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ラクロスが上手くなるには

noteを読んでくれたり、SNSでフォローしてくれたりしている人の中で、「本気でラクロスが上手くなりたい」と思っている選手(同志)、またその指導をされている方が一定数いると思うので、そういう方々に向けて書きます。

「ラクロスが上手くなる」ことは自分にとって目下の、そして今後しばらく続くであろう研究テーマです。もちろん正解などないのでしょうし、人によってアプローチは違くて然るべきものなのでしょうけれど、自分なりに毎日このテーマを考えているので、少し考えをシェアさせてください。

どうすればラクロスが上手くなるのか。まず大前提として「時間と労力を費やす」ということです。当たり前に聞こえるかもしれませんが、軽視してはいけない重要なポイントだと思います。日本のラクロス選手で活躍している選手は常人以上に時間と労力を費やしています。日本のラクロス選手のほとんどは大学から競技を始めた「初心者」です。時間と労力を費やした分だけ上達できる、ということは強く意識すべきだと思います。

ただそうは言っても、「近道」がある、ということもまた事実です。鍵となるのは「意識するポイント」です。多様なプレースタイルが存在し、正解がないスポーツではありますが、白黒はっきりしている部分も少なからずあり、ラクロスにおける「常識」を早い段階で知ることが非常に大事だと思います。自分自身は幸運にも指導者や境遇にかなり恵まれてきましたが、それでも「これ一年生の時に知っていたらなあ」と思うようなことを今でも学んでいます。日本が北米に比べ「ラクロス後進国」である事を考えると、仕方のない事なのかもしれません。

特に最近は、北米のトップレベルの選手やコーチと深くコミュニケーションを取る機会が多く、「意識するポイント」の「ニュアンス」をきちんと理解するのが肝だと感じています。彼らが投げられる質問に対して使う表現はラクロス界でよく聞く定型表現なのですが、深掘りして「ニュアンス」を聞き出すと、ものすごく重要なポイントを学ぶことができ、実はそれが上達において最も大事な「意識ポイント」になるということに気付かされています。

もちろんトップレベルの選手でも、才能とノリでやっているような選手もいるのですが、考え抜くことで生き残ってきた選手も一定数存在していて、そういう選手から「ニュアンス」を学ぶことが「近道」であると気付きました。

では日本にいながら「近道」をするにはどうすれば良いのか。その答えの一つがクリニックだと思います。去年からクリニックに通訳として帯同する機会を多く頂きましたが、とにかく日本ではクリニックが過小評価されていると感じました。特にトップレベルの選手たちに触れる機会が少ないような選手にとっては千載一遇のチャンスであるにも関わらず、参加する人はそこまで多くないのが現状です。値段を理由に参加しない選手もいるようですが、飲み会数回分の値段で「近道」ができると考えたらお得だと思います。

クリニックが正義、とは勿論思っていませんが、あまりにも日本で過小評価されていて、残念に思ったまでです。もしクリニックに参加してイマイチだった、と感じる選手がいるとしたら、それは本人の姿勢か、通訳の問題だと思います。通訳が「ニュアンス」を理解し、日本のラクロス用語に落とし込んで伝えなければ効果が半減してしまうからです。ラクロスクリニックの通訳は、英語が喋れるだけではもちろんダメで、日米のラクロス用語・文化に精通し、トッププロ選手に深掘りできる関係性を持たなくてはならないので、きちんとやるのは難易度が高いです。今後も通訳の機会は多いと思いますが、責任感を持ってやりたいと思います。


今回、First Class Lacrosse(北米のコーチ団体)が日本向けにウェブセミナーを開催してくれることになりました(第一回は6月18日、第二回は6月22日、第三回は6月23日)。講師はあの有名なDeemer Class (Chaos LC, PLL)が務めてくれるのですが、彼こそ「考え抜いて」アメリカ代表にまで上り詰めた選手で、学ぶことが多いです。身体能力は決して高くないですが、シュート力とラクロスIQが特に秀でている選手です。個人的に知りたいと思ったことをテーマにしてもらったので(自分が通訳します)、多くの日本のラクロス選手にとっても有意義なものになると思います。値段も最低限に抑えてもらいましたので(全3回:大学生以下65ドル、社会人75ドル)、奮ってご参加ください。


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全3回の構成で、上記のようなテーマをカバーしてもらいます。

シューターとしてどのように考えてプレーを選択しているか、そして名門Duke大学ではどのようなオフェンス指導をされていたか、などレアなテーマも取り上げてもらいました。また代表やPLLで共にプレーする選手たちがどのように考えてプレーしているのか(2018年W杯決勝でのフィールド上の"判断")、などにも触れてもらいたいと思います。日本用に新しく構成してもらったので、他では聞けない濃い内容になっています。

参加希望者は以下のリンクから申し込みをして下さい:

https://1stclasslax.com/product/offensive-webinar-series-toru/


自分ができる"Breaking Barrier"の一環として、今後このような活動にも引き続き取り組んでいきます。自分自身の成長のため、そして何よりも日本ラクロスの発展を願って。


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