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夏がきた。冷や汁にポーチドエッグを載せてみて感じたこと。

きょうから7月。暑い日が続きますね。夏が本気だしてきた感じです。

陽射しが強くても、空が明るいのは心がすっきりします。でもあまりにも暑いと食欲は減退がち。そうなると、冷たいものとか汁物とか、喉を通りやすい食べ物に心を奪われますよね。

そんなときにぴったりのご当地グルメがあるのを思い出しました。
宮崎のこれです。

南国、宮崎のご当地グルメといえば、チキン南蛮が有名です。

しかし冷や汁も忘れちゃならないひと品。特にこの季節には美味しそうです。

というわけで、今回は冷や汁の再現チャレンジです。

🥄ちょっとノスタルジック

子供の頃、夕飯で残ったお味噌汁を次の日に食べるとき、温めなおしたりしないで、冷たいまま飲むのがちょっと好きでした。ご飯にかけるとお行儀が悪いといって祖母に厭な顔をされたりもしたのですが、でも好きでした。

なんだかそんな日のことを思いだしてちょっとノスタルジックになりながら作っていきます。

🥄ごまと魚にひと工夫

🍚具の材料
・塩サバ
・水切り豆腐
・きゅうり
・みょうが
・大葉
・粒ごま
・すりごま

お豆腐はしっかり水切りしておくと、きゅっと身がしまって、おかず的な感覚が高まっていいんですよね。

本来、冷や汁の材料はすりばちで全体をすってまとめるようなのですが、それはなかなか大変なので、今回のレシピではボウルであわせるだけにします。なのでごまに擂った感じを加えるために、すりごまもプラスで使ってみることにしました。

さらにおうちで再現のポイントはお魚。
アジの干物を使ったレシピが一般的なようなのですが、焼いたあと身をほぐす場合、アジって大変ですよね。

というわけで切り身が大きくて捌いた状態で売っている、一夜干しの塩サバを使ってみることにしました。

サバはアルミホイルに載せてオーブントースターで焼きます。
オーブントースターって手軽でいろいろ便利だなと思います。

ただ、お魚を焼くとにおいが残るので、それが気になる場合は、コンロの魚焼きグリルを使ってください。

焼き上がったら少し冷ましてから、身をほぐしておきます。
アジと違ってこういうときサバは手軽でいいですね。正解でした。

🥄お味噌焼きます

🍚味噌汁の材料
・味噌…大匙2
・サラダ油…大匙1
・かつおだし…1カップ

冷や汁の味のメインはお味噌。それも焼き味噌です。

伝統的なつくり方では、木のしゃもじに味噌を塗って、直火で焙って焼き味噌にするようなのですが、我が家にはしゃもじがないので、代用案を採用します。

耐熱皿にサラダ油を塗って、味噌を広げます。

そしてここでもオーブントースター。
焼き加減を見つつ10分弱焼きました。

水分が適度に飛んで表面にこんがりと焼き色がついたらOKです。
香ばしいいい香りがします。

🥄いよいよおつゆを仕上げます

あらためて材料のラインナップ。
きゅうりは薄切りにして塩でもんでから少しおいて水気を絞りました。
大葉は千切り、茗荷は斜めにスライス。お豆腐は冷蔵庫で待機中。
カップに入っているのはかつおだしです。

焼いたお味噌をボウルに入れてかつおだしでのばします。

ほぐしたサバ、きゅうり、粒ごまとすりごまを入れて、氷を投入。
よく混ぜ合わせながら冷やします。

さあ、豆腐の出番です。最初に混ぜるときに入れると、いくら水切りしているとはいえ崩れやすいので、あえて最後に登場です。サイコロ状に切って合わせます。

ここで今回の再現のアレンジポイント。

🥄今回のアレンジは

大好きな卵を加える方法を考えて、ポーチドエッグを載せてみることにしました。

ポーチドエッグはいわゆる茹で玉子とは違って、沸騰したお湯の中に卵を割入れて作る“落とし茹で玉子”です。殻のまま茹でるのと違って、白身がお湯の中に広がるので、まとめるのが難しくて、家庭では作る機会が少ないかもしれませんが、今回はチャレンジです。

🥚材料
・卵…1個
・酢…大匙1
・水…小鍋1杯

お酢を加えてお湯を沸かします。

卵を落とし入れたら、スプーンで白身を寄せてまとめる感じで茹でていきます。

白身が固まったら、崩さないように気を付けてすくい上げて、キッチンペーパーの上で水分を切っておきます。

🥄盛り付けもけっこうこだわります

さあ、盛り付けです。せっかくひんやり美味しい冷や汁なので、今回は見た目にもこだわって、ガラス製のサラダボウルを使ってみます。

ごはんはお茶碗に入れてからひっくり返して、小山のようにまとめます。

ちなみに我が家のごはんはお鍋で炊いてます。

その上にポーチドエッグ。卵が破れないかドキドキです。そっと優しく扱います。

大葉とみょうがは彩りにもなるので、ここでトッピング。

冷や汁をごはんの周囲に流していきます。

🥄冷や汁できました

どうでしょう。けっこう具だくさんになりました。

今回のオリジナルアレンジで加えたポーチドエッグ、これが彩りにもいい仕事してます。

食べるときは卵を崩して、少しずつからめながら食べるといい感じ。いきなり全部混ぜてしまうのではなく、あくまでちょっとからめて、このひと口には卵たっぷり、次のひと口は玉子の影響少なめ、みたいに味変するような食べかたがおすすめです。

🥄簡単に見えて本気で作るとなかなかすごい

作ってみて感じたのは手間のかからない、いわゆる“ぱぱっと簡単料理”に見えて、けっこう大変だということ。

味噌を焼く手間、魚をほぐす手間、きゅうりも塩もみするし、そして何より出汁にしても焼き魚にしても、本来できたては熱い素材を冷やす手間。

もちろんその手間は素晴らしいことで、だからこそ単なる味噌汁ごはんではなく、“冷や汁”という名前の付くひと品として受け継がれてきたんだなと思いました。

そう、手間をかけることで美味しくなるのは料理のひとつのポイントではないでしょうか。

それは表に出ない、目立つことのない下ごしらえだったりもします。ただそのひと手間、ふた手間が、できあがりをより美味しくしてくれる。

あく抜き、食感をよくするための隠し包丁、水気を抜くための塩もみ、味を染みこませるための漬け置き。

どれも美味しくするためなんです。
そして実際に美味しくなるから、面倒に思えるひと手間が、今でも受け継がれているのだなと思いました。

簡単に見えて本気で作るとなかなかすごい。
冷や汁再現をとおして、いろんなことを感じた夏の一日でした。




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