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鍋焼きうどんは全国共通やわらかい。

新年あけましておめでとうございます。
“トケイヤkitchenおもてなし”です。

旧年中は大変お世話になりました。いろいろ新しい展開もスタートできたいい年になり、読者の皆様には心より感謝しています。

あらためまして、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

🍲冬といえば土鍋、土鍋といえば

冬は土鍋が活躍する季節。そしてそうなると思い出すメニューってありませんか。

そう、鍋焼きうどんです。

うどん自体は夏でも冷やしうどんやざるうどんばかりではなく、熱い出汁につかったきつねうどんも天ぷらうどんも一年中食べるのに、鍋焼きうどんとなるとがぜん冬の空気を感じます。

土鍋の中でたくさんの具といっしょにぐつぐつ煮えたうどんを、ふうふう冷ましながら、でも口に入れるとまだ熱くてはふはふいって啜る。れんげで熱々の土鍋からすくったお出汁を、これまたふうふうしながらひと口飲んで、またうどんをずるずるっと。

想像するだけで体の芯から温まりますね。

🍲なにげに豪華な鍋焼きうどん

ところで鍋焼うどんってよく考えてみると豪華だなと思います。

きつねうどんならその具は油揚げ。天ぷらうどんなら海老天。月見うどんなら卵。そこにねぎを散らしたらできあがり。基本的にうどんのトッピングってその名にあるままのひと品がどどーんとのってて、シンプルですよね。

でも鍋焼きうどんは特別。単品の具ではなく、いろんなトッピングが競演しています。だからこそメニューの名前が、具を名乗るのではなく、作り方を名乗っているのかもしれません。

🍲具材いろいろ、何にする

そんな鍋焼きうどんの具って、みなさんはどんなラインナップでしょうか。

とっさに浮かぶのはメインになる天ぷら。それと見目麗しき卵。あとはしいたけ、ねぎ、彩りにほうれん草や小松菜の緑、にんじんの赤を入れたりもしますね。あ、鶏肉もいいですね。

というわけで今回の具はこんな感じにします。

  • ちく天

  • 鶏肉

  • しいたけ

  • 白ねぎ

  • 万能ねぎ

天ぷらは定番の海老ではなく、ちくわにします。

🍲ちく天はみんなの味方

海老って、さあ天ぷらを作ろうと思いたっても、いざ買うとなると、1パックでも5~6尾は入ってますよね。そうなると大家族ならともかく、ちょっと持て余してしまいがち。

そんなときの味方がちくわです。

ちく天って立ち食いそばなんかでは人気のトッピングでもありますし、何より便利。ひと袋すべてをすぐ使い切らなくてもいい素材なので、一本だけ天ぷらにしたらあとは冷蔵庫に入れておいて、あしたのおつまみにもなります。そして何よりそもそも材料は魚介。海老天のかわりのポジションを任せられる隠れたエースではないかと思ってます。

縦半分に切ったちくわに水で溶いた天ぷら粉をまとわせます。

そのままでも食べられる素材なので、火どおりを気にしなくていいのもお手軽感プラスです。

衣がかりっと揚がったら、しっかりと油を切っておきます。

余談ですがちくわって揚げると急に膨らんで大きくなってびっくりしますよね。膨らんでいく姿を見ていると、ちょっと得した気分になるのですが、油から揚げるといつの間にか元のサイズに戻るのもなんだかおもしろいです。

🍲ぐつぐつ作ろう

具材がいろいろバラエティに富んでいても、主役はあくまでうどん。

このあと煮込むので、袋の表示より少し短めの茹で時間でOK。

ちなみに今回は稲庭うどんを使いました。細麺が好きなもので。

土鍋におつゆを張ったら茹でたうどんを投入。

具材も並べます。タネが海老じゃなくてもメインはやっぱり天ぷら。ちく天を真ん中にどどーんとセットします。

土鍋を火にかけてぐつぐつ。

ねぎに火が通ったら卵を割り落して蓋をします。

白身が固まったらできあがり。

おつゆを吸ってちょっと色づいたうどんが美味しそうです。

たっぷりと万能ねぎを飾って、七味をパラリ。見ているだけで温まります。

🍲鍋焼きは全国共通やわらかうどん

故郷のうどんはけっこうやわらかいスタイルが主流。子どもの頃からうどんといえば、やわらかくて食べやすいものだというイメージを持って育ちました。関西にはうどんを入れて具材と一緒に煮る“うどんすき”という鍋料理もあるので、やわらかいうどんはごくふつうです。

ふだんの食事だけでなく、風邪を引いたりおなかを壊したりしたときにも出てくるくらい、消化のいいメニューという印象が今でもあります。

今では讃岐うどん系のチェーン店が全国展開しているのもあってか、しっかりとコシのある固いうどんのほうが世の中では主流になっている気がします。なので自分のうどんに対する印象を話すと、え? みたいな顔をされることもあります。

でも鍋焼きうどんだけは別。煮込むからやわらかくなる。これは全国どこでも一緒だと思います。

きっと鍋焼きうどんだけは、全国みんなやわらかいうどんをふうふう吹いて、はふはふいいながらずるずる啜ってるんだと思ってます。あつあつのおつゆを吸い込んで、芯まであつあつになったうどん。この季節に恋しい温まるひと品です。

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