやカチコチのグーです。


そして、それから数カ月後、僕に彼女ができました。

年上の髪の綺麗な女性でした。

緊張しながらも何度か食事に誘い、何度目かのデートのあとに意を決して告白し、お付き合いができるようになりました。


その時の僕は、その女性に夢中で映画を観るという習慣も忘れてしまうくらい周りが見えなくなっていました。


でも、それから3ヶ月後に突然彼女から別れを切り出されました。

あまりに突然の別れだったので、僕はとても心を取り乱してしまいました。

ですが、好きな女性にみっともない姿を見られたくない一心で、何も言わずにその別れを受け入れました。

一人暮らしの家に帰って布団に入るも、何もする気が起きない状態。

食事を取ることも忘れて、ただひたすらに寂しさに耐えていました。

寝ようと思っても、全く眠れない。

時刻は深夜を回っています。

そんな状態だったので、気を紛らわせるためにテレビを点けました。

すると、深夜のテレビには数ヶ月前に観た『タクシー・ドライバ―』が映し出されていました。

数ヶ月前に観た作品なので、内容もすべて覚えていました。

しかし、チャンネルを変える気力すら失っている状態だったので、そのまま観るともなく観ていました。


そして、1時間54分後、僕の頬に何かが落ちる感覚が伝わってきました。

手で頬を拭って見ると、それは涙でした。

そう、僕はこの作品を観て深く感動していたのです。


数ヶ月前に観た時には、どこが名作なんだと酷評していた作品が、いま観ると疑いようのない名作中の名作だと感じたのです。


ロバート・デ・ニーロ扮するトラヴィスの寂しげな表情と不器用な振る舞い。

それらすべてが大失恋を経験し、本当の孤独を知った僕には手にとるようにわかったのです。


後でわかったことですが、この『タクシードライバー』という作品は孤独を描いた名作として映画史に名を残していたようです。


この体験をして、僕はあることに気づきました。


映画には、観るべき作品があり、観るべきタイミングがある。


しかし、僕のように1500本以上の映画を観る時間を作ることは、あらゆるエンターテイメントがしのぎを削るいまの世界ではなかなか難しいでしょう。


そこで、あなたの観るべき名作を15本厳選し、その名作を観るべきタイミングを記したのが本作になります。


もしかすると、すでに観たことのある名作が紹介されていることもあるでしょう。

もしその名作が、笑いと感動へつなげることができなかったのなら、あなたの観るべきタイミングが違っていたのかもしれません。


目次
  はじめに

  一、あなたの幻想が否定された時に観るべき名作

  二、誇りとはどういうものか、正義とはどういうものなのかということが分からなくなってしまった時に観るべき名作

  三、ここが想像の限界だと決めつけ、世界を知った気になった時に観るべき名作

  四、今ある自分を悲観的に捉えて、前へ進むことができない時に観るべき名作

  五、何かに打ちのめされ、誇りを失いかけた時に観るべき名作

  六、心に大きな傷を抱え、誰かを傷つけてしまいそうになった時に観るべき名作

  七、この殺伐とした世の中に嫌気が差した時に観るべき名作

  八、孤独を感じながらも、それを他の何かでごまかし続けている時に観るべき名作

  九、本当の孤独を知った時に観るべき名作

  十、社会や組織に入って理不尽さを知り、腑に落ちないと感じた時に観るべき名作

  十一、男の性を失った時、あるいは男の性を理解できない時に観るべき名作

  十二、人生に絶望し、生きることが辛く苦しい時に観るべき名作

  十三、運命に翻弄され、人生の歩みを止めてしまった時に観るべき名作

  十四、本気でヒトを愛するということを忘れてしまった時に観るべき名作

  十五、人生が辛くて苦しくてどうしようもなく、すべてを終わらせようと思った時に観るべき名作

  おわりに


Kindle Unlimited加入しているヒトであれば、無料で読めます。

呼んでくれたヒトは、⭐だけでも良いのでレビューを書いてくれたら励みになりますのでよろしくお願いします\(^o^)/



いま自分にできる笑いと感動へつなげること。

引き続き、追い続けて行こうと思います。


ツナギビト



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