とにかく茹でるぞ伊勢うどん
うどんっていつの間にか、弾力が強くて噛みごたえのしっかりしたものが当たり前のようになってますよね。いわゆる、腰の強さがうどんの命みたいな感じが定着しているというか。
🥢やわらかうどんの聖地
関西で生まれ育った自分にとっては、それってどうしてもなじめなくて、うどんはやわらかいほうが好みです。子どもの頃は風邪をひいたり、お腹を壊したりすると、消化にいいという理由でうどんをつくってもらったことを思い出します。これもうどんがやわらかい地方だからこその記憶でしょう。
テレビのご当地グルメ番組で知ったのですが、大阪中心の近畿圏のほかにも、九州の福岡はやわらかいものが定番とのこと。
そんなやわらか系うどんの中でも、いわゆるぶっかけ系のやわらかうどんには聖地があります。
それが三重県の伊勢。
名物の伊勢うどんは、甘めのお醤油だれをからめていただく、ぶっかけ系です。
以前に一度、お伊勢参りにいった友人から、お土産でもらったことがあるのですが、やわらかくて好みのタイプだったなぁと思い出します。
🥢つくってみよう伊勢うどん
というわけで、今回のご当地グルメアレンジ再現は伊勢うどんをつくってみたお話です。
まずは味の決め手になるたれづくり。
💧たれの材料(作りやすい分量)
・醤油…1/4カップ
・砂糖…大さじ1
・みりん…大さじ1
・昆布…1枚
・粉末かつおだし…小袋1
現地ではたまり醤油を使うとのことですが、常備していないので、濃口でそれっぽくつくっていくことにします。
醤油とみりん、砂糖を合わせてよく混ぜます。
密閉容器に移して、昆布とかつおだしを加えて、冷蔵庫で2、3時間置きます。寝かせている間に、だしのうまみが溶け込むのに期待。だいたい、これで4〜5皿分ほどあります。
🤔はて、何分茹でるか
続いてうどんを茹でていくわけですが、いろいろ調べると、小1時間茹でてやわらかくするとありました。しかしそれは、茹でっぱなしにしたうどんを、お客さんがきたらよそうという提供スタイルなのでできること。いま食べるためにつくるとしたら、はてどれほど茹でればいいのか。
そもそも、本来の伊勢うどんは生麺を茹でてるはず。今回使うのは、市販の茹で麺です。となると、小1時間も茹でる必要はないでしょう。溶けてなくなるかもしれません。うーん、茹で時間のヒントはどこにあるのか。
あっ。もしかして。
生麺のうどん。その茹で時間を調べてみると、だいたい12〜15分というところのようです。小1時間が60分ほどとしたら、それはふだんの茹で時間の4倍ということになります。ならば。
今回用意した茹で麺のうどんの袋に書かれた茹で時間は2〜3分とあります。もうおわかりですね。3✕4で12分にしてみます。
しっかり湯切りして器に盛ると、うんうん、見た目もいい感じのやわらかさです。
ここでつくっておいた、麺つゆの出番。ひと口味見してみましたが、おお、これはおいしい。甘味と旨味の倍々ゲームだ、なんなら100億倍おいしい。
ねぎを刻んでたっぷり盛り付け。ここはやっぱり青ねぎがいいですね。西のメニューですし。
さあ、いただきます。ずずずっ。
噛む。おお、やわらかい。噛みしめる…までもない。口の中で溶けそうな麺のやわらかさ。これ、これだ、これこれ。
今回はかけたお醤油が本当にうまく仕上がって、これが味の決め手だったと思うんですけど、それ以上にうどんの茹で加減がみごとにはまったと思います。
茹でて、茹でて、茹でて、茹でること4倍。いつか食べたお土産の懐かしい、ふにゃふにゃに。これで、我が家のうどんメニューバリエーションがまたひとつ、広がりました。
🥚トッピングを試してみたら
これだけで文句なくおいしかった伊勢うどんアレンジ再現ですが、うどんとくれば、これはやっておきたい食べかたありますよね。
というわけで、生卵トッピング。試してみます。
玉子のからんだ麺類…特に醤油系のつゆと組み合わさったとき。なんでこんなにおいしいんでしょう。もう、目玉が玉子になりそうです。
ここではたと気づきました。
このスタイル、よく考えたらいまや世間で一番人気かもしれない、ぷりぷりもちもちコシのある讃岐うどん系のチェーン店で一番人気といっても過言じゃないあれ。
釜玉うどんとおなじですよね。
麺に関しては、対極にあるかのようなふたつのうどん。それがおなじスタイルになってもどちらもおいしいなんて、なんだか面白いものです。
もし、コシ派のうどんファンのかたがこの記事を読んだなら、一度試してみてほしいです。たまには、やわらかいうどんもいいもんですよ。
ようこそ、ふにゃふにゃうどんの世界へ。
お読みいただきありがとうございます☺️いただいたサポートは新作メニュー作りに役立てさせていただきます🍴🙏