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ヒレカツ1本揚げてみた。

とんかつはワクワクするメニューです。まずなんといってもごちそう感があるし、そして食べごたえもある。さらに豚肉には疲労回復の効果があって、スタミナも付くといわれると、もういいことずくめですね。


🐷とんかつはロースかヒレか

そんなとんかつですが、とんかつ屋さんで食べるとき、どんなメニューを選んでますか。

とんかつ屋だから、そりゃとんかつ選ぶだけじゃないの…というみなさん、ちょっと待った。とんかつには大きな2大勢力がありますよね。そのどっちか、というお話です。

そうそう、そうです。ロースVsヒレ。どちらがお気に入りでしょうか。

実は自分は圧倒的にヒレカツ派だったりして、ふだん家でつくるときも基本はヒレのほうが多くなります。もちろん気分にもよるので、ロースカツを揚げることもありますが、それは3回か4回に1回くらいではないかと思います。

ヒレ肉のどこが好きかというと、まずやわらかな食感。それから脂身が少ないので、胃もたれの心配が少なくてさっぱりと食べられるところ。そういえば牛肉のステーキもサーロインよりヒレのほうが好きなので、そういう嗜好なんでしょうね。

🐷憧れのヒレカツ

ヒレカツをつくるとき、いつもはブロックを1本買ってきて、それを食べやすいサイズに切り分けてから、衣をつけています。でも。でもね、ヒレカツ好きとしては憧れるスタイルがあるんですよ。

それがこれ。上野のとんかつ御三家のうちのひとつ、蓬莱屋のこれ。ヒレカツ発祥のお店とのことなのですが、ここのヒレカツがすごいんですよね。まさに1本揚げとか丸揚げと呼べるスタイルで、どどんとヒレ肉をブロックのまま揚げているのです。憧れますよね。ということは。

ええ、憧れるだけで終わらないのが、トケイヤkitchen。というわけで、やってみました1本揚げ。

🔪スペシャルなヒレカツづくり

今回はヒレカツのスペシャルなお話&丸ごと1本のヒレ肉をいろいろしてみるお話です。

🐷ヒレ肉1本買ってきた

まずヒレ肉を買ってこないと話は進みません。

どーんと510グラム。立派ですね。本来ならこれをこのまま揚げたいところですが、さすがにそれは食べきれません。

なので中央付近の形の整ったところを、150グラムばかり切り出しました。これを使って1本揚げにチャレンジです。

やわらかなヒレですが、すじがまったくないわけではないので、包丁の背で叩いておきます。ブロックのままのヒレを叩くなんて、人生初のできごとです。The非日常。なんだかテンションあがってきました。

さすがのブロックヒレ肉様も、叩くとやや平べったくなるので、ラップフィルムで巻いて、形を円筒形に再整形。この状態でしばらく冷蔵庫で冷やして、形を落ち着けることにします。 

その間に残りのお肉をアレンジしていきましょう。

まずは下処理。そぎ切りにしてから包丁の背で叩いて、すじ切りしつつのばします。

①作り置きその1…味噌漬け

ひと品目は味噌漬け。

💧味噌床の材料
・味噌…大さじ2
・みりん…大さじ1
・砂糖…大さじ1
・日本酒…大さじ1

ボウルに材料を合わせて、よく溶き混ぜます。

ヒレ肉投入。

よく揉み込みます。

ラップフィルムを敷いた密閉容器に豚肉を漬けだれごといれて、蓋をしたら冷蔵庫でひと晩漬け込みます。

②作り置きその2…いつものヒレカツ

ふた品目は定番のヒレカツ。

衣を漬けていきます。

アルミのバットにラップフィルムを敷いて並べたら、上からもう1枚ラップフィルムをかけて冷凍庫へ。作り置きの冷凍常備菜にします。薄くのばしてあるので火通りもよく、冷凍状態のまま揚げられてお手軽。お弁当にもお役立ちです。

🐷どどんと1本揚げてみよう

さあ、ここまでできたら、本日のメインイベント。ヒレカツ1本揚げに取りかかります。

まずは衣付け。水で溶いた天ぷら粉をしっかりまとわせます。なんかさっきの薄切りと違って、緊張してきました。ちゃんと衣つけられるかな。こんな大物に衣付けするのは、もちろん初体験です。

続いてパン粉。ぎゅっぎゅっと押し付けるようにして、しっかり全面を覆います。厚みがあるので側面にパン粉を付けるときは、お肉を立てるようにして付けていきます。

これで準備OK。あとは揚げるだけ…なのですが、なにしろどーんと大きなブロック状。

ここからが長丁場です。心を落ち着けて、そして気合いをいれていきましょう。心の準備はOKかーっ。

🕐20分間の闘い

お肉がしっかり浸る量の油を満たしたお鍋に、そっとお肉を入れます。パン粉が剥がれないよう慎重に。まだ火は点けてません。

お肉を入れて、ここでようやく点火。

泡立ってきたら、弱火に落とします。

5分経って、底になった面が固まったら返します。

さらに5分。

また返して5分。これをくり返して、15分経ったら3回目のターン。

さらに3分経ったら強火にして、片面1分ずつ揚げて衣を色づけます。

揚げ時間は、5+5+5+3+1+1=20。実に20分の長き闘い。ついに揚げ上がりました。お肉を立てるようにして、しっかりと油を切りつつ、余熱で中までしっかり火を通します。

🐷いよいよ切り分けです

置くこと約5分。いよいよドキドキの切り分けタイム。

さくっ。おお。いい感じではないか。

厚みはお好みですが、せっかくの1本揚げ。そこそこ厚く切ったほうがいいですよね。

切ればあらためてわかる、いい揚げ具合。断面とのご対面は感動の一瞬。あとは盛り付けです。

🍽やわらかさ満喫の大成功

付け合せはもちろん千切りキャベツ。サラダ菜ときゅうりも添えました。

お肉をすこし重ねるようにして、立体的に盛ると見栄えがよくなりますね。ついに憧れのヒレカツ1本揚げ、完成です。

食べるときはソースをたっぷり、もちろんからしも添えます。これぞとんかつ、それでこそとんかつ。

ひと口食べれば、ヒレ肉のやわらかさ大満喫。憧れの名店のヒレカツ、アレンジ再現は大成功でした。

🐷おまけ…味噌漬けもうまし

さて次の日。

味噌漬けにしたヒレ肉の様子を確認。いい色になってますね。味が染みてそう。

アルミホイルに載せます。

あとはオーブントースターで焼くだけ。

10分ほどでこのとおり。中まで火が通っているかは、竹串を刺してみて確認します。

こちらもヒレ肉なのでやわらか。濃厚な甘いお味噌の味付けで、ごはんも進むひと品です。

今回、ヒレ肉ブロック1本でつくれたのは、このとおり。

  1. 1本揚げヒレカツ…1本

  2. ヒレカツ…8枚

  3. 味噌漬け…4枚

1本揚げを堪能した上に、さらに作り置きも大充実。残りは冷凍しておけば、食べたいときに活躍してくれるメインのおかず。ごちそうが出番を待ってる、そんな毎日嬉しいですよね。

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