未来への約束
2000年男の子が生まれた。
今年二十歳になる。
やっとこの子も大人になるんだと…
まだまだ、子供のような顔で言葉は生意気だけど、甘えて来るのが上手なツンデレ男子に成長。
この子は、父親を知らない。
生まれてすぐ父親と別れた。
可愛がられた事も、叱られた事も無い。
息子の友達に…
「どうしてお父さんいないの？」
そう言われた事もあった。
でも、「お父さんどんな人？」とは聞かなかったし、「会いたい」とも言わなかった。
周りには沢山の人がいて、毎日この子は笑って育てて貰った。
周りに愛されて大切に育てられた。
それでも、この二十年楽しかった事以上に、苦しかった事が多かった。
多分、私も息子も。
でも、１つだけ言えるのは…
弱かった私を強くしてくれたのはこの子の存在。
一人だったら此処までは頑張れなかった。
前向きに生きれなかった。
いつも子供達がいるから「辛いけど頑張ろう」と思えた。
私を成長させてくれた。
私を励ましてくれた。
何より、お腹に宿った瞬間から幸せを与えて貰えてたから…
「ありがとう」
その言葉しか浮かばない。
今年、成人式へ向かう時。
大きくなった息子から、見下ろされた。
もう既に大きかったはずなのに…
大人の男性のスーツを着た息子は前よりずっと大きく見えた。
泣き虫で、わがままで、やんちゃで…
甘えたがりの手のかかる息子だった。
なのに今は友達と一緒にいる方が多くなり。
会える時間はほとんどないけど…
お互いに良い距離にいるのだと安心して、私もこれから楽しみを見つけて生きようと思えた。
やり残した事を悔いても仕方ない。
目の前にある事だけ信じて生きよう！
息子とそんな言葉を交わすと
迷い悩んでいた息子もそう思えるようになったと言った。
未来はいつでも目の前にある事と繋がってる。
だから、過去より明日を楽しみに生きようと。
明日より今を噛みしめようと…
息子と約束した。
未来へ繋がる約束…
目の前のある今を必死に生きること
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？