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お金の使い方に人間性が出るという話

今日は少しシリアス(真面目)なお話です。

私は、生まれ育った環境があまりよろしくない状態だったので、小さな頃から貧乏という大きめの問題を抱えて生きてきました。
貧乏はとても惨めな気持ちになりますし、学校でいじめられます。

皆が当たり前に持っているものを持っていないし、服には他人の名前が書かれているし、靴も1足しか持ってない上に、数年前のものなのでサイズが合わない。
筆箱も買ってもらえなかったので、親が端布(裁断後の布の残り)を簡易的に縫った鉛筆入れを6年生になるくらいまでずっと使っていました。
もちろん文房具なんてすべて拾ったもの、またはイベントなどで配られたものばかりです。

学校指定の制服や体操服を買うとき、もしくは修学旅行のお金を出してもらうときなどにも、これでもかというほど文句を言われて、終いには「お前みたいなクソは死ね!」と言われながら出してもらっていました。
他の兄弟たちも似たようなものです。

だから私たち兄弟は、皆自分が生まれてはいけなかった存在なのだという自覚を強く持って生きています。
今でも時々そういう気持ちになります。
そのような環境で長く育ったからなのか、大人になっても自分のためにお金を使うことが苦手なままです。

何年も前から使っている下着が破れて買い替えることになっても、そこから更に何週間も悩みますし、セールを待ちます。
他人のために使うお金とか、投資のために使うお金はポンッと出せるのですが、そこに自分が絡むともうダメで、そのお金の投資効果やリターンなどを細かく計算して、正当性が認められない限り買えません。
正当性が認められたとしても、極力すぐには買わずに、本当に必要なものかどうかを検討した上で、安く手に入れる方法を検討します。
セールが開催されるまで数ヶ月待つなんて日常茶飯事です。

私が自分のために使うお金で、比較的躊躇わずにお金を支払えるのは勉強に関する書籍と勉強道具に対してだけです。
書籍は著者への印税という意味で正当性があり、勉強道具はリターンを得やすいということが経験則的にわかっているので買えます。
それ以外の買い物は慎重な熟慮期間が発生します。

日頃からそういう性格なので、勝手に貯金が貯まっていくタイプです。
サラリーマンの頃から銀行口座を年1~2回くらいでしか見ない感じでしたので、放っておけば勝手に貯まっていきます。

こんな人間は貯金が増えても絶対に結婚なんてできないのですが、ふと私の周りで発生している離婚事案を思い出してみると、離婚の原因が、パートナーのお金の使い方に関する問題にある事例が多いように思います。

今日はそんな話を書いていこうかなと思います。



お金の使い方には人間性が出る

私は、お金の使い方に人間性が出ると考えています。
その人がお金を使う対象を分析すれば、何に対して価値を見出している人なのかが何となくわかるからです。

わかりやすい事例を一つ提示します。
私の知り合いの経営者は、キャバクラやスナックなどで毎日10万~30万ほどのお金を使います。
会社のお金を使う場合も多いですが、とにかく飲み会の出費が多いです。
私も仕事の関係で何度が連れて行ってもらいましたが、全く楽しいと感じたことはありません。

薄暗い店内の中で、かなり厚めに白粉を塗ったおそらく20代後半~30代と思われる女性陣を相手に、22歳の女の子だという設定で話す場所です。

その経営者は、お世辞にも見た目が良くないですし、背も小さいです。
若い頃からモテなかったでしょうから、女性からチヤホヤされるという疑似体験を通じて、自己実現を図っているのだろうと思います。
部下や取引先の若い男性社員を取り巻きにして、自分が重要な人物であるということを確認したいのです。
そこに対して、毎月300~1000万円近いお金をかけるというのが、その人の価値観であり、人間性です。

こういうわかりやすい事例以外でも、大抵のことは分析できます。
食事代にお金かける人、ファッションなどにお金をかける人、ゲームや娯楽、ギャンブルや趣味などにお金をかける人、様々ですが、そこにはそれぞれの価値観や人間性が滲み出ていて、お金を通した自己実現の場になっています。

夫婦間で自己実現の方法が合わない場合、長く一緒にいることは非常に困難になるのだろうと思います。
最初の数年は我慢できたとしても、ここぞというときに喧嘩になります。
だからこそ、結婚前にお金に関する価値観をきっちり整合させておくべきだと思っています。



支出の構成比と合理性が大事

お金に関する価値観を分析するときは、所得に対する支出の構成比とその合理性をよく見ることが大事だと思っています。

何らかの趣味に毎月1万円使う人がいたとします。
この場合に、この人の所得が月20万円のときと、月80万円のときでは、意味が全く違っていきます。
所得が20万円しかない人が、毎月1万円を使い続けるというのはかなりリスクの高いお金の使い方だと思います。
一方で、月80万円ほど稼げている人が毎月1万円を趣味に使うのは妥当な割合です。

所得の何%を何に対して使っているのかをまず見て、そこに納得できるかどうかを考えましょう。
納得できないならその時点で終わりです。


次に、これらの支出に合理性が認められるかどうか、という点を分析していくべきだと思っています。

何をもって合理性ありと認定するかはパートナーの価値観によります。
だからこそここが最も重要になってきます。

例えば、旦那候補の男が、毎月80万円の所得を得ていて、その中の1万円を毎月地下アイドルに貢いでいたとしましょう。
彼にとっては地下アイドルに会いに行くこと、応援することが生きがいなのです。

この場合、女性側としてこの趣味に合理性を見い出せますか?

合理性ありと認定できるなら、価値観が近いのだと思うので問題なしということになります。
逆に何の合理性も見い出せない、イライラするということであれば別れるべきです。

支出の構成比として妥当な割合であっても、自分の中で合理性が認められないなら、後々それが火種になって亀裂が入ります。
そういう小さなズレが後々離婚原因になったりするので、最初の段階で判断した方が良いと思います。

このとき、相手に対してその趣味を辞めさせようなどとしないことが大事です。
男は目の前の異性と一緒にいるためなら、平気で嘘を付く動物です。
その場しのぎの「もう行かないよ」「もうこれにお金を使わない」「もう浮気しない」「もうパチンコなんてしない」「もう競馬は辞める」なんて言葉を信じる方が愚かです。

そもそも人それぞれ生きがいがあって、喜びを感じるポイントが違います。
それを無理矢理辞めさせると、その人の精神衛生に悪影響を及ぼしますし、遅かれ早かれ隠れてお金を使うようになります。
相手に嘘をつかせるより、縁がなかったと別れた方がお互いのためだと思います。

人間の価値観というものは簡単には変わらないですし、他人が無理矢理変えさせるものでもないと思うので、相手を尊重して身を引くという大人の対応を覚えた方が良いと思っています。
価値観の不一致はどんなに頑張って修正してもどうせまた時間が経つと繰り返すので、どうしようもないです。

それなら、最初から価値観の近い人と結婚した方が、お互いにストレスなく生きられます。
この場合、価値観が特殊な人(私みたいな人)は結婚できないという結論に至りやすくなりますが、それはそれで良いじゃないですか。
独身貴族、最高ですよ。

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