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"プロラクロス選手"になって

実は先月、アメリカの新設プロ(フィールド)ラクロスリーグNational Lacrosse League (NLA)にドラフトされました。日本人として唯一のProtected Roster枠(ドラフトされることがすでに決まっている)の選手として、25巡目でのドラフトでした。現在、北米のプロラクロスリーグはPremier Lacrosse League (PLL), National Lacrosse League (NLL), National Lacrosse Association (NLA)の三つのみ。いよいよ来年から、プロラクロス選手としてのキャリアを歩み始めます。

と、書くととてつもない偉業を成し遂げたように聞こえます。今まで北米プロラクロスリーグに参戦した日本人選手など数えるほど。プロリーグでプレーする現役日本人選手は、現在いません。そんな中で日本人選手としてドラフトされ、プロリーグに参戦する。なんかよくわからないけど、かなり「凄そう」な感じです。

ただ、現状は違います。NLAは確かにプロリーグで、来年からプロ選手になることは嘘ではないのですが、同じプロ(フィールド)ラクロスリーグのPremier Lacrosse League (PLL)と比較するとレベルの差は歴然。特に知名度の高い選手もいませんし、今後の成長に期待、と言うのがリーグの現状です。そんな中で「来年からプロ!」とむやみにアピールすることにはかなり抵抗感があり、 SNS等での発信はあまりして来ませんでした。


ただ最近、中学以来の親友と話す機会があり、このままではいけないのではないか、と思い始めています。

SNSでの発信含め、自分自身の見せ方と在り方に関しては今までも悩んで来ました。やはり理想は不言実行の実力派。アスリートはフィールドで自分を表現すべきだし、何も言わなくても周りが発信してくれる、と言うのが理想です。

ただそんな人は各業界のトップ0.01%の人のみで、明らかに実力が飛び抜けている人だけが許される特権です。自分程度のレベルの人が同じことをやった場合、誰にも知られず、みすみすチャンスを逃していってしまうだけでしょう。

特にアスリートはエンターテイナーとしての役割も求められ、個人として知られることもとても重要です。マイナースポーツのラクロス選手となれば尚更です。がんがんアピールしていくことでしか、できないことがたくさんあるのです。

今まで中学、高校、日本ラクロスコミュニティ、と小さな、本当に小さなコミュニティ、世界の中で生きて来ました。その中ではある程度知ってもらえるし、アピールの必要などさしてありません。逆にアピールする奴は「ダサい」と言うレッテルを貼られてしまいますし、無用な反感をコミュニティ内で買ってしまうのです。

ただ、小さな世界での評価ばかり気にして、従来のアプローチを続けていたら、ラクロスはいつまでたってもマイナースポーツのままだし、どれだけ頑張ったところで大した成果はあげられません。小さなコミュニティ内で威張ることしかできないのです。

と、以前書いたものと似たようなものをまた書いてしまっている気もしますが、こうやって自分に言い聞かせることで少しずつ変わっていけばいいのでしょう。


ただ一口にアピール、発信と言っても、気をつけるべきことはあると思います。

それは嘘をつかないこと。SNSで"見せる"ことに意識を向け過ぎるとついつい小さな嘘をついてしまうことがあると思います。必要以上に自分を大きく見せてしまうのです。「アピール」しているので多少は仕方のない部分もありますが、仮想の世界の自分にとらわれてしまったら元も子もありません。自分の発信したことに気持ち良くなりすぎず、とにかく自分の根本的な「実力」を伸ばすこと。これに注力しなくてはならないことに変わりはありません。新たなチャンスを生み出し、それを掴むためにSNSを利用したいと思います。

と同時に自分を応援してくださり、動向を追ってくださっている方々に向けて、今自分自身が取り組んでいることが伝わるような発信をしていきたいと思います。特に北米でラクロスをするとなると、知られていない部分も多いかと思います。こちらで感じたことを発信していきたいと思います。

どこまでも「ホンモノ」を求めて。日本ラクロス界、ひいてはスポーツ界に真に価値ある貢献ができるような人材を目指していきます。

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