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【推し書店の話 #4】『透明書店』が掲げる、ありそうで無かった「透明」

今回推したい書店は、東京都の蔵前(浅草からも徒歩圏内のエリア)にある『透明書店』です。

2023年4月開店。
私がお店に行ったのは、今のところ2023年10月の一度のみではあります。
しかしその一度の訪問で大好きになった! と、今回言いたいのです。


思い入れが芽生えるまでの話

昨年行った時は、雨だったことも影響していたのか、他にお客さんがおらず。
おかげで恋人と一緒に、店内をすみずみまで見ることが出来ました。

そこで出会ったのが、岡田悠さんの本『0メートルの旅』です。

棚に並んで、背表紙だけが見える状態でした。
しかし特徴的なオレンジ色と「日常を引き剥がす16の物語」の文言が気になってですね。
「物語」の文言から小説を連想したけど、でも出版社がビジネス書でおなじみのダイヤモンド社だし……と、気になってたまらず購入。

それが結果的に2023年のベスト本と呼びたいぐらい、大好きな一冊になったわけです。
(詳しくは以下の記事で書きました)


で、後日。
ふと「この本は一般的な大型書店だと、どこの棚に置かれるんだろう」という疑問が芽生えました。

やっぱり旅行に関する棚?
それともダイヤモンド社だからビジネス書の棚?
もしくはエッセイやノンフィクション系の棚?

気になったら調べたいもので。
数日後、都内屈指の大型書店『ジュンク堂書店池袋本店』へ行った時に、検索機で調べました。

結果は「旅行記」の棚。
それ自体は納得ですが、なんと在庫数ゼロ。
私が検索した時点でたまたま売り切れだっただけなら良いんですが、それでも2020年12月に発売された本が置いてない事実には、いろいろと考えさせられるものがありました。

そして、仮に在庫があったとしても。
旅行記関連は正直なところ、頻繁にチェックする棚ではないのも本音。

大型書店では知る機会すら無かっただろう一冊に出会えたうえに、それが特別に好きな一冊にもなってくれた。
そういう機会を得られたんです。
そりゃ推すってもんです。



ありそうで無かった「透明」

透明書店さん、実はnoteもやっていまして。
そこで書店に冠した「透明」を、実現させています。

スモールビジネスを深く知るため、「透明書店」をつくったfreee。店名の「透明」が示すのは、“ありのままの情報をオープンにしていく”という決意です。
もっと透明であるために。店長遠井が記録する業務日誌をリアルにお届け! 月ごとの連載『お金まわり公開記』では、こぼれてしまっていた日々の小さなお金の動きやエピソードを発信しています。

定期的に発信している『透明日報』で、
・お天気
・売上額
・来客数
・気になった出来事

これらを公開しているんです。まさに日報。

小規模な書店の売上額とか、書店員さん目線での日記とか、率直に気になりますし読んでいて楽しい。
チェーン店ではないからこそ出来る、面白い取り組みだと思います。
(毎回愛読してます)


ちなみに今後「棚貸し」も始められるそうで…。
3月22日までクラウドファンディングを行っていました。
リターンの「推したい本を透明書店が代行して仕入れて販売」に惹かれて、私も応募しています。実際に見に行くのが楽しみです。

上記の『リーディンライティン』も、徒歩で往復できる場所にあります。
浅草エリアに訪れる機会があれば、ぜひどちらも足を運んでみてくださいませ。



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