ユーラシア大陸横断日記27 アジアからヨーロッパへ 文明の十字路イスタンブール
ユーラシア大陸を西へ西へ、中国の上海からポルトガルのロカ岬まで。
陸路・海路でユーラシア大陸を横断した、ユーラシア大陸横断(2008)の記録です。
イランから国境を越えてトルコに入国。ドウバヤジットからトラブゾンを経て、イスタンブールへと向かいます。
前回はこちらです ↓
イスタンブールを目指して
トラブゾンを出発したバスの中で一夜を過ごし、17時間かけてイスタンブールに到着。
トルコは交通手段としてバスがとても発達しているイメージ。
シートもゆったりして快適なのがありがたく、ウズベキスタンの板張りシートのバスを思い出してはこんなにも違うものかと感激。
さて、ここトルコのイスタンブールにあるボスポラス海峡をはさんで、アジアとヨーロッパが分かれている。
イスタンブール行きのバスはボスポラス海峡に掛かる橋を渡ってヨーロッパサイドに行き、ヨーロッパサイドにあるターミナルを終点にしていた。
このまま乗っていれば当然終点まで運んでもらえるけれど、自分にはまた1つ小さな夢があった!
それは、「ボスポラス海峡を船で渡る」こと。
船に乗って、アジアからヨーロッパへ渡りたい!
船でボスポラス海峡を渡りたかった自分は、ボスポラス海峡の東側、つまりアジアサイドにあるターミナルで降ろしてもらい、そこから船に乗り換える必要があった。
アジアサイドのターミナルは「ハレムガラジュ」。
あらかじめドライバーさんに「ハレムガラジュ!ハレムガラジュ!」と伝えておいて、アジアサイド側で降ろしてもらった。
↑ フェリーのデッキからアジア側を見ながら。アジアに別れを告げてヨーロッパへ。
降りたらそこがもう港になっていて、フェリーが見える。
念願のボスポラス海峡!
チケットを購入し、停泊する船に向かって歩いていると、係の人に
「ハヤイハヤイ(はやくはやく~)!」
と促されて慌てて乗船。
ちょうど出港時刻だったようで、自分を乗せると同時くらいにゲートが閉じて船が動き出した。
あああもうちょっとアジアとの別れを惜しみたかった…笑
ボスポラス海峡は個人的に船で渡るのがオススメです。
わずか10分~15分ほどの船旅ですが、デッキからの景色は本当に素晴らしいと思います。
紺碧の青い海に、遠くに見えるトプカプ宮殿やアヤソフィア、ブルーモスク…。
デッキから360度広がるボスポラス海峡のパノラマは格別です。
船上を吹き抜ける風も心地よく、何往復もしたくなります 笑
東側からアクセスする場合ですが、終点はヨーロッパサイド(海峡の西側)にあり、バスはアジアサイド(海峡の東側)からボスポラス海峡にかかる橋をわたって終点ヨーロッパサイドへと向かいます。
船で海峡を渡る場合は「ハレムガラジュ」で降ろしてほしいとドライバーさんに頼みましょう。
「ハレムガラジュ」はアジアサイドのバスターミナルです。
念のためまわりの乗客さんたちにも「ハレムガラジュで降りたいんです」といっておけば、到着するときに教えてくれます。
バスを降りるとフェリー乗り場は前方に見えます(歩いて3分もかからないくらいだったと思います)。
また、多くの方は宿が多い旧市街スルタンアフメット地区に泊まることになると思いますが、ヨーロッパサイドのバスターミナルまで行ってしまうとスルタンアフメット地区まで距離があります(地下鉄とトラムに乗ることになると思います)。
なので、アジアサイドで降りてフェリーで行くのが距離的にもいいかなと思います!
アジアからヨーロッパへ
フェリーのデッキに出てベンチにザックを下ろし、離れていく陸地を眺める。
上海に始まって、チベットに行き、ウルムチからカザフスタンへと国境を越え、ウズベキスタンに渡り、サマルカンド、ブハラ、ヒヴァと西に進み、カザフスタンに戻ってカスピ海をフェリーで横断、アゼルバイジャンから、イラン、トルコ…
そしてここがアジアの終わり。
デッキから振り返って前を向けば、そこにはもうヨーロッパが。
遠くにはブルーモスクやアヤソフィア、トプカプ宮殿の姿も見える。
すごい!
デッキの上で心地よく風に吹かれながら行き交う船と、遠くに見えるトプカプ宮殿、アヤスフィア、ブルーモスクなんかを楽しんでいるうちに、フェリーはヨーロッパサイドに到着。
アジアとヨーロッパを結ぶわずか10分ほどのわずかな船旅。
そしてまた、ヨーロッパサイドに最初の一歩を踏み出す。
ここからヨーロッパ。
ユーラシア大陸横断の旅もあとはここヨーロッパをひたすら西に進み、大陸の最西端、ポルトガルのロカ岬へ。
いよいよゴールが見えてきたかんじがする。
世界史が大好きな自分にはこのイスタンブールはなかなからたまらない場所で、かつての東ローマ帝国(ビザンツ帝国)の首都コンスタンティノープル、オスマン帝国によってイスタンブルに改称、そしてイスラム化…
トプカプ宮殿にアヤソフィア、ブルーモスク…、地面を掘っても東ローマ時代の遺跡が当たり前のように出てくる。
どんな人たちが、どんな風に生きていたのか、そういう想像が広がっていくのが楽しい。
ヨーロッパサイドを安宿街に向かって歩いていくと、途中、坂を上ったところでフェリーから見えていたアヤソフィアとブルーモスクが眼前に現れてくる。
歴史の要衝を目の前にして気持ちも高まってくる。めっちゃ楽しい…!
まずは宿を見つけなければ、だったのだけど無事にドミトリーにベッドを1つ確保することもでき、カメラを持ってイスタンブールの街歩きへ。
こちらに続きます ↓
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