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スピッツ「りありてぃ」 水槽の外に出たいな 求め続けているのさ

アルバム「小さな生き物」の3曲目。この歌詞、一つ一つの表現の意図を理解するのは、私にはほぼ不可能です。とてもとても難しい。

ギターの爆音から始まる。疾走感のある曲調。

「たまっている爆鳴気 ゆっくり注意深く触れ」

辞書より。爆鳴気:水素2容積と酸素1容積との混合気体。点火すると爆音を発して反応し、大量の熱を発する。水素爆鳴気(酸水素爆鳴気)ともいう。同様に塩素と水素各1容積の混合気体でも起こり、塩素爆鳴気という。

歌詞の流れで、意味をきっちりと理解することは、できそうにありません。

でもね。こんな言い方ならできるかもしれません。

「何か、とっても窮屈そうな場所に閉じ込められている。我慢に我慢を重ねて、新しい世界へと抜け出したいという誰かの叫びのような・・・」

どうでしょう?

「普通の金魚が2匹」

というのも分からないんだよね。2匹って、どういうこと?「君のりありてぃ」「僕のりありてぃ」も、どういうことなのかよく分からない。この歌に登場人物は2人いるのかしら?本当は1人?二面性?分からない。

水槽を割って抜け出すためのヌンチャクを手に入れるまで、悲しんでいるとも、喜んでいるともとれるような微妙な笑顔を浮かべて、やり過ごす。

という大きな暗喩があるのだとすれば、この曲は、世の中でしんどい思いをしながら必死で生きていながら、新しい世界に行くことができない多くの人の共感を得られるのではないかしら?

ただ、なにぶん、すんなり理解するのが難しい。まあ、そこが草野さんの歌詞のよいところなんだけどね。

「変わったやつだと言われてる」
「水槽の外に出たいな」

もう10年以上も水槽の外に出られず、ネジがぶっ飛んだ人というレッテルを貼られているトラジロウにとって、この曲はとても痛くて、痛くて、痛い曲となっている。

2022年5月30日 トラジロウ

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