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外に出られないのなら、部屋の中で、夏蜘蛛にでもなろうか。

#スピッツ /プール

”君に会えた 夏蜘蛛になった”

というシュールなフレーズから始まるミディアムテンポナンバー。当時英国で最先端だったシューゲイザー(ギタリストが自分の靴を見ながら黙々と奥行きのある音響の演奏をてんかいするスタイル)を意識したサウンドは絶品。

英国の動向への目配り力もさることながら、特筆すべきは、その歌詞のセンスです。

”夏蜘蛛”とは、いったい何か?
蜘蛛は肢が8本。人間は手足が4本。そう、夏蜘蛛とは、2体の人間があおむけとうつ伏せになり重なりあう営みを、さりげなく描写しているのです。なんと美しく、退廃的な表現か。

曲名こそ「プール」ですが、それっぽい単語が登場するのは、サビの歌詞のみ。

”一人を忘れた世界に   水しぶきはねあげて       バタ足”

これまた、さりげなく、そして、この上なく美しい表現だと思いませんか。


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