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注目されやすい・にくい競技の違いを考えてみた。

連日繰り広げられるオリンピックの試合が繰り広げられていますね。僕も数分おきにチャンネルを変えながら、興味のある種目をLIVEで楽しんでいます。

ちなみに、僕は国際大会だけかいつまんで見るような超にわかスポーツファン。なのでスポーツの内容や評価するようなことはしませんし、できません。

ただ、事業を運営する個人としてオリンピックを見ていて、気づいたことがありました。

注目される競技は、結果だけではなく以下の2点のいずれかまたは両方を持ち合わせていました。

①人気の競技に挑戦すること
②わかりやすい共感ストーリーがあること

全ての情報を追いかけられない

今回のオリンピックは自国開催ということもあり、同時にいくつもの試合を見ることができます。あっちを見て、こっちをみて、そっちをみてと大忙し。海外の大会ではここまで忙しく巡回することはなかったように思えます。

こうなってくると、もはやどれを見たらいいのか。全てを同時に見ることは不可能なので、必然的に取捨選択を迫られてしまいます。

僕の場合、どの競技を見て、どの競技は見ないのかの判断は極めて単純。自分が「共感できる競技→見る」「共感できない競技→見ない」です。

ここでいう共感が生まれるには、二つのパターンがあると認識しています。

① 知っているスポーツに対する共感

過去に経験したことがある、競技自体が有名でなんとなくルールがわかるスポーツです。選手のプレーの凄さやゲームの楽しみ方がわかるので必ず見るようにしています。

② 選手自身の人生ストーリーへの共感

競技ではなく選手自身の人生ストーリです。例えば、怪我を乗り越えたとか、金メダル有力候補とか、最年少とか、兄弟とか、幼馴染とか。競技自体を知らなくても、理解できるバックグラウンドを持った選手に注目します。

あまり意識して選んでいるわけではないのですが、結果的に注目する競技は上記の二つのいずれか、または両方を選んでいる自分に気がつきました。

人はどうやって取捨選択するのか

① 知っている人気のスポーツを選ぶ

当たり前のことですが、誰しもが知っているスポーツには人気が集まっています。人気競技をランキング化しているサイトがあったので、参考までに。

みてみると、何と一位は陸上競技なのだとか。サッカーや野球を想像していた僕としては陸上競技!?と意外に感じました。ちなみに陸上競技に注目が集まるのは、単純に競技人口が多いことがその理由のようです。

日本の競技人口を調べたサイトがあったので、引用してみました。

第1位 ウォーキング・・約2,000万人 
第2位 ボウリング・・約1,900万人、
第3位 水泳・・約1,300万人
第4位 ゴルフ・・約1,200万人
第5位 バドミントン・・約930万人
第6位  卓球・・約900万人
第7位 サッカー・・約750万人
第8位 野球・・約730万人 

上記にあるように、日本人の競技人口の第一位はウォーキング(ジョギング)なのだとか。これを陸上競技として捉えるのであれば、確かに多くの日本人にとって身近な競技です。

競技人口が多いスポーツほど関心が集まる。人気がでる。非常にわかりやすい理屈ですね。ちなみに、2位のボウリングがオリンピック種目から落選しているのは気になるところ・・・。

② 選手自身の人生ストーリーへの共感から選ぶ

一方で、競技人口はそれほど多くはないが、注目を集めている競技もあります。これらの競技に関しては競技自体に注目されているというよりは、選手または運営スタッフに注目が集まっているとも言えるかもしれません。

<兄弟金メダル>

同じ大会で揃って金メダルを取ったことで今回のオリンピックの最注目競技となった阿部兄弟。柔道自体は知られたスポーツではあるが、他の選手に比べて注目が集まっている点から考えて、やはり誰しもが感情移入しやすい兄弟で活躍したストーリーに注目が集まったのでしょう。

<最年少金メダル>

スケートボードは正直競技人口からいうと、全体の中でも低め。それに関わらず話題となったのは、日本での最年少メダリストというわかりやすいストーリーが共感を呼んだからだと考えられます。

<フランク過ぎる解説>

こちらもスケートボードの話。解説者である瀬尻氏のフランク過ぎる解説が話題を呼んでいます。ラフな言葉を多用した解説に親近感を持った人が多く現れたため、共感を得ることに繋がったと見ることができます。

<幼馴染で金メダル>

そして最後に。競技人口の多い卓球で幼馴染というストーリーを持った水谷・伊藤ペア。両方の要件を叶えたもはや鬼に金棒状態です。話題になって当然なのかもしれません。

なお、今回のオリンピックでは上記の選手以外にも多くのメダリストが登場していますが、メディアの紹介にはかなり温度差があるように思えます。おそらく上記の要件達成具合の違いが影響しているのではないでしょうか。

オリンピックも仕事も同じこと

今回のオリンピックではすでに数多くのメダリストたちが登場しているにも関わらず、メディアでの紹介や市井での認知度に違いが生まれています。

その状況からオリンピックで注目を集めるためには、①競技人口の大きな競技に挑戦する、または②誰しもが共感しやすいストーリーを持つのいずれか、もしくは両方を持つことが重要だと気がつきました。

例えば、競技人口の多い競技(大きなマーケットがある)は、必然的に多くの人の注目を集めています。(陸上競技、卓球、サッカー、野球など)

仮に競技人口がそれほど多くない場合(大きなマーケットがない場合)でも、選手に共感できる人生ストーリーがあればそれも人々の注目を集めることができます。(兄弟、最年少、フランクな解説、幼馴染など)

そしてその両方を兼ね備えた卓球の水谷・伊藤ペアはおそらく今回のオリンピックのハイライトとして語り継がれていくでしょう。

今回はオリンピックの話として書きましたが、この理屈は普段の仕事にも大いに通じる話。仕事で影響力を持ちたいのであれば、やはり同じことを意識する必要があります。教科書で学ぶような当たり前のことかもしれませんが、まさにリアルな事例だったので文章にしてみました。


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