彩り鮮やかなエスカベッシュ
誰かを家に招く…そんなおもてなしの食卓を考えるとき、最初に思いつくのってどんなひと品ですか?
たとえばクリスマスならメインのローストチキンかもしれません。ワイン会なら主役の赤ワインに合わせた煮込み料理かもしれません。
🍽メニューのバランス
人それぞれだと思いますが、メニューを組み立てるときって、メインのひと品をまず考えて、その素材や調理法とバランスのとれる前菜や副菜を考えることが多い気がします。
メインがお肉なら前菜にはシーフードを使いたくなったり、野菜中心のおつまみ小鉢を並べたり、なんとなくそんな意識はありますよね。
それってひと品ずつを独立させて食べたいものを優先しているのではなく、その日の食卓全体を俯瞰して、バランスをとっているんだと思います。
いくらお肉が豪華な素材でも、前菜がローストビーフと田舎風パテでメインが牛肉の赤ワイン煮込みで、サラダが焼きしゃぶサラダで、〆がミートソーススパゲティ…みたいなコースだとちょっと飽きてしまいますよね。
🐟エスカベッシュはつまりあれです
そんなとき活躍するのが、野菜や魚を使ったメニュー。
さっそくその両方が楽しめるひと品を作ってみます。
エスカベッシュはフランス料理でアミューズや前菜的なポジションで人気のある料理。さっと揚げた素材を甘酢風の漬け汁に漬け込んだ料理…といえば親しみのある料理を思い出すかもしれません。要は南蛮漬け的な感じの料理です。
甘酸っぱい味付けで食事のスタートにはぴったり。これからの蒸し暑い季節にも食べやすい、爽やかな口当たりがおすすめのひと品です。
🐟タラと彩り野菜のエスカベッシュ
今回はメインの素材には揚げ物にもぴったりのタラ。彩りあざやかで食感のアクセントになる野菜を合わせてエスカベッシュにしてみます。
🐟メインの材料
タラ…8~10切れ程度
※イワシやアジなどもおすすめ
玉ねぎ…1/2個
にんじん…1/3本
ピーマン…1個
🍋まずはマリネ液づくり
漬け込むのは酸味を利かせたマリネ液。本来は地中海沿岸地方の料理なので、ワインビネガーやレモンの酸味と砂糖の甘味で甘酸っぱく仕立てるところですが、醤油を加えて味に深みを出しています。
🍋マリネ液の材料
醤油…1/4カップ
みりん…1/4カップ
酢…1/2カップ
砂糖…大匙3
レモン…1/2個
レモンは横半分に割ってから、半月型にスライスしておきます。
醤油、酢、みりん、砂糖とレモンを2切れほど入れて火にかけて、沸騰してきたら火からおろします。
マリネ液はこれで完成。バットなど口が広くて深みのある容器にあけて冷ましておきます。
🐟エスカベッシュづくりも佳境です
続いて彩り野菜の下ごしらえです。
にんじん、ピーマンは細切りにして、玉ねぎもそれにサイズをそろえるイメージで薄く切ります。
熱した油でそれぞれ素揚げにしていきます。
ちょっと面倒ですが火通りが違うので、それぞれ素材ごとに揚げていきます。
揚げ油は普通のサラダ油でもOKです。
油を切って、マリネ液に漬けます。
油を切るときですが、完全に切ることはそもそも不可能ですし、野菜にからんだ脂がマリネ液に混じることで味にコクが出るので、なるべく余分な油が残らない程度という意識でOKです。
ひと口大に切り分けたタラに小麦粉をまぶします。
火通りのいい素材なので強火でからっと揚げればOK。
🐟あとは漬けるだけ
マリネ液の中で転がすようにして全体に味をまとわせておきます。
残りのレモンを上から敷き詰めるように並べます。
あとはラップフイルムをかけて、冷蔵庫へ。2~3時間漬け込めば完成です。
盛り付けはお皿に野菜を彩りよく広げて、真ん中にタラを重ねるように置いて中央部分に高さを出すときれいです。レモンスライスを1枚のせると写真映えもするひと皿の完成です。
冷蔵庫で保存すれば次の日も美味しくいただけるので、少し多めに作っておくのもおすすめです。
🍽おもてなしメニューを考えてみる
エスカベッシュは前日から作り置きできて、用意しておけば盛り付けるだけで食卓に出せるので、おもてなしには便利なひと皿です。
メインから考えることの多いメニュー構成ですが、たとえば前菜にエスカベッシュを出すとしたら…とここから考えてみると、
揚げ物
甘酸っぱい
冷製
魚と野菜
というエスカベッシュのポイントをおさえて、味や素材、調理法の異なるラインナップを並べるとバランスがいいと思います。
たとえば、
野菜の冷菜
エスカベッシュ(魚と野菜)
パテ(お肉の冷菜)
スープ
メインのお肉
〆のライスもの
なんていうのはどうでしょう。
トケイヤkitchenおもてなしのレシピから紹介すると以下のような感じです。
(一部、有料記事があります)
すてきなおもてなしになりますように。
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