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としまとしお
2022年10月23日 21:00
今夜は紫文要領の第2部「善悪と物の哀れ」の最終章、「物の哀れ詳論」(岩波文庫版95~107頁)を扱います。この章で論じられていることは、大きく分ければ二つの項目になります。一つは「物の哀れの類型別分析」、もう一つは「儒仏論」です。本居宣長の議論を整理しながら、それぞれ考えてみたいと思います。宣長は前回の「勧善懲悪批判」の流れから、源氏物語の主題は物の哀れを知らせることに尽きるのであって、こ