旅好きに薦めたいロードノベルの秀作
「僕が死んだら、その灰をサハラにまいてほしい」
青年の遺言を果たすため集まった男女4人の行先は、サハラ砂漠の街メルズーガ。
パリから陸路で向かう。スペイン・アンダルシアのアルヘシラスからジブラルタル海峡を渡ってモロッコに入り、チャーターしたドライバー付きの自動車でアフリカ大陸を南下する。
亡くなった青年と4人、5人の群像劇。北アフリカの経由地タンジェ、フェズ、マラケシュなどのメディナ(旧市街)での匂い、光景を想像させながら物語は進む。そして感極まり深く染み入る終章。
男女の