昔話
孫「おじいちゃんお話して」
祖父「それじゃあおじいちゃんが若かった頃の話をしよう」
孫「わーい」
祖父「おじいちゃんが若い頃にはたくさんの美味しい食べ物があったんじゃ」
孫「どんな食べ物なの?」
祖父「そうじゃなあ、中でも一番好きだったのが焼き肉じゃ」
孫「焼き肉ってチューブのトンカツ味より美味しいの?」
祖父「あんな物は人間の食べるものではないわ。今の子供達は可哀想じゃのう」
孫「焼き肉ってどんなの?」
祖父「牛という動物の肉を焼いてタレをつけて食うんじゃ。あれは旨かった」
孫「でも僕はトンカツ味のチューブの方が好きだな」
祖父「それはお前が焼き肉を食べた事がないからじゃ」
孫の孫「お母さん、おじいちゃんがまた仏壇のまえでぶつぶつ言ってるよ」
お母さん「おじいちゃんはボケちゃって自分を子供だと思ってるの。早く朝ごはんチューブ飲んじゃって宇宙人学校へ行きなさい」
孫「それでその牛って何処にいたの?」
祖父「今はもう無くなったが、ここから遠く離れた地球という星にいたんじゃ」
孫「おじいちゃんはその星に住んでたの?」
祖父「お前は小さかったから覚えておらんだろうが、お前もその星で生まれたんじゃ。そしてこの星へ移住して来たと言うわけじゃ」
孫「おじいちゃんまたお話してね」
祖父「ああ、いつでもわしはここでお前を見守っとるからの。そろそろスペースゲートボールの時間じゃから早く行きなさい」
孫「はーい」
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