それでは今日も森鷗外の「逍遙子の諸評語」を読んでいきたいと思います。
森鷗外はドイツ留学中の1887(明治20)年、北里柴三郎(1853-1931)とともに細菌学者ロベルト・コッホのもとを訪ねています。また、コッホは、北里の誘いを受け、1908(明治41)年6月、日本を訪ね、74日間に渡って滞在します。日本は、国賓並みの歓待と、多くの歓迎行事でこれに応え、歌舞伎座では官民合同の観劇会が催されます。このときに、通訳を務めたのは森鷗外です。
「モオルトン」は、イギリスの文芸批評家のリチャード・グリーン・モールトン(1849-1924)のこと、「セント・ブウウ」は、フランスの文芸評論家で「近代批評の父」ともいわれるシャルル=オーギュスタン・サント=ブーヴ(1804-1869)のことです。
というところで、「逍遙子の諸評語」は終わります!
とりあえず、これまでの流れを振り返ってみようと思うのですが……
それはまた明日、近代でお会いしましょう!