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なつかし劇場/時計じかけのペヤング

猪木対モハメド•アリ戦は土曜日の午後の生中継。

当時中坊だったあの頃、土曜の午前中は授業があり。

試合に間に合うよう、学校の隣りのアパートに母子で暮らしている、ブーちゃんの家で見せてもらう手はずになっておりました。

ちなみにブーちゃんの母ちゃんは美人で、夕方ご出勤されるお仕事のようでございました。

美人母ちゃんに迎えられ、小生とこうちゃんは緊張気味。

対してブーちゃんは「アレ作ってよ!コーラ出してよ!」とか美人母ちゃんに命令口調です。

ついにおまちかねの試合開始となるのですが。


いけません。


チョウのように舞うアリに比べ。

後にアリキックと呼ばれる、寝転がってローキックを放つ猪木はビミョーでした。

小生はアントニオスペシャルからのジャーマンスープレックスホールドを期待してたのに、、、。

ビミョー展開の中。美人母ちゃんが「ペヤングソース焼きそば」を出してくれました。

前年に発売された最先端のバカウマジャンクフードです。

気を取りなおしテンションが上がる小生とこうちゃん。

しかし、ペヤングのフタを開けてビックリ!


お湯捨ててねえ〜!


しかもソースとふりかけは、そのままぶっかけられております。


ブーちゃんはと見ると、、、。


もはやソースラーメンと化したペヤングを当たり前のように食べ始めたのです。

キッチンでタバコをくゆらせミニスカのおみあしを組み替える「氷の微笑」のシャロンストーンみたいな美人ブーちゃん母ちゃん。

元はバリバリのヤンキーで出光のガソリンスタンドで声を張り上げバイトしていたのでございましょう。

そんな彼女に、作り方の間違いを指摘するなぞ到底できない2人は、意を決して食べ始めました。


「ズルズル〜。ゲホッ!ゲホッ!ゲホッ!」

ソースのキツイ刺激が喉を直撃!


麺を吸い上げる度に、30円のすもも漬けの汁を一気飲みしたような、痛恨の咳きこみ。

テレビ画面もしょっぱい試合展開が続き、納得のいかない2重苦が小生を苦しめ続けるのでございました。










最後までお付き合いいただき
ありがとうございました。(*´∀`*)
鳥裸族








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(拝啓、関東平野#58)






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