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福知山城~明智光秀が築いた名城

 京都府福知山市にある福知山城は、続日本100名城のひとつです。もとは丹波の国人の城でしたが、丹波を平定した明智光秀によって「福知山城」と改められ、近世城郭が築かれました。

 城代には、光秀の甥である明智秀満が置かれましたが、本能寺の変の後に明智氏は没落します。その後も、交通の要衝にある福知山城は福知山藩庁として機能し、江戸時代には朽木氏などの大名が入りました。

福知山城の立地

 由良川を天然の水堀とし、小高い丘に築かれているため福知山盆地を一望できます。
 JR福知山駅から歩くと、すぐに天守(再建)が見えてきます。

 登城路も旧状をとどめているとは言い難いのですが、地形の急峻さは読み取ることができます。

本丸に残る建物

 天守は鉄筋コンクリートの再建ですが、当時の外観を再現した望楼式天守です。

 福知山城を特徴づけるのは、石垣での転用石の多さです。天守台を回るだけでも、石仏や仏塔と思しき成形された石が随所に見られます。

 天守の正面にある銅門(あかがねもん)番所は、福知山城の貴重な現存建築です。移築された建築で、本来の場所ではありません。
 番所とは、門の通過者のチェックなどを行う重要な場所で、常に番兵が詰めていました。

 本丸にある井戸は江戸時代に掘られたものですが、深さ50メートルに達し、本丸内井戸としては日本一深いそうです。

福知山市街地で歴史を偲ぶ

 福知山城から少し離れた場所でも、歴史に触れることができます。由良川沿いの「明智藪」は、光秀が築いた堤防の一部と言われています。

 福知山市内には、福知山城の城門がいくつか移築されています。正眼寺・法鷲寺・明覚寺については城からも近いので、立ち寄るといいでしょう。

正眼寺山門
法鷲寺山門
明覚寺山門

 福知山は、城下町の風情を残した美しい街です。城を訪れた際は、是非城下も散歩してみたいものです。

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