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ライナーnoteS 2019(逆噴射小説大賞投稿作)

よく来たな。
逆噴射小説大賞2019の残り日数もあと僅か。
お前の弾倉に弾は何発残っている?おれは5発全て撃ち終えたので、自分の作品の“振り返り”“自己評価”という、恒例の“己自身と向き合う”を今年もやろうっていう寸法だ。

逆噴射小説大賞 #とは
「続き」が気になるパルプ小説の冒頭部800字だけを書き、投稿する世界三大小説奇祭の一つと呼ばれる由緒正しい小説大賞です。
プロ・アマ入り乱れCORONADoritosを奪い合う…血を血で洗う…文章と文章がぶつかり合う…これはそんな祭りに私自身参加した #イベントレポ でもあります。このイベントを通して #noteでよかったこと を実感するユーザーも実際多く、 #noteのつづけ方 が分かったという声もよく耳にします。
貴方もこのフィエスタ(祭り)に参加してみませんか?

去年は投稿がほぼ毎日だった為、ライナーノーツも前・中・後編の3分割だったが今年はこの通りスリムでヘルシーだ。お陰でなんとか他人の投稿作を読む余裕も生まれ、書く←→読む(奇しくもカクヨムみたいだ)とnoteシーライフのライフサイクルに多少は貢献出来ているのでは無いだろうか?

尚このようなライナーノーツを書く事で、日の経った投稿作を人の目に触れる機会を増やすという巧みなマーケティングも兼ねている。

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千夜一夜【逆】

2019/10/08投稿 自己評価☆☆☆☆☆

実はこの記事を執筆している時点で自己最高スキ数を記録している。
御覧の通り投稿日時も2019/10/08 00:00と気合の入り方も尋常では無いのだけれど、まさかここまで伸びるとは…我ながら驚いた。

良くある異世界転生(転移)モノなのだが、かなり自分らしい味付けが出来たと思う。細かい説明…特に女王についての描写はベース部分が分かっても、分からなくても読んでいて問題無いと判断して省略した。

逆噴射小説大賞投稿者の方々から共感の言葉を頂けたのがとても嬉しかった一作だ。去年の一作目「パルプ・マスト・ダイ(邦題:ラノベ・バトルロイヤル)」もそうだが、こういう視点は余り他では見られない自分の特色なので今後も大事にしていきたいと思う。
 

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【英雄王/敗北王の時代(編纂中)】

2019/10/10投稿 自己評価☆☆☆☆☆

去年の逆噴射小説大賞でアロハ天狗氏の「あらゆる者よ、彼の竜を討て」を読んだ時に自分も壮大な時間の流れを感じる歴史悠久物語を書いてみたいな…とずっと温めてきた一作だ。ただ800字冒頭部で何処までソレを表現出来るか?どうやれば良いのか?というのにはかなり悩んだ。

これまたベース部分は分かっても、分からなくても読んでいて問題無い作りになっているのだが、投稿して即・言い当てられた(明言されてはいないが確かに伝わったのが分かり嬉しかった)露骨にしたつもりは無かったんだけど、やはりパルプ王道要素は一作は入れたかった。

当初“島”は別の存在で、異方人も数名登場予定だったのだが思い切ってカットしたのが結果的に良かった。この世界で唯一の異方存在は実は“島”。眠りについた状態でこの世界に転移、封じられている。

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医者/殺人鬼/探偵

2019/10/12投稿 自己評価☆☆☆☆

ふと探偵モノを書きたくなったのだが、思い付きだけでミステリを書く事は私には出来ない…ので自分の流儀に書きたいモノを無理やり寄せるという荒業を試してみた作品。

前二作と同じくこの作品もベース部分は分かっても、分からなくても読んでいて問題無い作りになっている。固有名詞は切り裂きジャックただ一人で、他の人格(?)については一切語っていないけど…履歴や状況、会話内容から伝わるだろうか?

当初は「事件を狂わせる名探偵と修正する助手」だったモノが「探偵と助手=殺人鬼」「助手=殺人鬼=探偵」へとトンデモない変貌を遂げた。
一応質問を受けたので説明しておくと登場人物は一人だ。

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Go We“Z”t(ゴー・ウェズト)

投稿日2019/10/15 自己評価☆☆☆☆☆

逆噴射小説大賞でも良く目にするゾンビモノ(Zモノ)だが、未だ書いた事が無かった。という訳でゾンビ“から”新天地を目指すボードゲーム「Hit Z Road」からインスピレーションを得て書いてみた。

物語はゾンビについての思考実験…疑問、解答、疑問、解答不要、疑問…の繰り返しから生まれた。限られた範囲にしかゾンビが居ないなら…襲われず観測できるなら…ゾンビの行動原理は…小説を書き終えたらしたい事は…タイムリミットは…どう行動するか…
絵的に旅の途中で出会うゾンビドックと一緒に西を目指すビジュアルだけが有ったのでそこに繋がる様に書いていった。
惜しむらくは駆け足過ぎて描き足りていない感が有る事か。

まあ理屈とか抜きに“ゾンビ!CORONA!サンシャイン!”感が出せたなら自分らしい味付けのゾンビモノになったと思う。

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シュガー・シュガー・マッドネス

投稿日2019/10/24 自己評価☆☆☆☆☆

「医者/殺人鬼/探偵」とは違った意味でパルプの王道“探偵モノ”を書いてみたかった。

書く上で意識した事はishiika78氏やジョン久作氏の様なハードで痺れるパルプ…だった筈なんだ、間違いなく最初の「」は!
気付けばこのハートフル・ハートフルボッコ・ハードボイルド(コメントを頂いてから思い付いたワードだ)になっていた。何故だ。

ヤ〇中探偵がエモいのは当然だけど、それにロジャー・ラビット…というかマイ・リトル・ポニーめいた助手を組ませてみたかった結果がコレだ。
まあコレはコレで実に自分らしいパルプ世界観が表現できたと思う。

実在疑問が散見されたので明言すると、スウィーティーは妄想の産物ではなく“実在する”(レインボーストライプキャンディホーンドルフィンという種族でデイム(女騎士)の称号を持っている)クスリと脳欠損(スウィーティーにより傷“は”回復)により主人公はお菓子の国を認識出来るのに至った…と、書いてて何だがますます狂気の度合いが高まるな。

用語解説
ピニャータ:お菓子を詰めたくす玉人形。お祭りや誕生日に叩き割る。
カポ・レジーム:マフィアの幹部
WWYD: What Would You Do?(あなたならどうする?)ドッキリ番組。

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ソウカツ!(総括)

・800字は最初高い壁に(それはカースル・ブラックにも似て)感じた。
 だがいざ書き出すとやはり文字を削る事になった。
クドクドと説明をしないように心掛けた。
 読む人の想像力を信じ、ベース部分が分かっても分からなくても問題の無い話を心掛けた。
「自分がパルプの王道」と思うテーマを盛り込むことにした。
 5本なのであまり実験めいたモノを混ぜたく無かった。自分なりのパルプ観やイメージを芯にしたかった。

実際、去年よりも読んでくれる人が増えた実感が確かにありました!
とても嬉しく、書く原動力になりました。感謝感謝です!
今年の逆噴射小説大賞は新しい風を感じるなかなか面白い展開を見せているので、また他の投稿者のピックアップ記事も書きたいですね。

以上です。

参考文献

昨年のファイナリスト。
どの作品も面白いパルプ強者。私はこの一作に多大な影響を受けた。

キング・オブ・逆噴射小説大賞。
キレのある文章とパルプ王道感溢れる風格。カンフーの伝導師でもある。

昨年のファイナリスト。
渋みのある文章で強いBBAを書いたら右に出る者は居ない。BBA伝導者。

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