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サイモン
2020年4月6日 23:42
前回のアメリカのJohnさんに続き、今回はイギリスのSmithさん。どちらも超ベタな名前ですが、前者のファミリーネームが“Legend”なのに対し、後者は潔く“The Smith”という。。このバンドの特徴の一つは、過激で自己憐憫まみれの世界観の歌詞です。“Take me out tonightWhere there’s music and there’s people And they’
2020年4月6日 23:41
オバマ政権が誕生した10年前の米国は、物事が徐々によい方向に変わっていきそうな、ポジティブな高揚感が少なからずあった気がします。ミュージシャン界隈でも、前向きな機運に満ちていたような。そんなムードを象徴するような、気骨あふれる名盤です。ブラックミュージック界の第一線で活躍する巨頭同士が、1960~70年代の音楽から、とりわけ“社会派”な名曲を選りすぐってカバーしたもの。ソウルを中心に、ルーツレ
2020年4月6日 23:40
前回のフェラクティは、日本の音楽界にも影響を与えました。その最右翼が、じゃがたら。今回紹介する曲は、特に影響が顕著です。(ちなみに同じ時期によく似た楽器構成で活躍していたのが、かの米米CLUB。歩みは対照的でしたが)曲の構成も歌詞も、エッジ立ちまくり。徹頭徹尾のアジテーションです。”あんた気にくわない!”と冒頭言い放ちざまにボーカルは退き、5分間はインストパート。その後、”くらいねく
最近、ゾンビシーンが出てくる邦画の「カメラを止めるな」が話題になっているようですね。そもそもゾンビとは、アフリカの土着信仰が、奴隷貿易によって米大陸いもたらされた、ニッチな概念でした。それが一般大衆の間で爆発的に有名になったのは、60年代に米国でゾンビ映画を発明した、ロメロ監督の功績です。雑な死体メイクとぎこちない歩行だけで作れてしまう抜群のさいさんせい。様々な社会批判(消費社会、戦争など)を
2020年4月6日 23:38
#Toots Thielemans & #Elis Regina/Corrida de Jangada先日のW杯の決勝リーグ、ベストバウト候補は幾つかあるかと思いますが、身近な点でも、赤い選考・ベルギーVSカナリアイエロー王国ブラジルの対決は、特に記憶に鮮明かと思います。ということで、夏にぴったりな、ベルギー人とブラジル人の共演作をご紹介。さわやかなハモニカと圧巻のボーカルが魅力の佳作です。
2020年4月6日 23:37
前回に続き、異ジャンルの両雄による企画ユニットのアルバムを紹介します。僕は2人とも大好きなので、2人が組むというニュースを耳にして以来、ソワソワ楽しみにしていたものです。しかしいざ、リリースされた作品を聴いた最初の率直な感想は、「贅を尽くしたギクシャク感」でした。もちろん、両雄がガップリ四つに組んで、お互いの技量や持ち味を惜しみなく発揮した、紛れもない名盤です。しかし滲み出る、隠しようのないギ
#スピッツ /プール”君に会えた 夏蜘蛛になった” というシュールなフレーズから始まるミディアムテンポナンバー。当時英国で最先端だったシューゲイザー(ギタリストが自分の靴を見ながら黙々と奥行きのある音響の演奏をてんかいするスタイル)を意識したサウンドは絶品。英国の動向への目配り力もさることながら、特筆すべきは、その歌詞のセンスです。”夏蜘蛛”とは、いったい何か?蜘蛛は肢が8本。人間は
2020年4月6日 23:36
独特な曲です。流麗なオーケストラで始まった矢先、変形サンバのような独特のリズムパターンが重なり、さらに不穏なブラスとノイジーなギターが上乗せされてくる、万華鏡のような音世界。そんな中でも、ボーカルはあくまで端麗で涼やか。こんなアレンジ、どうやって思いつくのか、不思議でなりません。歌詞がまた、摩訶不思議な世界観で。”星の間で、不吉にも君は躓いた僕らの家には ほとんど本がなかった しかも町に
2020年4月6日 23:33
最近知ったのですが、ゴリラの社会は「並列社会」だそうです。対極にあるのが、サルの「階層社会」。勝った負けたの闘争の果てにボス猿が君臨し全てを牛耳る。これに対しゴリラ社会は、相手をコテンパンにはやっつけず、日々のパフォーマンスの中で穏やかに優劣関係を構築する仕組みだとか。同じく最近知ったのが、ゴリラ社会の生物的なユニークさ。生物の世界では、「似通った種同士は、同じ地で共存できない」という原則
2020年4月6日 23:31
前回紹介したStone Rosesの曲で、彼らが対峙したBadman(クソ野郎)とは、「目的のために手段をえらばない」精神そのものでした。今回の曲は、一切のオブラートにくるまず、はっきりとBadmanを名足しちゃった、気骨ある曲です。"貿易センタービルに突っ込んだアルカイダはテロリスト イラクにトマホーク・ミサイル落としたアメリカもテロリスト 邪魔な奴はどんな手を使っても消すのが奴
2020年4月6日 23:30
アートワークに出てくるレモンは、パリの5月革命(1986年)を意識したもの。大学生が、自治や自由権を求め、当時のドゴール政権と戦った。飛び交う催涙弾の煙から目を守るために使われていたのが、レモンの果汁なのだとか。この曲の歌詞は、まさに5月革命が触媒になっています。冒頭からしてそう。“Choke me, smoke the air In this citrus-sucking sunshi
2020年4月6日 23:29
この人の歌は、生活する人の歌。なので、日本の「フォークソング」が悪く言えば「時代と寝た」印象があるのに対して、手垢にまみれた家具が年季を経て艶光りしてくるみたいに、今なお現役で使える、味わい深い趣きがあります。ユニークなのは、楽曲の作り方。まず詩を古今東西の詩人たちから拝借し、それに曲をつける。ときにはアメリカのブルースやフォークの曲を縦横無尽に組み合わせ。それをケレン味のない飄々とした歌声に
この曲は、Micheal Jacksonの大名盤「Off The Wall」の収録曲のカバー。ファンキーで粒揃いの曲の中で異彩を放つ、Stevie Wonder作曲ナンバー。スティービー曲は、何かしら“引っ掛かり”があるスルメ曲が多いのですがこれも「あぁ、いかにもスティービー」とため息が出る、珠玉のヘンテコ構成が楽しめます。冒頭の凝ったコード(テンションノート)によるミステリアスな雰囲気や、Aメロ