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株式会社ネクスト・ワン 代表取締役。コミュニケーション・サポータとして様々な企業の経営…

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株式会社ネクスト・ワン 代表取締役。コミュニケーション・サポータとして様々な企業の経営課題をコミュニケーションの改善で解決する支援をしています。2016年からヤンゴンでレストランを経営。18年には共同出資で高級食パン専門店「銀座に志かわ」をオープンしました。糖尿病です。

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  • 糖尿男(トニーニョ)の食卓。

    2012年3月に始まった株式会社ネクスト・ワン15周年プロジェクト「ビルマのナニゴト?」。その足跡をまとめてみたいと思います。

最近の記事

隠密カモフラージュ作戦

ミャンマー3日目はヤンゴンの人気観光地「インレー湖」経由で、コーヒーの産地「ユワンガン」を目指します。ヤンゴンと違って、地方は危険がいっぱい。あちこちで、武力衝突や空爆・焼き討ちなどが頻発しています。そして、今や貴重な外貨獲得の資金源となっているコーヒーの産地は、外国人立入り禁止とまではなっていないものの、ルビーやサファイアなどの産地同様に訪問には特別な許可が必要です。そして、そこに至るまでには、警察や軍、人民防衛軍、地域防衛隊などの検問があることが予想されます。そんな場所で

    • とりあえず無事です。

      17日、いろいろありましたが無事、入国し、その日の夜はTokyo Tomato Cafeのスタッフと久しぶりにホットポットを食べに行きました。彼らとは毎週、オンラインでミーティングしているので、懐かしいという感覚はありませんが、実際に会うと、女性陣はみんなめちゃくちゃ肥っていて、びっくり😲給料を上げた分だけ、しっかり肥ったようです。 その日は、修学旅行で椎木くんや田和さんたちがミャンマーに来たときにも泊まったHolly Hotelに宿泊。スタッフのみなさんに会うのは3年ぶり

      • #13 まさかの強制送還(前編)

        2012年5月28日の早朝。僕はオーリーと二人、バンコク・スワンナプーム空港にあるタイ航空のロイヤル・オーキッド・ラウンジにいた。もちろん、ここまでゆったりビジネスクラスで来たわけではない。前年に日本ユニシスの広報部長主宰のワインを飲む会が名古屋であり、そこで知り合った全日空の営業部長さんからのプレゼントで1年間のANAプラチナ・ステイタス体験のインビテーションをいただいた。それを試しに使ってみていたのだ。  ヤンゴン行きのTGが出発するまでは2時間近くある。生まれて初めて入

        • #12 止まってた時間がゆっくり動きだす。

           2012年5月4日、僕はカメラマンの元田敬三くんと開通したばかりの新東名高速道路を西に走っていた。実に2008年の夏以来となる、久しぶりのガズームラの取材の仕事である。ガズームラについては、以前もちょっと触れたが、「インターネットとクルマがマチとムラを結ぶ」をテーマにトヨタ自動車が提案する新しい体験型ドライブのことである。ブログを活用し、クルマ好きが集まるコミュニティサイトとして2007年に大きくリニューアルしたGAZOO.comの目玉企画の一つであった。僕はリクルート同期

        隠密カモフラージュ作戦

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        • 糖尿男(トニーニョ)の食卓。
          16本

        記事

          #11 自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ。

           2012年3月期、当社として14期目の決算で創業以来最大の赤字を計上する。当期純損失は15,384千円。資本金15,000千円の当社の規模では破格の赤字である。コツコツ貯めてきた内部留保も全て吹っ飛び、債務超過こそ免れていたが、繰越利益剰余金はマイナス15,956千円。純資産の部の合計は5,043千円まで減少していた。  もちろん、これは突然起こったことではない。起こるべくして起こった結果である。創業3期目の2001年3月決算から2009年3月期までは多少の凸凹があったもの

          #11 自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ。

          #10 阿蘇・小国へ。オーリーを誘え!

           2012年3月31日。2日前の夕方にバンコクから帰国した僕は熊本県の小国に来ていた。九州のほぼ中央。雄大な阿蘇の北部の外輪山に位置する小国町はその昔、肥後国(現在の熊本県)と筑後国(福岡県)、豊後国(大分県)の3つの国が交じり合う交通の要地であり、「三後の要」と呼ばれていた。山奥にありながら、「行き止まり」の山村とは違う、オープンな雰囲気がある素敵な町である。  「インターネットとクルマがマチとムラを結ぶ」というコンセプトで、リクルートの同期入社の養父信夫くんに手伝ってもら

          #10 阿蘇・小国へ。オーリーを誘え!

          #9 ミャンマー大使館立て籠もり事件:後編

           バンコクのSathonというエリアにあるミャンマー大使館に到着したのは10時前。そこにはビザの申請をする人で長蛇の列ができていた。列は建物の外にはみ出し、大使館の塀沿いに100メートル近く続いている。これはなかなかの壮観である。冒頭の写真がその様子である。絵柄的には難民が大使館に押し寄せてるようにも見える。確か、何枚か携帯電話で写メを撮った覚えがあるが残ってたのはこの1枚だけだった。  まあ、そもそも撮影なんてしている場合ではない。僕は最後尾に並んだ。列に入ると、周りは外国

          #9 ミャンマー大使館立て籠もり事件:後編

          #8 ミャンマー大使館立て籠もり事件:前編

           さて、いよいよバンコクへ出発!と行きたいところであるが、どっこい、僕の人生はそんなに簡単ではない。すでに多くの人がご存知と思うが、僕の人生は落とし穴だらけ。まさかと思う、いろんな事件が起こる。  2012年3月25日、日曜日。バンコクに出発する当日。僕は品川のオフィスで例によって猛烈に仕事に追われていた。何の仕事に追われていたかは覚えていないが、当時は今と違って猛烈に働いていた時期だから、きっと相当大変だったんだと思う(笑)。  バンコク行きの飛行機の出発時間は深夜の24時

          #8 ミャンマー大使館立て籠もり事件:前編

          #7 すべてはこの電話で始まった。

           2012年3月20日火曜日。横浜本社で仕事をしていると、夕方に携帯電話が鳴った。「はい、ネクスト・ワン宮崎です」。「はい、ネクスト・ツーです」。電話をかけてきたのはトヨタ自動車の友山茂樹常務役員(副社長を経て、現在は執行役員Chief Production Officer)だ。  ネクスト・ワンという社名の由来は、その昔、喜劇王チャップリンが記者に「あなたの最高傑作は?」と質問された時に「Next One(次回作)」と答えたという逸話に由来する。つまり、ネクスト・ワンのワン

          #7 すべてはこの電話で始まった。

          #6 逢えない時間が愛を育てる

           2020年3月18日の朝にヤンゴンを発ち、バンコク経由で帰国してから、はや2ヶ月が経過した。依然として、ヤンゴン国際空港は封鎖されており、入国はできない。こんなに長くヤンゴンを離れるのは実に6年ぶりである。  これまでは毎月、日本とヤンゴンをせわしなく行き来し、短い時は3日で帰国なんてこともあったが、大体は1週間から2週間。長い時には3週間くらいヤンゴンに滞在してきた。日本にいるときも、買い物や荷造り、そしてfacebookでのプロモーションとかなりの時間をTokyo To

          #6 逢えない時間が愛を育てる

          #5 お店を止めるな!リモート大作戦

           実は、2020年4月25日を過ぎた辺りから、ヤンゴンではにわかにショッピングセンターなどの営業再開の機運が高まってきた。そして、「入居しているSan Yeik Nyein Ga Mone Pwint ショッピングセンターが5月2日に営業を再開する」という情報が飛び込んできた。  この情報はマネジャーのHtet Myat Aungからもたらされた。その時、彼はかなり興奮し、舞い上がっていた。しかし、昔からこの男が伝えてくる、「いい情報(Good News!)」ほど当てにならな

          #5 お店を止めるな!リモート大作戦

          #4 お金が足りない!稼がなくっちゃ。

           GWはガンガンnoteを書くぞ!と宣言しておきながら、更新しないまま約2週間が過ぎ去った。この間は、毎日3食を自炊し、その写真をInstagramやfacebookにせっせと投稿していたので、それをみた友人の多くは僕が優雅に休暇(というよりコロナ自粛ライフ)を楽しんでいると思ったことだろう。どっこい、この間、めちゃくちゃ働いていた。平均睡眠時間は3−4時間。我事ながら、近年稀に見る働きぶり。40代に戻ったような仕事量をこなしている。実はそんな生活が4月から続いている。  な

          #4 お金が足りない!稼がなくっちゃ。

          #3 パダウの花は咲いたのか?

          「雨だーー!」5ヶ月振りに雨が降った!  昨日(2020年4月27日)、今シーズン初の雨がヤンゴンに降ったようだ。それはヤンゴンの人たちにとっては大ニュース。新型コロナ禍の中、今もヤンゴンに残る日本人の友達がfacebookで、一斉にヤンゴンの初雨を報じていた。一年中雨が降る日本に住む日本人には、「初雨」というのはなかなか馴染みがない言葉かもしれない。しかし、乾期の間は一滴も雨が降らないミャンマーにあってはビッグニュースである。ミャンマー人にとっての「初雨」は、私たち日本人が

          #3 パダウの花は咲いたのか?

          #2 ヤンゴンで糖尿男に会った。

          朝起きたら、渋谷は雪が降っていた。 2020年3月29日。ピンポン!玄関のベルが鳴って、僕は目を覚ました。「もう9時か!」今朝はマンションの管理組合による雑排水清掃の日。僕が渋谷桜丘ベースと名付けて仕事場として使っているマンションの部屋は101号室。雑排水清掃作業というのはゴミが詰まらないように下の階からやるのが鉄則らしく、僕の部屋から作業は始まる。それに備えて、昨夜は仕事場に泊まり込んでいた。  作業員のお兄ちゃんを部屋に招き入れ、寝床のAir Waveのポータブルマットを

          #2 ヤンゴンで糖尿男に会った。

          #1 黄金の国に上陸。コロンブスの心境

          広がる不安。拡大する感染者。  2020年3月28日。今日の午前中に届いたヤンゴン日本人会からのメールニュースによれば、ミャンマーで新たに3名のコロナウイルス陽性患者が出たことが在ミャンマー日本大使館から発表になったそうだ。これでミャンマーでの感染者は8名になった。新たな3名の患者のうち、1名は過去14日間に海外渡航歴のないヤンゴン在住の60歳のミャンマー人女性でツアーガイドとしてフランス人旅行客に同行していたそうだ。  これまの海外からの帰国者や旅行者、つまり海外で感染し、

          #1 黄金の国に上陸。コロンブスの心境

          はじめに

           2020年3月24日。ついに、恐れていたことがミャンマー外務省から発表になった。 「 All foreign nationals traveling to Myanmar are required to present laboratory evidence of absence of COVID-19 infection issued no more than 72hours prior to the date of travel before boarding any

          はじめに