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フォロー数0、フォロワー多数のアカウントで権威を演出するSNSの取り組み方は、今後どうなって行くのか?

住宅地で遊んでいると「公園に行きなさい!」、公園に行くと「危ないから公園でボール遊びするな!」、家に籠もってゲームしていると「ゲームばっかりしないの!」と大人から注意を受ける子どもたちの自由はどこにあるのか? と考えてしまう今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

さて。

SNSを眺めているとたまに見かけるのが、「フォロー数が0人でフォロワーがウン百人・ウン千人」という人。フォローが0人とまでは行かないにせよ、限りなくフォロー数が少なく、フォロワー数だけが多いアカウントですね。

他のアカウントをフォローしてしまうと、タイムラインに大量の情報が流れ込んでしまうので、入手する情報を絞るためにごく限られた人だけをフォローしている人や、情報発信者としての権威を演出するために、他のアカウントをフォローしない人もいると思います。

もちろん、こういった取り組み方や手法を否定しているわけではありません。あくまで、これからの時代にSNSを活用して何かを成し遂げたいと考えている人にとって、今はこういった取り組み方が適していますよ、といったお話です。

情報の質で差別化するのが難しくなった時代。

インターネットを使えば、あらゆる情報が手に入るようになった時代。その分、足で稼いだ情報というのは、自ずと差別化が図れるので有益だったりもするのですが。それ以外の情報は、インターネット上にゴロゴロ転がっています。

レシピサイトを見れば、誰もが美味しい料理を作れますし、YouTubeの動画でスポーツや楽器の上達を図る人だっています。お金の稼ぎ方、なんて情報もたくさん出回っています。プロと見紛うクオリティの作品を公開している人もたくさんいますよね。探せない情報を言い当てるほうが難しい状況と言っても過言じゃありません。

よほど希少価値の高い情報やクオリティがハンパなく高い作品以外は、どこに目を向けても目に留まる状況になってしまったというわけです。
とどのつまり、情報や作品の質で差別化するのが難しいということ。まず前提として、今のこの状況を理解しておきましょう。

フォロー数0が与えるイメージとは?

フォロー数が0だったり、フォロー数を絞っている反面、フォロワーをそれなりにたくさん抱えているアカウントがあります。こういったアカウントを運営している人に抱くイメージは、「多くの人に支持されているけれど、自身は特に誰もフォローしない。権威あるアカウントだ。インフルエンサーらしいアカウントだ」というもの。

実はこれ、旧来のイメージだったりします。少し前は、こういったアカウント構成で情報を発信することで、情報に権威を持たせ、発言に信頼感をプラスしたりすることができたのですが、今は時代が変わってしまいました。では、どのようなイメージを持たれてしまうかというと、

この人は、一方的に情報発信するタイプの人で、横のつながりを必要としない人なんだろうな。というイメージです。

みんなにとって有益と思われる情報は発信するけれど、他人の情報は必要としない。SNS上で他人と接点を持つことも必要としない。あくまで、一方的に情報発信を続けるスタンスですね。

ただ、みんなにとって有益と考えられる情報は、ほんとにあなただけが発信している、希少価値のズバ抜けて高い情報なのでしょうか?
インターネットで情報収集することに慣れた昨今のユーザーたちは、その情報に希少性がかるかどうか、見極める術を身につけていますよ。

権威を演出して情報の希少性をイメージさせる以前のような戦略じゃ、今の時代、求められなくなってしまう危険性があるのです。

これからは"人"や"感情"が感じられるかどうかが重要に。

あちこちに質の高い情報や作品が溢れ返っている時代に、人が何かを選ぶ理由は、人柄だったりキャラクターだったり感情だったりします。以前よりもはるかに、人間らしさにフォーカスされる時代を迎えているからです。

この人が言うなら間違いない。この人の作品だから好き。この人の投稿はチェックしたい。この人がリリースした作品は買ってみたい。そう。人にフォーカスしているわけです。

医療的なことなので盲信し過ぎるのは良くないのですが、例えば、母親が言う「体調悪いんだったら、生姜たっぷりのお鍋でも食べて、さっさと寝なさい!」的なアドバイス。ほんとに効果があるかは別として、なんだか説得力がありますよね。母親が言うんだもの。アドバイスを守れば効果が期待できそう。おばあちゃんが言うなら、尚更です。

そう考えると、人間味や感情が伝わってこない「フォロー数0」が与えるイメージは、今の時代にはマッチしていないということになります。

以前は情報の発信者と受信者が明確に分かれていたため、一部の情報発信者が重宝され、「俺は発信者。だからフォローしない。多くの支持者を集めているから、フォロワー数は多い」という状態に価値がありました。

が、ほとんどの人が情報の発信者側に回った昨今では、「全員が発信してるんだから、情報の発信者だからといって、特別な価値はないよね。だってみんなやってることだから」となってしまっているわけです。
だからこそ、フォロワー"数"といったようにで数えられてしまう中において、""として意識してもらうためのアクション。人間らしさや感情が重要になるのです。

便利な世の中だからこそ、不便の中に勝機がある!

先日も、『便利なツールが溢れている状況というのは、多くの人が参入している状況。すなわち、レッドオーシャン化しているよ』という記事を書きました。

自動化ツールを使ったり、一方的な発信に終始していては、人間らしさを打ち出すのは難しいもの。機械化された工場とは真逆で、手作業による工程こそが、相手に伝わるといったイメージです。ハッキリ言って、手作業なんて面倒くさいですよねぇ。と、ここに人間らしさがにじみ出るわけです。それと同時に、他との差別化を図れるのです。

全員がインターネットで検索して情報を収集する時代にこそ、直接人に会って話を聞いたり(今は人に直接会うのが難しい状況下ではありますが)、実際に自分でやってみた結果を知識や経験として身につけたりが、情報として価値を持ったりします。だって、その人オリジナルの情報ですからね。

冒頭でもお伝えした通り、SNSにはそれぞれの楽しみ方や取り組み方があります。「投稿を淡々と楽しみたいだけだから、フォローはしない主義なんです」といった人や、「とにかく誰かのためにひたすら情報を発信したいから、フォロワー獲得主義なんだ」といった人を否定するつもりはありません

あくまで今の時代、周囲からの支持を集めるためには、人間らしさや横とのつながりを重視したほうが、自身のやりたいことを後押ししてくれる支持者・支援者が集まりやすいですよ、というお話でした。

あっ。もちろん、著名人や著名なインフルエンサーの場合は別ですよ。彼ら彼女らは、既に認知度や人気度で地位を築いてますからね。

日々、SNSで取り組んでいることの結果がなかなか出ないと悩んでいる人や、フォロワーから返ってくるリアクションに歩留まりを感じている人なんかは、少し見方を変えて取り組んでみてはいかがでしょうか。


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