それでは今日も幸田露伴の『露団々[ツユダンダン]』を読んでいきたいと思います。
今日から「第八回」に入りますよ!それでは早速読んでいきましょう!
王昭君(前51-前15)は、前漢時代を代表する美女で、宮中で官女として仕えます。のちに外交相手として唯一の対等国である匈奴の君主である呼韓邪単于[コカンヤゼンウ](?-前31)の妻となります。『世説新語』賢媛篇によると、官女たちは自分の似顔絵を美しく描いてもらうために、似顔絵師に賄賂を贈っていたが、王昭君はただ一人賄賂を贈らなかったため、似顔絵師は王昭君の似顔絵をわざと醜く描き、それゆえ王昭君は絶世の美女でありながら帝の目に留まることがなかったといわれています。匈奴の王が宮殿を訪れ嫁を所望した際、帝は似顔絵のなかから最も醜い女を選びますが、別れの式ではじめて王昭君の姿を目にして、その美しさに仰天し悔しがり、賄賂を得ていた似顔絵師を斬首の刑に処したといわれています。
というところで、この続きは……
また明日、近代でお会いしましょう!