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最近旅してないなあ。
旅と旅行。皆さんはこの2つの違い、感覚的にありますか?

うまく言葉で言うのが難しいが個人的にこの2つは似て非なるものだと思う。というよりかは自分の意識の中で明確に住み分けがされている。

何が旅行で何が旅か。辞書的な言葉の違いとは別に自分の意識の中での違いを言語化するならば、前者は娯楽で、後者は同じ娯楽でも、その中でいかに "Comfort zone(心地よい領域)" を抜け出す機会を自らに与えるか、な気がする。
例えば、予約した宿で温泉に入り美味しいものを食べ酒を飲み、土産を買って帰る。これは旅行だ。ここで、行き当たりばったりで知らない駅で降りて駅前の定食屋にふらっと入ってそこで昼食を取りそこの大将と言葉を交わすと、自分の中で「旅をしているなぁ。」という実感が一気に沸き上がってくる。
海外へ行くときもそうだ。いわゆる観光スポットに知り合いと行くよりも、一人で地元のスーパーや市場で買い物してみたり、観光客が行かないような店で食事をしてみたり。そこに自分が住んでいるかのような擬似体験ができるのと同時に、観光スポットにいるより自分が「よそ者」であることを痛感する。そこで自らを守るためなのか、色々な感覚が研ぎ澄まされる気がする。その時にぼくの中でそれは「旅行」から「旅」に変わる。

ぼくは旅先に必ずウクレレを持っていく。
飛行機に乗るときも機内に持ち込めるし、空港で搭乗までの時間に練習することもできる。旅先で隙間時間に思い付いたメロディを鼻歌とウクレレでスマートフォンのボイスレコーダーに記録していく。そうやって生まれたアイデアからできた曲がいくつもある。
よくクリエイティブに関わる人たちが、煮詰まると走ったり散歩したりするといいと言っているが、旅も同じくらいもしくはそれ以上におすすめである。先ほど述べた "研ぎ澄まされた感覚" がある状態だと、普段思いつかないようなアイデアに巡り合うことも多い。いつもの慣れ親しんだ制作環境と違う中で五感で刺激を得ていることも大きいだろう。

コロナになって以降アウトプットの機会が減った。ライブやイベントがなくなったからである。
ただ、同じようにインプットの機会も減った。音楽に関わらず、生きているだけで遭遇する様々な生身の刺激。それを凝縮したようなものがぼくにとっての旅だった。インスピレーションの源。
また近々旅したいなあ。皆さんはどこに行ってみたいですか?

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