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地方創生☆政策アイデアコンテストで優秀賞をとった話【vol.5】

地方創生☆政策アイデアコンテスト2021の大学生以上一般の部に2つ応募しました。なんと、2つとも中国経済産業局長賞をいただきました。そして、全国審査に出場し、1団体は優秀賞(2位)と協賛企業賞を受賞しました。

地方創生☆政策アイデアコンテストとは

地方創生☆政策アイデアコンテストは内閣府が主催するRESASやV-RESASなどの統計データを用いて地域課題を分析し、地域をよりよくする政策アイデアを提案するコンテストです。

今年は、全部門で963件の応募があったそうです。

私は、大学生以上一般の部に2作品応募しました。結果は、まず、中国地方審査で2つとも中国経済産業局長賞を受賞しました。つまり、2つとも中国地方で最も高い評価を受けたのです。そして、全国審査に勝ち進み(全国1次審査で14組から9組に)、全国審査で発表する機会を得ました。さらに嬉しいことに、そのうちの1つは「優秀賞(2位)」を受賞しました。

今回は、優秀賞を受賞した作品について完成までの道のりを物語風に書いてみます。そして、今回のコンテストで意識した点をまとめてみます。

優秀賞受賞までの道のり

これまでの経験を政策アイデアに

私たちが提案したのは、短期地方滞在型インターン「暮らすインターン」である。これは、地域と企業の魅力を知ることができるアイデアだ。

このアイデアのきっかけは、2つある。1つ目は、私が学部生の時に受けた授業で自治体のお試し住宅の利用率が低いと聞いていたからだ。
2つ目は、ツナドボの活動でインターンに参加したことのある学生が、会社の仕事を学ぶことはできても地域の魅力を知ることができないと嘆いていたことが印象に残っていたからである。
まさに、1記事目で述べた既存の知識が組み合わさった結果だ。

しかし、どうやって形にしたらよいかわからないまま2年の月日がたっていた。

地方創生☆政策アイデアコンテストにツナドボのメンバー3人で出場することに

そんなある日、地方創生☆政策アイデアコンテストがあることを知った。

ツナガルドボクのメンバーに地方創生☆政策アイデアコンテストがあることを伝えると、興味のあるメンバー3人でコンテストに出場しようということになった。

この時は、まだ「暮らすインターン」で応募しようとは考えいなかったし、私もコンペ出場のメンバーには加わっていなかった。

3人の中には、建築のコンペやインフラデータを活用したコンテストで入賞経験のある者がいた。彼は、「まず、コンテストを知ることが大切だ」と言った。そこで皆で過去に大臣賞を受賞した作品の傾向などを調べることにした。

コンテストの狙いや傾向はつかめた3人であったが、肝心の分析方針やアイデアはなかなか浮かんでいなかった。

救世主てっちゃん現る

会議が煮詰まっているようなので、ある時コンテストの会議に参加してみた。そこで、メンバー3人に思い切って2年間温めていたアイデアを伝えてみた。すると、思いのほかメンバーから好評だった。そして、「暮らすインターン」で政策アイデアを提案することとなった。

提案したのだから逃げ出す選択はなかった。自分もメンバーに入って4人でコンテストに出場することとなった。

夏休みのすべてを地方創生☆政策アイデアコンテストに注いだ男たち

4人で出場することが決まった後は、皆で3記事目にあるように得意分野を活かしながら政策アイデアを形にしていった。
例えば、RESASを使って分析する人、政策アイデアを検討する人などに分かれて応募用のプレゼンテーション資料20枚を作っていった。

毎晩、zoomをつなぎグーグルスライドで共同編集をしながら作業を進めた。

政策アイデアを詰める中で、内容に現実味を持たせるため、実際にインターンシップを運営している団体にヒアリングを行い、アイデアに反映させていった。 

そして、ついにスライドが完成した。毎晩遅くまでアイデアを考えプレゼンテーション資料を頑張って作成したので、自信をもって応募することができた。 

ツナドボの知見を活かしもう一つの政策アイデアも検討

ツナドボで地方創生☆政策アイデアコンテストの準備をしていたある日、研究室のメンバーでも地方創生☆政策アイデアコンテストに出場しようという話になった。

この時、ある地方創生プロジェクトに関わっていてそれに関する提案をすることとなった。そのプロジェクトの中心的な人物k君、私、研究室の同期たかちゃんの3人で出場することとなった。

ここでも、メンバーの得意分野を活かしながら政策アイデアを考えていった。k君は活動している地域のことはよくわかっているので、その地域のことをまとめてもらった。私は、ツナドボで得たRESASの分析の仕方などの知見や大学院生としてデータを読み取る力を発揮して政策アイデアに反映させていった。

メンバー全員が集まる機会をとることが難しく、応募用のプレゼンテーション資料20枚の作成が難航したが、応募締め切り24時に何とか間に合って提出することができた。

 まさかのW受賞

応募を済ませ、普段の生活に戻って約1か月が過ぎていた。そんなある日、知らない番号から1本の不在着信があった。

どこからだろう思いながら折り返しの電話を掛けた。「中国経済産業局です。地方創生☆政策アイデアコンテストで中国経済産業局長賞の受賞おめでとうございます。」と言われた。

すぐに、みんなにも連絡し喜びを分かち合った。
そして、11月に広島県で行われた表彰式に参加した。

表彰式も終わり、1週間がたったころ次には、メールで再び1本のうれしい知らせが来た。

「審査の結果、全国第1次審査において通過となり、最終審査会への出場が決定致しました。」

嬉しかった、しかし同時に不安もよぎった。うまくプレゼンできるだろうかと…

喜びもつかの間、表彰式のスピーチで大失敗

実は、広島で行われた表彰式のスピーチで大失敗していたからだ。審査に関係ないからとあまり練習せずに、表彰式のスピーチを行ったら内容にまとまりがなく、単調な発表になってしまった。M氏にあれは、まずいと苦笑いされた。

あれだけ、小学校の校長先生の話が長く退屈していた私たちが今度は、高校生の前で、小学校の校長先生と同じようなつまらない長話をしてしまった。

この教訓を糧に、全国審査のプレゼンは、資料作成だけでなく発表練習も頑張った。

全国審査に向けて

全国審査出場決定後、審査員から指摘いただいた点等をスライドに追加しなんとかスライドを完成させた。

スライドが完成できたと喜んでいたが、なんと練習で発表してみると発表時間をオーバーしてしまった。
練習を繰り返し、発表時間を2分縮め何とか発表時間に間に合うようになった。

 いよいよ本番、そして...

ついに最終審査会の日がやってきた。緊張したがみんな練習の成果を発揮し制限時間7分ちょうどで発表を終えることができた。

審査員からの質疑応答も、きちんと答えることができた。

発表から約5時間後、いよいよ表彰式が始まった。協賛企業賞の発表があった後、優秀賞、最優秀賞の順で発表が行われた。

そして、優秀賞の発表で名前が呼ばれた。最優秀賞の地方創生担当大臣賞を受賞できず、正直悔しかった。優秀賞という名誉ある賞をいただくことができ、夏休みの2か月間の頑張りは報われたように思う。

政策アイデアは、アイデアを実行してこそ意味を成すと考えている。今は来年春の実施に向けて活動中だ。

~完~

さて、このような形で優秀賞を受賞できました。では、どういうことを意識してプレゼン資料を作ったのでしょうか。
次にまとめてみました。

 

今回のコンテストで意識した点

今回のコンテストで意識した点は2点です。

まず、分析結果に基づいて政策アイデアを提案できているかです。RESASを使ってと募集要項にあるので、RESASを使うことはもちろんです。でも、小さな自治体だと十分なデータが得られない時があります。そこで、自治体が公表しているデータ等を用いることが効果的です。さらに、私たちは関係者へのヒアリングも行いました。このように様々な種類のデータを組み合わせることで分析に深みが生まれます。

次に、既に実践していることをアイデアに反映させることです。このコンテストの名前は、政策アイデアコンテストなので、政策アイデアを単に提案すればよいように感じます。しかし、昨年の地方創生担当大臣賞を受賞した作品は、実際に政策アイデアを実行しています。ということは、単に政策アイデアを提案するだけでなく何か実行していた方がよいように感じました。そこで、その点を資料に盛り込んで提案しました。

まとめ

いかがでしたか。

何か政策アイデアに結びつきそうな活動をやっている人は、是非、地方創生☆政策アイデアコンテストに挑戦してみてください。

次回もお楽しみに。

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