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米国債の膨張が意味すること

24日、25日で米国株が6%を超える急落を記録しました。
確かに大きな下落です。しかし、注目するところは米国株の下げではなく米国債の上昇だと考えています。
つまり米国株が下落して米国債が買われる一般的なリスクオフではなく、米国債高によって米国株が下落する一般的ではない資産流動だと思います。

10年物米国債先物

25日に最高値を更新しています。

10年債金利も過去最低の記録です。

一方、米国債以外の外国債は米国債ほどの上昇は見られません。

日本10年国債

ドイツ10年国債

オーストラリア10年国債

何故、急激な米国債高が進んだのか?
恐らくアメリカとアメリカ以外の国の業績に大きなギャップが生まれて、投資家がアメリカ以外の国債、株、通貨などの資産を縮小させて米国債へ移動させた可能性があります。
先日起きたドルに対する急激な円安もそういった資産流動の一環であったと考えています。

これは現在のアメリカマーケットの状況です。

米国債に資産が集まっています。
しかし、今後もずっと米国債に資産が集中するわけではないと思います。
金利が下がり続ける中で米国債を買っても配当利回りも安定しないからです。
膨張した米国債の資産がリターンを求めだしたら米国株や米ドルに資産が振り分けられると考えています。
それは早ければ今月、遅くても来月中に膨張した米国債資産が米マーケットに振り分けられると考えています。
つまり、今後このような展開を考えています。

米国債資産が縮小してリスク資産へ振り分けられる。

米国株

現在の50日移動平均線乖離率は2018年2月急落時の−14乖離です。
2018年2月では−14乖離をつけた後、すぐに買い戻されています。
今回も−14乖離、もしくは200日移動平均線での値動きを見極めることが大切です。

米国債の膨張が解消された時にアメリカに流入した世界の資産はアメリカマーケット内で振り分けられ、現在経済見通しが弱くなっている国のポートフォリオには恩恵は薄いと考えます。
まとめると現在起きている株安、米債高はアメリカを除く世界の資産が流出したことによって起きたということです。

以上

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