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#36 たったひとつ!才能が周囲に評価される法則

今日のテーマは「才能を伸ばすには」この話を自分の体験談から話したいと思います。

過去20数年間の社会人生活を振り返ってみて、こういった形で才能を周りに認められたな、そういった事例をお話したいと思います。

まずは、スキューバダイビング。少し前に戻りますが、19回目の配信記事、「高校生の趣味がNASAを動かした。些細なきっかけが世界を広げる」こちらの回でお話させてもらいましたが、高校生の時にダイビングのライセンスを取りました。同級生の親友から誘われました。僕自身は何の興味もなかったのですが、ちょっとやってみない、みたい感じで。聞けば彼の親戚が伊豆に別荘を持っているとのこと。別荘と聞くとすごく聞こえがいいと思うのですが、もとはボロボロの廃ホテル。ゴキブリやムカデが毎日のようでました。失礼を承知で言えば、今ならお金もらっても行きたくない。ちなみにそこは、今や本当に廃墟となっています。

現地の最新の様子…怖い…

そこでライセンスを取ったことがきっかけで、すっかりはまってしまって、その後のバイト代はほぼ全てダイビング代(と後述するスキー)に消えました。

そしてフジテレビのアナウンサーになった後、ふと気づいたわけです。水中取材をたまに目にすることがあるけれど、アナウンサーのを見たことがない、と。

水中取材とは、フルフェイスのマスクを顔にかぶせると、そこの中にマイクが付いていて、水中でも話すことができるんです。調べてみたら、仕事で潜るためには、潜水士という国家資格が必要。ということで、勉強して潜水士の資格を取って、フジテレビのアナウンサーで唯一、潜水士の資格を持つダイビング歴が長いアナウンサーということで、その後の水中取材をいくつもすることができました。

与那国の海底遺跡ですとか、アメリカに駐在していたときは、フロリダ沖合の海底にあるNASAの海底訓練施設とか。ここは日本メディア初となる取材でした。

高校生のときに何気なく始めたスキューバダイビング。好きで好きで仕方なくて何年も何年も続けているうちにどんどんスキルアップしていきました。それを聞いた会社の人たち、先輩たちが「あれ、森下そんなのことができるんだ」と知り、自分がスキルアップしてきたその才能であったり、技術、経験体験が、仕事に生きるようになったんですね。他にもあります。

学生のころ何気なく始めたスキーが仕事に

僕は運動が苦手の苦手で、体幹も全くありません。狙った球は絶対、思うところに飛んでいきません。

それなのに、スキーだけはできたんですよ。なぜか、ほとんど努力せずに。スキーが上手い人がこれをもし読んでいたら「いやいやそれは違うだろう」と突っ込みが来ることを承知でお話すると、スキーは「8割が勇気、2割が技術」だと思っています。

つまり、山の上まで行くのはリフト乗っていけば勝手に運ばれていきます。
山の上に着いてしまったら、もうあと滑るしかありません。どんなにボコボコでも、どんなに上から見たら断崖絶壁に見えても降りるしかない。なので8割勇気。

僕は勇気とか決断力とか行動力はある人間だと自分で思っているのですが、そういう所が合ったのかな。そして人と競わなくて済む。人と競うのって、自分が負けだすともう本当にやる気をとたんになくします。勝ってやろう!とかない。スキーは自分の時間のなかで楽しむだけ。

中学3年の時に初めてやりました。学校でスキー修学旅行があって、希望者のみの参加だったのですが、参加してみたらこれ面白いな、と。

高校生になってからも毎年行くようになり、もちろん大学生になってからも
バイト代貯めて、スキーやってました。毎回、一番格安のバスツアーで。それを知った会社の先輩が「森下、スキーできるんだったらちょっとこれやってよ」ということで、自分に任されたのは、スキーパトロール密着取材。
テレビでご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、けが人が発生したり、事故が発生したりすると、日本のスキー場の場合はパトロール隊が現場に急行して救助活動を行います。

その密着取材を任されました。滑りながら喋るわけです。「今、第六リフトで怪我人が2人が出たということで、パトロール隊と共に向かってます!」みたいな。

これがまた高視聴率を叩き出すものですから、4年くらい連続で白馬の八方尾根に通いました。すごい下世話ですけが、会社のお金で1ヶ月間スキーができるなんて、こんな幸せなことありません。それでパトロール隊の方々ともすごく仲良くなって今でも続いています。

これもまた好きなものを突き詰めた結果、技術がそこに付いてきて、周りから認められる。そういうことができるんだ、ということが仕事仲間に知れ渡り、お声がかかる、そういった事例ですね。

家電のパンフ集めだって仕事に生きた

もう少し身近な例で言うと、家電が好きで好きで仕方なくて、中学生のとき、秋葉原に通ってパンフレットを集めるのが趣味だったんですね。だからか、ものすごく暗いイメージがあり、いじめに繋がったひとつの要因になったのでは、とも思うのですが(このあたりのくだりは、25回目「あだ名は「うんこ」いじめられていた僕が考える自殺報道」と26回目「いじめていた側と大人になってから会ったときの反応」の記事でいじめをテーマにお話をさせてもらいました)。

家電のパンフレットだったら何でもいいんです。冷蔵庫、電子レンジ、掃除機、炊飯器、テレビビデオ関係、当時VHSだったんですけれども。

中学生はお金ありません。でも、パンフレットもらいに行くのは電車代だけ。秋葉原に行く電車代さえ払えば、そこにはもう宝の山ですよ。

パンフレットを読み込んでいくと、だいたいどれが間も無く廃盤になるのか、とかがわかります。製品のスケジュールまでわかるようになってきます。また、どんな機能が今後ついてくるかな、なんて予測もできるようになってきます。

アナウンサーになってから家電ヲタクであることを知った制作側の先輩が、「それ面白い」てことでCSでコーナーを作ってくれることになりました。
題して「森下知哉の家電製品ナウ」。
視聴者の皆さんから、例えば髭剃り、などのテーマをいただいて、徹底的に調べて、どの会社がどういった商品を出しているのかはもちろん、トレンドなどを徹底的に解説するんです。

これ、家電芸人という言葉が誕生する何年も前の話。僕はいまだに自分が元祖だと思っています!
芸能人の方々、タレントの方々がわれこそは家電芸人みたいな形でこぞって紹介していたりしますが、甘いな、と思っていました。そのぐらい突き詰めれば、周りが評価してくれと認めてくれる。

秋葉原

打算的にならずにとことん突き詰める

つまり、今回この三つの事例を通して言いたかったのは、もし皆さんが好きなこと、やってみたいこと、ハマっていることがあれば、それをとことん、とにかく極める。そして、打算的にならない。これをやれば、ああいう仕事に繋がるかなとか、これを極めればこういう単位が取れるかなと、そういうことだと続かないんですよ。やっぱりとにかく楽しい没頭できる夢中になれる、そういったものは突き詰めた方がいい。

時間が許す限り、お金がかかっちゃうと、そこはまたちょっと別の問題なんだけれども、とにかく突き詰めてみると周りがそれを評価してくれるようになる。才能を評価してくれるようになる。そして、仕事に繋がっていく。

だから、今、皆さんがしている仕事と、一見関係なさそうなことでも、突き詰めていくと、意外なところから声がかかって、自分の才能を見いだし引き出してくれて、それを活かせる場が設けられることがある。

自分の20数年、いや学生時代を含めれば30年になるのですが、ふと振り返ってみて思いました。

(voicy 2022年6月2日配信)


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