森松 達

1995年生まれ。カナダ(コキットラム)にてラクロスをしています。

森松 達

1995年生まれ。カナダ(コキットラム)にてラクロスをしています。

最近の記事

最高の栄誉

日本ではあまり知られていない、本場カナダのラクロスリーグについて。 そもそもカナダでは日本で主流のフィールドラクロスよりもボックス(インドア)ラクロスの方が盛んです。幼少期より年齢、レベル別に分けられ、各リーグで地区大会の優勝を目指します。 その中でも盛り上がるのがジュニア部門(21歳以下)とシニア部門(社会人リーグ)で、ジュニアA,B、シニアA,B,Cとレベル分けされています。 ボックスにおける最高峰はお馴染みのプロリーグ、National Lacrosse Leagu

    • 神のゲーム

      ラクロスの魅力を聞かれた時、いつも"それっぽい"答えを出します。「それだけではないんだけど」とモヤモヤしながら答えます。何事に関しても魅力を一言で表すのは難しいと思いますが、特にラクロスに関しては難しいです。ラクロスをはじめた7年前の今頃と、同じ想い、全く異なる想いを同時に抱きながらプレーを続けています。note記事一つではほんの一部しか説明できないのでしょうが、このスポーツの魅力について改めて綴ってみたいと思います。 大学入学後、様々な団体をみてまわり、結果的に入ったのが

      • モチベーションの源は

        現在、カナダのボックス(インドア)ラクロスリーグにてプレーしています。ボックスリーグ最高峰であるNLLのマイナーリーグにあたる、アリーナラクロスリーグというものです。 ラクロスが国技であるカナダで幼少期からプレーし続け、トッププロを目指す選手が集うリーグなので、レベルも相応に高く、毎週のようにチームからカットされる選手が出るくらいです。こういうヒリヒリするハイレベルな環境を求めてここに来たので、理想の状態ではあります。上手くなっている実感も伴い、ラクロス的には最高です。

        • ボクたちはみんな大人に...

          先日、『ボクたちはみんな大人になれなかった』を観ました。 90年代に詳しいわけでもなく、テレビ業界の雰囲気もよくわからない、小沢健二も大して聴いたことがないし、主人公と境遇や性格が似ているわけでもない.....にも関わらず、感情を大きく動かされた映画でした。 終始全開の「日本」らしさが眩しく、日本での「普通」の生活が恋しくなったのもありますが、時間は戻らないこと、そしてすべてが今につながっている、という至極当たり前のことが美しく描かれていたからなのでしょう。 ラクロスに

        最高の栄誉

          "プロラクロス選手"になって

          実は先月、アメリカの新設プロ(フィールド)ラクロスリーグNational Lacrosse League (NLA)にドラフトされました。日本人として唯一のProtected Roster枠(ドラフトされることがすでに決まっている)の選手として、25巡目でのドラフトでした。現在、北米のプロラクロスリーグはPremier Lacrosse League (PLL), National Lacrosse League (NLL), National Lacrosse Associ

          "プロラクロス選手"になって

          "脳筋"力

          ラクロスは、怪我が付き物のスポーツですが、自分自身あまり怪我に悩まされたことがありません。その要因は様々ですが、実は「手を抜く」ことで怪我を回避してきた部分も少なからずあると思います。怪我をしそうになったら「手を抜く」技を今まで器用に駆使してきました。ウェイトトレーニングはある意味「+アルファ」としてやっていたし、体を限界の限界まで追い込むことを避けて来ました。 特に大学ラクロスは四年間と時間が限られており、そこで結果を出すには、怪我をしないで試合・練習に出続けることが何よ

          "脳筋"力

          「ピエロ」か「第一人者」か

          先日TKアカデミー(アメフト選手の栗原崇さんによる身体能力を上げるアカデミー)にて栗原さんから以下のようなお話をして頂きました。 「マイナースポーツはその競技で結果を残すだけでは食っていけない。そのマイナースポーツ内の小さな世界において有名になっても何も意味はなく、自己満足でしかない。そこへの興味はなく、アメフトを知らない人からも声をかけられるくらいになろうと思った。そのためにはどうするか。他の(競技以外の)特徴を作るしかない。マイナースポーツであるということはその競技の特

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          楽しくはないけれど

          日本に帰ってきて1ヶ月が経ちました。元々目的としていたカナダのリーグは今年中止になってしまいましたが、来年また挑戦したいと思います。海外では一人で練習することが多かったですが、現地の選手と一緒に練習、試合をする機会もそれなりにありました。その中でまず感じたことは、トップへの道のりはとんでもなく遠い、ということでした。頭では分かっていたつもりでしたが、トップレベルに近い選手が想像以上に沢山いる現実を目の当たりにし、道のりの遠さを実感しました。北米には身体的に恵まれていて、技術レ

          楽しくはないけれど

          ラクロスが上手くなるには

          noteを読んでくれたり、SNSでフォローしてくれたりしている人の中で、「本気でラクロスが上手くなりたい」と思っている選手(同志)、またその指導をされている方が一定数いると思うので、そういう方々に向けて書きます。 「ラクロスが上手くなる」ことは自分にとって目下の、そして今後しばらく続くであろう研究テーマです。もちろん正解などないのでしょうし、人によってアプローチは違くて然るべきものなのでしょうけれど、自分なりに毎日このテーマを考えているので、少し考えをシェアさせてください。

          ラクロスが上手くなるには

          ラクロス人 Vol.1 じょーぶ(本田丈武)

          自分の周りの人について書いてみたいと思います。これまでラクロス界の人の魅力について少し触れたので、具体例という意味でも是非皆さんに知って欲しいです。ラクロスというスポーツは、かなり「人となり」がプレーに出ると思うので、その「人となり」を知った上で試合を観て頂くとより一層お楽しみいただけると思います。 トップバッターはみんな大好きじょーぶ君。じょーぶとは大学時代、共に副将を務めた仲で、今ではクラブチームStealersの良きチームメイトです。スティ(Stealers)では背番

          ラクロス人 Vol.1 じょーぶ(本田丈武)

          ラクロスである必要はないけれど、ラクロスでなくてはならない

          恥ずかしながら、大学に入学するまではプロ野球選手、ゆくゆくはメジャーリーガーになりたいと思っていました。彼らの自信に満ち溢れた所作、人間業とは思えぬプレーが森松少年にはたまらなくカッコよかった。ニューヨークで野球を始めたこともあり、憧れの選手はヤンキースのDerek Jeter。小学一年生で野球をはじめて以来、彼のような人物になりたいと思っていました。 元来楽観的なこともあり、高校生になってからもまだメジャーリーガーになるチャンスはあると思っていました。高校野球では思うよう

          ラクロスである必要はないけれど、ラクロスでなくてはならない

          ラクロス留学を決断した理由

          2019年12月末に大手都市銀行を退職し、カナダのコキットラムという所でラクロス留学をしています。同年4月から働き始め、一年も満たぬ間に退職するなど自分でも予想だにしませんでした。 ラクロスは多くの日本人ラクロス選手と同じように大学から始めました。高校まで野球をやってきた身として、「本気で日本一を目指す」環境に強く惹かれラクロス部に入部しました。もちろん高校でも甲子園、そして日本一を目指しました。ただあまりに現実味がなかった(超弱小校でした)。一方ラクロスでは、過去の実績か

          ラクロス留学を決断した理由

          日本ラクロスの魅力

          日本のラクロス選手は9割以上が大学から競技を始めます。カレッジスポーツと呼ばれる所以です。高校までにやっていた競技は多種多様でラクロスを始めたきっかけも人それぞれですが、一つ共通していることがあります。それは高校までに競技を 「極めることができなかった人たち」 だということです。もちろん人によってかなり差はあります。甲子園や花園などの全国大会に出場した/活躍した選手なども一定数いますが、そういう選手もトッププロを目指せるレベルであることは非常に稀です。メジャースポーツで思

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