Tomoyuki Ozawa

日本ミュージアム・マネージメント学会会員。特撮・SF・アニメが大好きなビデオグラファーです!2019年12月1日に日本ミュージアム・マネージメント学会主催「特撮映像関連コレクションの保存・公開・展示の未来」のモデレーターを担当。映像クリエイターの方達の貴重な証言を残していきます。

Tomoyuki Ozawa

日本ミュージアム・マネージメント学会会員。特撮・SF・アニメが大好きなビデオグラファーです!2019年12月1日に日本ミュージアム・マネージメント学会主催「特撮映像関連コレクションの保存・公開・展示の未来」のモデレーターを担当。映像クリエイターの方達の貴重な証言を残していきます。

最近の記事

日本ミュージアム・マネージメント学会2024年度第1回コレクション・マネージメント研究部会「特撮研究の未来」予告

日本ミュージアム・マネージメント学会では、特撮アーカイブの保存と活用をテーマに2017年・2019年と2 回にわたり研究会を開催してきました。 今年は映画『ゴジラ-1.0』が第96 回アカデミー賞視覚効果賞を受賞し、改めて日本の特撮技術に注目が集まっています。そこで「特撮研究の未来」をテーマとした研究会を開催します。 ■日 時:2024年11月30日(土)14:00~16:30(受付13:30 ~ 13:55) ■会 場:ノムラスタジオ(乃村工藝社本社ビル地下1階) ■参加

    • 特撮のDNA ~ゴジラ、富士山にあらわる~記録写真集

      特撮のDNAとは? 「特撮」と聞けば、子どもたちばかりでなく、つい興奮を覚えてしまうオトナも多いはず。それは、映画やテレビに繰り返し登場し、私たちの心をとらえて離さなかった怪獣やヒーローたちの記憶と密接にリンクしているからにほかなりません。彼らに憧憬して育った現代日本人の体内には、いつしか特撮のDNAが芽生えていたのです……! 「特撮」——この夢の技術を日本映画に初めて取り入れたのが、特撮の神様・円谷英二です。円谷の薫陶を受けた面々は、ミニチュアや着ぐるみを駆使した独自の

      • 監督助手の仕事(ROUTINE WORK) Version 0.2

        紙資料「監督助手の仕事(ROUTINE WORK) Version 0.2」     先日、自宅の本棚を整理していたら、東宝スタジオで働いていた時に、あるスタッフにいただいた「監督助手の仕事(ROUTINE WORK) Version 0.2」と書かれた書類が出てきた。全3枚で構成されている。 監督助手(助監督)の仕事分担 監督助手の仕事は、演出だけとは限らない。演出部には序列があり、チーフがスケジュール管理、セカンドが衣装・俳優、サードが美術・装飾、フォースがカチ

        • 「特撮映画技師 松井 勇の合成技術に関する執筆論文」 髙橋 修(東京女子大学)

          東京女子大学の髙橋修准教授(学芸員課程担当)が「特撮映画技師 松井 勇の合成技術に関する執筆論文」を発表した。日本映画最初期の特撮映画技師・松井勇(1894年~1946年)が残したハリウッド時代の英文の手帳やメモなどの資料の研究がまとめられ、髙橋准教授は「この論文は萌芽期における日本特撮技術の歴史的実態を明らかにする上で貴重な資料」だと話している。以下、本稿では論文を要約したものを紹介する。論文は下記のリンクからPDFで読むことができるのでご高覧いただきたい。 松井勇は愛知

        • 日本ミュージアム・マネージメント学会2024年度第1回コレクション・マネージメント研究部会「特撮研究の未来」予告

        • 特撮のDNA ~ゴジラ、富士山にあらわる~記録写真集

        • 監督助手の仕事(ROUTINE WORK) Version 0.2

        • 「特撮映画技師 松井 勇の合成技術に関する執筆論文」 髙橋 修(東京女子大学)

          「特撮映像関連コレクションの保存・公開・展示の未来」 髙橋 修(東京女子大学)小澤 智之(株式会社岡島)

           日本ミュージアム・マネージメント学会(JMMA)は 、2019年12月1日に東京・乃村工藝社本社にて、JMMAコレクション・マネージメント部会研究部会「特撮映像関連コレクション保存 ・公開 ・展示の未来」を開催した。当日は、清水俊文氏(東京現像所)と原口智生氏(アニメ特撮アーカイブ機構発起人 特撮ミニチュアプロップ修復師)の両氏による講演とトークセッションが行われ、サプライズで三池敏夫氏(特撮研究所)も参加し、特撮映画に携わったプロが語る貴重な話を多くの聴講者が楽しんだ。そ

          「特撮映像関連コレクションの保存・公開・展示の未来」 髙橋 修(東京女子大学)小澤 智之(株式会社岡島)

          JMMAコレクション・マネージメント部会研究部会 「日本特撮技術に関する映像記録・アーカイブ化の試み」 -特技監督中野昭慶氏へのオリジナルインタビュー映像を巡って- 髙橋 修(東京女子大学)

          髙橋 修(たかはし おさむ) 1971年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)、東京女子大学現代教養学部教授。主な著作は、「甲州博徒論の構想」(平川新編「江戸時代の政治と地域社会 第2巻 地域社会と文化」清文堂、2015年)、「甲州博徒抗争史論」(「山梨県立博物館研究紀要」7、2013年)、「近世甲府城下料理屋論序説」(山梨県立博物館展示図録「甲州食べもの紀行」2008年)ほか。 1 本会の実施について                       

          JMMAコレクション・マネージメント部会研究部会 「日本特撮技術に関する映像記録・アーカイブ化の試み」 -特技監督中野昭慶氏へのオリジナルインタビュー映像を巡って- 髙橋 修(東京女子大学)

          宝塚の歴史と小林一三の信念②

          小林一三の文学についてお話しします。小林一三の小説「練絲痕」は一三が学生時代に山梨日日新聞に連載したものです。もともと実際に起きた殺人事件を題材に小説を書いたのですが、その事件が未解決でして、この小説を書く人は犯人を知っているのではないか、内部事情に詳しいのではないかと警察の捜査まで受けてしまいます。それで嫌になってしまい、途中で連載を打ち切ってしまいます。 ペンネームは靄渓学人(あいけいがくじん)ですが、これは本名のイニシャルI.K.に漢字をあてたものです。この「練絲痕」

          宝塚の歴史と小林一三の信念②

          宝塚の歴史と小林一三の信念①

          今回は2008年9月13日に山梨県韮崎市の東京エレクトロン韮崎文化ホールで開催された山梨学講座で石川博氏が講演した「宝塚の歴史と小林一三の信念」を再録してお伝えする。 石川氏は2020年1月に惜しくも亡くなられたのでその追悼の意味で石川氏の小林一三に対する考察を振り返っていただきたい。 【講師】 石川 博(いしかわ ひろし) 1957年(昭和32年)、山梨県甲府市生まれ。慶應義塾大学経済学部・文学部卒業。近世文学専攻。駿台甲府小学校校長や山梨郷土研究会常任理事などを歴任。編

          宝塚の歴史と小林一三の信念①

          堀内實三(元東宝専務)が語る小林一三

          山梨県出身の堀内實三氏は、昭和31年、立教大学経済学部卒業後に東宝入社。昭和57年に映画調整部長、平成6年に東宝の専務取締役に就任したことで知られる。ゴジラ映画ファンには、昭和59年のゴジラ復活に伴い東宝内に設立された「ゴジラ復活準備委員会」(のち「ゴジラ委員会」)の委員長だったことを覚えている人もいるだろう。新しいコジラを復活させて成功させるためには全社が一丸にならないといけない。そこで部署間の枠をとっぱらって、各部門から責任者を出してもらって、ひとつの命令系統で動くクルー

          堀内實三(元東宝専務)が語る小林一三

          小物用撮影ボックスを自作する

          以前から小物用の撮影ボックスを製作しようと考えていたので実行することにした。既製品は高額だし、安いものは信じられない。インターネットで検索したところ、フリーマルチパネルで作ったものが有効だとわかり、早速、パーツ購入を開始した。 用意したのは、エコー金属株式会社のフリーマルチパネル(355mmx355mm)4枚と、連結ジョイント(4個入)、模造紙(黒)、アクリル板(透明)、LEDライト、結束バンド(脱着タイプ)である。100円ショップやホームセンターで購入できるものばかりであ

          小物用撮影ボックスを自作する

          NMB48 MV撮影の舞台裏

          私がNMB48のMV(ミュージックビデオ)の仕事の依頼を受けたのは2015年2月2日の昼前だった。依頼者は小学校時代からの友人のプロデューサーで、とても困っている様子だったのですぐに引き受けた。当時私はフリーのロケーションコーディネーターだった。私のやることはロケ地探し、宿泊先の手配、弁当の手配など映画やドラマの制作部(製作部)の仕事の一部に該当する。 撮影するMVは2本、それぞれ1日で撮影を終えなけれ ばならないというハードなもので、2月14日にチームM、翌15 日にチー

          NMB48 MV撮影の舞台裏

          中野昭慶・富山省吾・樋口真嗣が語る東宝特撮

          2011年11月19日に山梨県甲府市の岡島ローヤル会館で開催された東宝特撮ファンミーティングには、ゲストに中野昭慶氏(特技監督)、富山省吾氏(ゴジラシリーズプロデューサー)、樋口真嗣氏(監督・特技監督)と豪華な顔ぶれが揃った。東宝の名プロデューサー田中友幸氏の意外な一面や『キングコング対ゴジラ』 のタコの話などはその現場にいた中野監督ならでは。トークイベントの一部を再録でお伝えする。 黒塚まや(以下黒塚) :さあ、それではお話を伺っていきたいと思います。このファンミーティン

          中野昭慶・富山省吾・樋口真嗣が語る東宝特撮

          島本須美・友永和秀・佐野寿七が語る『ルパン三世 カリオストロの城』

          これは、2009年10月10日に山梨県甲府市で開催された『ルパン三世 カリオストロの城』上映&トークショーの貴重な記録である。山梨放送の植田有紀子アナウンサー(当時)の呼びかけで登場したのは、ヒロイン・クラリス役の島本須美さん、冒頭のカーチェイスの原画を担当した、友永和秀テレコム・アニメーション取締役、『ルパン三世』ファーストシリーズとPARTⅢでプロデュースを担当した佐野寿七元読売テレビチーフ・プロデューサーの3人である。30年以上に渡り、ファンに支持される『ルパン三世 カ

          島本須美・友永和秀・佐野寿七が語る『ルパン三世 カリオストロの城』

          樋口真嗣監督と坂野友香が語る『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』

          これは、2009年10月10日に山梨県甲府市で開催された『隠し砦の三悪人THE LAST PRINCESS』上映&トークショーの記録である。司会の黒塚まやさん、樋口真嗣監督が絵コンテを手がけた『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する第3新東京市立第壱中学校の制服姿のファッションモデル・齋藤恵さん(当時)の呼びかけで登場したのは、『スター・ウォーズ』のストーム・トルーパーら帝国軍に護衛された樋口真嗣監督と、真壁六郎太の妹・さよ役の女優・坂野友香さんの2人である。このトークショーでは

          樋口真嗣監督と坂野友香が語る『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』

          谷川俊太郎・覚和歌子が語る写真映画『ヤーチャイカ』

          詩人の谷川俊太郎さんと覚和歌子さんが共同で監督した写真映画『ヤーチャイカ』。その製作秘話をお二人に語っていただいた。これは2011年10月23日に山梨県甲府市の岡島ローヤル会館で開催された映画上映&トークショーの記録である。 鈴木春花(以下鈴木):谷川さん、お越し下さいましてありがとうございます。 谷川俊太郎(以下谷川):この頃自己紹介する時に「まだ生きてます。」と言わなきゃいけないんです(笑) 小学校行くと「あっ生きてる!」って言われるんですよ。教科書に載っちゃうとね。

          谷川俊太郎・覚和歌子が語る写真映画『ヤーチャイカ』

          富山省吾プロデューサー・大河原孝夫監督らが語る『ゴジラVSメカゴジラ』

          ゴジラシリーズの中でも人気作の一つである『ゴジラVSメカゴジラ』(1993年公開)。その製作舞台裏について、富山省吾プロデューサーと大河原孝夫監督、そして昭和メカゴジラの宣伝を担当した元東宝宣伝プロデューサー・中村修氏にも加わっていただき、話していただいた。これは2009年10月10日に山梨県甲府市の甲宝シネマ(東宝創業者・小林一三が私費で作った映画館。現在は閉館)で開かれた『ゴジラVSメカゴジラ』上映後のトークショーの記録である。『シン・ゴジラ』公開前のイベントなので、当時

          富山省吾プロデューサー・大河原孝夫監督らが語る『ゴジラVSメカゴジラ』