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Thomas.Cです。主に金融、マーケット、経済のレポートがメインにはります。読者が増えれば嬉しいです。

最近の記事

デフレを急速に織り込む金利先物市場

先日発表されたアメリカCPIは11年ぶりの低下幅を記録した。前月比0.8%低下 2008年金融危機に並ぶ低下水準。 値下がりが目立ったのはガソリンや衣料品、航空運賃など。 ガソリン価格は21%下落、衣料品は5%下落、航空運賃は1カ月で15%下落している。 これらの価格下落は新型コロナウイルスによる需要低下、社会制限によって起こっている。 ガソリンや衣料品、航空運賃だけを見ればデフレ入りを示唆しているようにも見える。 そんな中「家庭用食品」などは前月比で2.6%値上がり

    • 原油市場と衛星画像

      リテール投資家に人気なネット証券『ロビンフット』では先週末比で5万人以上が原油ETFの取引に飛びついた。 安くなった原油市場で底入れを期待する個人投資家が急増している。 しかし、先日のEIA(米エネルギー情報局)の統計によると、米民間商用在庫量は3月末時点で約4億7000万バレルある。 調査会社ライスタッド・エナジーによると今後、受け入れ可能な在庫量は輸送用パイプラインを含めても約3億1100万バレルしかない。 4月は9000万バレル増える見通しで、米政府が戦略石油備蓄を活用

      • ドル需要と新興国 巨額マネーフロー

        先日2兆ドル規模の経済刺激策が米政権により承認され、FRBは「無制限」の金融緩和を発表しました。 2兆ドル規模の経済刺激策と、FRBの資金用借入枠を含めると、今後9か月で6兆ドル分の資金が消費市場や企業に流入することになります。 2兆ドル規模の経済刺激策の内訳は以下の通りです。 ・3000億ドル➞国民一人当たりに1,200ドルの現金支給 ・367億ドル➞中小企業向けローン ・2000億ドル➞4か月分の失業保険料 ・5000億ドル➞非金融企業への融資 ・1000億ド

        • 米国民1000ドル支給とシステム売買

          アメリカ時間17日にトランプ大統領は米国民一人当たり1000ドル以上の支給案を議員に提案したと発表がありました。 今後、この案が実施されれば株価にとってプラスだと思います。 現在アメリカでは新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために労働者の自宅待機が増加しており、ホームワークをとる企業も増えています。 しかし、飲食店従業員などホームワークができない人たちは自宅待機している期間、給料が払われないという事態となってしまいます。 つまり、新型コロナウイルスによる目先の影響は労働者の

        デフレを急速に織り込む金利先物市場

          原油急落と債券市場

          3月8日サウジアラビアが自主的な石油減産を取りやめて、石油増産に転じる意向を示したことでUS原油が一時30%を超える大幅下落となりました。 これはロシアとの減産交渉が決裂したことをキッカケに、原油価格下支えからシェアを重視した取り組みへ大きく転換したことを意味していると考えています。 ただでさえ新型コロナウイルスで原油需要が低下しているのでサウジアラビアの戦略的な取り組み変更で今後も原油価格の下落は続くと思います。 私が思うにサウジアラビアは原油シェアをロシアやアメリ

          原油急落と債券市場

          ドル円のボラティリティーリスク

          2019年末、ドル円の急激な値動きに注意するようクライアントに警告してきました。 現在のドル円は歴史的に見ても低いボラティリティーです。 ボラティリティーには波があり低いボラティリティーが形成されると、その後に高いボラティリティーが発生するという原理があります。 そして、現在は金融緩和を背景に膨らんだクレジットリスクや新型コロナウイルスによって投資家センチメントや景況感が悪化しているのでドル円のボラティリティーリスクは高まったと考えています。 ドル円 月足チャート

          ドル円のボラティリティーリスク

          米国債の膨張が意味すること

          24日、25日で米国株が6%を超える急落を記録しました。 確かに大きな下落です。しかし、注目するところは米国株の下げではなく米国債の上昇だと考えています。 つまり米国株が下落して米国債が買われる一般的なリスクオフではなく、米国債高によって米国株が下落する一般的ではない資産流動だと思います。 10年物米国債先物 25日に最高値を更新しています。 10年債金利も過去最低の記録です。 一方、米国債以外の外国債は米国債ほどの上昇は見られません。 日本10年国債 ド

          米国債の膨張が意味すること

          日本円資産はもう安全ではない ~世界に広がる資本流出の波~

          2020年2月19日に急激な円売りが起きています。 レートは(19日)110.80から20日時点で112.22です。 時期、タイミング的に『日本売り』である可能性が高いと考えています。 日本10-12月期GDPで前年比-6.3%の落ち込みを記録したことが引き金になっている可能性があります。 マイナス成長の原因は言うまでもなく昨年10月に実施した消費増税や、新型コロナウイルスの影響がほとんどだと思います。 私が思うに現在、日本の資産家や投資家の間で日本円資産をドルに逃

          日本円資産はもう安全ではない ~世界に広がる資本流出の波~

          金融・投資勉強会 Online Study Sessionについて

          Online Study Sessionの質問をメールやDMでよく頂きます。 『そもそもOnline Study Sessionって何?』という質問が多いので、ここで詳しく書いておきます。 2018年12月にOnline Study Sessionという月額6000円の金融・投資勉強会を開催しました。 現在では61名の方が勉強会に参加して頂いています。 その中で専業トレーダーが3名、その他は兼業でやられている方です。 参加者の平均年齢は分かりませんが、20代~60代と幅

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          お金で成長を買う政策の弱点 ~マーケット転換のアンテナ~

          現在のアメリカは大規模な量的緩和を実施している。 つまり、『お金で成長を買う』政策を取っています。 投資家からしても同政策はうま味が多いので現在は許容しています。 しかし 時に投資家は成長より利益を優先するようになり、マーケットセンチメントは急変することがあります。 つまり投資していたマーケットから手を引いて、別のマーケットへ投資します。 マーケットセンチメントが急変する条件、つまり投資家が同政策を許容しなくなるまでには中長期的な過程が必要になります。 中長期的な過程と

          お金で成長を買う政策の弱点 ~マーケット転換のアンテナ~

          決して順調ではなかった投資への道

          まず初めに今回このような記事を書こうと思った理由は、投資は目的意識を持ち、決して諦めることなく努力を続ければ勝てるようになることを伝えたかったからです。 少し長い記事になりますが最後まで読んで頂ければ幸いです。 私が投資を始めたのは2011年2月です。この年は東日本大震災があり相場も揺れ、とても大変な年でした。 今年で投資歴は9年目になりますが、これまでの道のりは言葉では表せない程つらく大変なものでした。 元々は不動産系ファンドや機関トレーダーとして働いていました。そこで

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          OPEC減産 意見分かれる

          29日ロシアエネルギー相が協調減産延長は4月近くがいいとコメントし、WTI原油先物が急落。 1日にOPECプラスは追加減産を検討する見通しだと、イラク石油相がコメントしWTI原油先物は1.4%上昇している。 イラク石油相は大幅な削減はないことを示したことで、原油相場の上値は限定的と思われる。

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          投資ルール・リスクとポートフォリオ

          このレポートは「投資に興味がある」「知識をつけて賢い投資をしたい」「中期、長期投資を始めたい」方に向けた永久保存版の記事です。 実際に自己資産で投資を始めるに前に理解しなければ4つのことがあります。 リスク、ポートフォリオ、投資ルール、銘柄選択です。 当レポートでは上記4つの考え方、応用の仕方を解説していきます。 投資をするメリットは主に2つあります。 一つ目は金融リテラシーの向上です。 投資をするにあたり金融、国際経済などの知識が身につきます。 このような知識と

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          債券利回りの推移・株と為替のバリエーション

          株価と為替の値動きを説明する最も重要なものは金利です。 一般的には金利が上がれば株価のバリエーションは下がり、為替のバリエーション上がります。 金利の仕組みを抑えておけばポートフォリオに役立つと思います。 今回のレポートでは債券利回りの仕組みと、金利とマーケットの関係性について説明します。

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