告白された日にセフレがいる宣言をした話②
今にも雨が降ってきそうな空ですね。
宣言が解除されましたが5月いっぱいはお休みです。
さて先日の記事でも書きましたが、いろんなタイミングのおかげで
去年の2月、彼(店長)に出会うことができました。
無事に採用をしてもらい、アルバイトが始まりました。
店長は3店舗を掛け持ちしていて毎日お店にいるわけではなかったのですが
研修中はつきっきりで教えてくれました。
私から見た店長はあまり喋らない人で、基本業務的なことしか話さず、
パートの主婦の方とも大学生のアルバイトの子とワイワイ話す姿を
見たことがありませんでした。
でも若い店長だからこそパートさんからは息子のように可愛がられて
いましたし、逆に若いがゆえに言うことを聞かない大学生への対応は
大変そうでした。
研修が終わり、私はよくお店の閉め作業を任されることになりました。
閉め作業は基本2人で店長と入ることが多かったです。
ある日、閉店ギリギリにお客さんが何人も駆け込みへとへとになりながら
営業を終えました。
「疲れたねーお疲れ様、まぁこれでも食べてゆっくり片付けようか」
と渡されたのは常連のお客さんからいただいたらしいコンビニスイーツ。
目をキラキラさせてコーヒーゼリーを食べながらおしゃべりをしました。
プライベートなことを話したのはこの時が初めてで、
歳も1つ違いということもあって話が弾みました。
地元どこ?からはじまり
仕事のこととか、恋愛の話、家族の話、趣味とかいろいろ。
閉め作業が終わった後もバックヤードで話し続け、
気付けば時刻は朝の5時。
何もないバックヤードで5時間も話していたんです。もうびっくりすぎて。
え、そんな話してた?
っていうくらいあっという間に時間が過ぎていました。
率直に楽しかった。ここまで盛り上がるなんて。
店長の新しい一面が見れたというか、
あ、こんなに笑うんだとか、アイコス吸ってんだとか。
これがきっかけで少し距離が縮まり、店長と話すのが
バイトの楽しみになりました。
でもこうして話せるのは閉め作業が2人のときだけで
他の従業員の方がいるときは店長は超真面目の塊に。
あの時の店長はどこへ、、、というくらい人が違うんです。
その仕事とプライベートのギャップがかっこよく見えたんでしょうね、私。
その後も何度か閉め作業が一緒になり、バイトが終わった後に
おしゃべりするのがお決まりに。
どうせならファミレスに行こうかと誘ってくれて、
店長の車でファミレスに行きました。
男の人の車に、しかも店長の車に乗るのはちょっぴり緊張するし、
なんかいけないことしてるみたいでした。
案の定、外がうっすら朝日に照らされるまでおしゃべりは止まらず。
深夜に食べたオムライスは格段に美味しかったです。
お互い違うソースを頼んで交換して食べたりしてドキドキしました。
もうこの時には惚れておりましたね。
アルバイトを始めて1ヶ月半たった頃、
お決まりになった閉店後ご飯会。
いつものようにお店の閉め作業をして、
2人でラーメンを食べに行った帰り道でした。
車の中で突然の告白。
もちろんお返事は「よろしくお願いします」と。
後から聞いた話、彼も急に告白したくなったらしく
今しかない!と思い気持ちを伝えてくれたそう。
恋愛話で自分から告白をしたことがないと聞いていたので驚きました。
晴れてカップルとなった店長と私。
コンビニの駐車場でラーメンを食べた口をスッキリさせながら
このまさかな展開についていけない脳内を整理していました。
彼にとっても私にとっても数年ぶりの彼氏、彼女。
彼を大切にしたい、この人が運命の人であってほしいと願いました。
しかし。しかし。しかし。
私は彼に打ち明けなければいけないことがありました。
真剣にお付き合いしたい気持ちがあったからこそ、
包み隠さずに知ってほしいことがありました。
「私、セフレみたいな関係の人がいるんだ」
告白を受けて1時間もたたないうちに爆弾投下をしたんです。
幸せなんだから黙っていれば良かったものの、
言わなきゃいけないような気持ちになったんです。
この人を裏切りたくない、大切にしていきたい、
真剣にお付き合いしていきたい思いがそうさせました。
コンビニの明かりに照らされる車内。
彼はこう言ってくれました。
「話すのこわかったでしょ?教えてくれてありがとう。」と
優しく抱きしめてくれました。
ホッとしたのか涙がでてきました。
ゆっくり事情を話して彼はうん、うんと聞いてくれました。
「辛かったね。ゆっくりでいいよ、急いで関係を切れなんて言わないよ」
もう彼の寛大すぎる心に頭が上がりませんでした。
正直、突き放されると思っていたんです。
やっぱりそんな子とは付き合えないって言われると。
でも彼は「俺が幸せにする」と手を放しませんでした。
セフレと化していたH君との関係は2年半続いていました。
クラスに一人は必ずいるみたいなおちゃらけている性格で、
男女ともに好かれて、すこし俺様気質。
自分の都合がいいときに電話してきて家に泊まりに来る。
これがお決まりのパターン。
私はその連絡が来るたびに嬉しかったんです。
なかなか彼女にしてくれなくても、会ってこうして
恋人ごっこができるだけで幸せだったんです。
女の影なんてしょっちゅうです。そのたびに泣きました。
急に連絡がピタリと止まったと思ったら、いきなり家に来たり。
振り回されてばかりですね。
『恋は盲目』という言葉があるように、周りの意見が
受け入れられないんです。
友達や同期は「やめときな」って口をそろえて言いました。
が、なかなか関係を断つことが出来ず2年半もたっていました。
今思えば何をあんなに必死に耐えていたんだとアホらしくなります。
自分を幸せにしていなかったのは自分自身でした。
離れて気付くんですね、本当に。
のめりこむ前に離れていれば良かったものの、彼の魅力にどんどん
引きずられて沼にはまってしまったんです。
彼と過ごした期間は今となっては若気の至りで
楽しい思い出でしたちゃんちゃんという感じです。
車内ですべてを話しました。何一つ隠さずに。
話すことで私の心に区切りがつくと思ったから。
なによりこの人は私を幸せにしてくれると根拠のない自信がありました。
私もこの人を幸せにしたい気持ちがありました。
あのとき打ち明けて良かったです。
泥沼から救ってくれて、人から愛されるとはこういうことなんだって
教えてくれた彼には感謝しきれません。
お付き合いを始めてバイト先で顔を合わすのは照れました。
もちろん周りには内緒なので余計にドキドキ。
社内恋愛ってこんな感じなのかなって1人で舞い上がりました。
しかしちょうど年度末で彼も異動になり、私も契約が終わって
お店で会うことはなくなりました。
暇つぶしのバイトのはずが素敵な人と巡り会って、
泥沼から救われました。
どこにご縁が転がっているか分かりませんね。
この後同棲することになるんですがその話は後々書きます。
先日の記事のタイトルにもあるように、
過去の恋愛があったからこその今だと思っています。
比較するのはどうかと思いますが過去の人との間に
生まれなかった気持ちとか感情を彼は引き出してくれたんです。
でもそれは今までの過程があったからこそ気付けたことで、
学生時代の恋愛も、遠距離恋愛も、セフレになってしまった片思いも
全てなくてはならないものでした。
今では夫になった彼の魅力に気付かせてくれてありがとうですね。
おわり。