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スピッツ

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スピッツの好きな曲について、どれだけ好きなのかを語るだけ
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2022年5月の記事一覧

スピッツ「三日月ロック その3」 不細工な人生を踏みしめてる

スピッツ「三日月ロック その3」 不細工な人生を踏みしめてる

いつもツアーライブは、同じツアーのセトリ(セットリスト)を見て予習をしていくのが通例だ。スピッツでも久しぶりに聴く曲はあるし、完全に網羅できていないケースもあるから。

「次の曲は何かな?」というライブでのサプライズを期待するよりも、しっかりと把握して、もう一度歌詞を読み直しておいた方が、私はライブを何倍も楽しめる。まあ、好みによるだろうけど。

2018年のファンクラブツアー「GO!GO!スカン

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スピッツ「みそか」 浮いて 浮いて 浮きまくる

スピッツ「みそか」 浮いて 浮いて 浮きまくる

 時は5月。
 4月から新しい生活を始めた人はそろそろ疲れがたまっているのではないでしょうか?自分の周りでも、疲れや焦りなどからさまざまなひずみがあって、人間関係がギシギシと不可解な音を立てているケースがちらほら。新型コロナウイルスもあって、窮屈な社会になっているから、ストレスは大きいよね。
 そんなときこそ、この歌。
 「みそか」。
 この歌を元気のない人に聞いてもらいたい。元気出ますよ、この歌

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スピッツ「りありてぃ」 水槽の外に出たいな 求め続けているのさ

スピッツ「りありてぃ」 水槽の外に出たいな 求め続けているのさ

アルバム「小さな生き物」の3曲目。この歌詞、一つ一つの表現の意図を理解するのは、私にはほぼ不可能です。とてもとても難しい。

ギターの爆音から始まる。疾走感のある曲調。

「たまっている爆鳴気 ゆっくり注意深く触れ」

辞書より。爆鳴気:水素2容積と酸素1容積との混合気体。点火すると爆音を発して反応し、大量の熱を発する。水素爆鳴気(酸水素爆鳴気)ともいう。同様に塩素と水素各1容積の混合気体でも起こ

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スピッツ「フェイクファー」 柔らかな心持った 初めて君と出会った

スピッツ「フェイクファー」 柔らかな心持った 初めて君と出会った

スピッツの「フェイクファー」と言えば、アルバムを連想する人が多いような気もする。このアルバムは長く、車に積んでいて、1990年代後半ごろに何百回とリピートして聞いたなあ。スピッツのアルバムでは最も聞き込んでいるかもしれない。
 もちろん、全アルバムの中でもトップレベルに好きなアルバムなんだけど、今回は曲としての「フェイクファー」に注目してみたい。

アルバムの最後の締めくくる曲として、この歌を持っ

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スピッツ「大宮サンセット」 正気じゃないぜ!

スピッツ「大宮サンセット」 正気じゃないぜ!

 弾き語りによる、とっても静かな曲。心地いい。

 「この街で俺以外、君のかわいさを知らない」

までは、ただのノロケ曲かと思うよね。
 次の一文で、急転直下、暗雲が立ちこめる。

 「今のところ俺以外 君のかわいさをしらない『はず』」

 「はず」というたった2文字で、聞き手に「ん?」と思わせたまま、サビに突入していく。

 不安をまとわせたサビは、切なさを最高潮に盛り上げ、聞き手に「パートナー

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スピッツ「スピカ」 幸せは途切れながらも続くのです

スピッツ「スピカ」 幸せは途切れながらも続くのです

 スピカは「幸せは 途切れながらも 続くのです」というパワーワードを聴くための歌だと感じている。

 知り合いの女性がスピッツのスピカが好きだと言っていた。スピッツと世代は全く違うはずなのにね。「子どものころ、『幸せは途切れながらも・・・』っていう歌詞を聴いて、私は大人になるのが楽しみになった。早く大人になりたいと思えた」って。返答にこまるぐらい、グッときた。

 その子の人生に何があったのかは知

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スピッツ「醒めない」 最初ガーンとなったあのメモリーに今も温められてる

スピッツ「醒めない」 最初ガーンとなったあのメモリーに今も温められてる

2016年にリリースされたアルバム「醒めない」のタイトルチューン。曲の「醒めない」について、書いていきたい。

草野さんが、スピッツというバンドへの感謝とか、バンドにこだわり続けてきたことへの苦難や信念のようなものを書いているんじゃないかなあ、と推察できる曲が何曲かあります。

醒めないはそのうちの一つだと感じている。

最近で言えば、見っけの「ヤマブキ」もそうだよね。「似たような身なり 似たよう

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スピッツ「恋する凡人」 これ以上は歌詞にできない

スピッツ「恋する凡人」 これ以上は歌詞にできない

アップテンポの曲。
ライブでサビの

「今 走るんだ 土砂降りの中を」

で、手を掲げる瞬間が最高潮に楽しい。

2017年8月、香川県さぬき市の野外音楽広場テアトロンの開放的なライブ会場で、汗だくになりながらスピッツの音楽を満喫したなあ。懐かしい。
新型コロナウイルスなんて、まだ無かったあの頃。あんな風に、大声で歌えるライブは戻ってくるんだろうかね?つらい時代が続くね。

この曲、「恋する凡人」

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スピッツ「ハネモノ」 思い通りの生き物に変わる

スピッツ「ハネモノ」 思い通りの生き物に変わる

 大好きなロックバンド「スピッツ」のハネモノ。アルバム「三日月ロック」の7曲目として収録されている。このアルバムの中で、圧倒的に好きなのがこの曲になる。
 「思い通りの生き物に」→「変わるううううう(ファルセット)」がとても美しい。
 この曲のウィキペディアによると、2002年に通算26作目のシングルとして発売されている。正直言って、シングルになっていたのは知らなかった。にわかスピッツファンなので

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スピッツ「野生のポルカ」 さよなら 僕の着ぐるみたちよ

スピッツ「野生のポルカ」 さよなら 僕の着ぐるみたちよ

ポルカとは「ボヘミア起源の、二拍子の活発な舞踏および舞曲」らしい。この飛び跳ねるようなリズムがそうなのかしら?

歌詞には「馬」という言葉は出てこないんだけど、「スピッツ」というバンドを、馬のような生き物になぞらえて、「野生種」「駆けめぐりたい」「飛び回りたい」と表現していると推察できます。

誰にも強制はしてこない。自分たちはこうありたいと高らかに宣言している。

「さよなら 僕の着ぐるみたちよ

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スピッツ「チェリー」 愛してるの響きだけで強くなれる気がしたよ

スピッツ「チェリー」 愛してるの響きだけで強くなれる気がしたよ

スピッツと言えば「チェリー」。代名詞のような存在ですね。この歌をきらいな人なんて、いるのかしら?

この歌を初めて聞いたのはいつごろだろう。リリースが1996年4月。仕事にも、恋にも悩んでいたころだなあ。いろいろうまく行ってないころだ・・・。懐かしい。

それから20年あまりの時を経て、2017年夏。
 香川県の野外音楽広場テアトロンで行われたライブで、草野さんが「次は、この場所に僕たちを連れてき

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