灰になっても知られない
生まれてしまった
今となっても
齢と供に重ねる意志に
「意味はない」と腑に落ちるのは
灰になっても知られない
記憶が生じて
瞬間ごとに生まれる過去が
瞬間ごとに始まり続け
一瞬として重なることも
永遠に交わることもない
意志だったような
一つの個体は
灰になって
銀河を廻る素粒子になって
そんなふうに知られても
個体の意志に
意味を探して
わかったように呼吸(いき)をする
神も
知識も
みんな「いい人」で在りたがり
みんな「いい人」にさせたがる
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