ことは

香りに恋して香道の道をまっしぐら。 日々是香日 と あたしの母からの知恵袋を綴っていま…

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香りに恋して香道の道をまっしぐら。 日々是香日 と あたしの母からの知恵袋を綴っています https://kaorinokamado.jp/

最近の記事

恋で人は死ぬのか

こんな言葉を聞いたことはないだろうか。 「香水」の話と同じくである。 恋の病は名湯でも治しゃせぬ。 それでもやっぱり素敵なのだろう。 周りからは 呆れられるかもしれないが、飽きるまでふりきれー。 と私は思っている。 なぜなら。記憶に残る香りは、とても強烈に生命に浮き上がるから。 鮮明にではなく、生命が其れを捉えて浮き上がる。 誰のものではない。 自分の自我が、其れを覚えているから。 生きる ために、その記憶があるとしたら。 この世に生まれてきた自我を、内面を、使命を

    • だれもが、正しいだけを考えるより、 さよならできるくらいの優しさと強さがあるんだって 気づく瞬間がある。 ありがとうが その人に言えるようになる。 逃げないことは、自分への愛のメッセージだったりするよ いいことほど ゆっくり 嫌なことほど 素早く 優しくね

      • 愛さなくてもいい

        今朝は梔子のつぼみが解けるのをみていました。 あまりにも強い雨で、午後のお稽古にあがるのを変更していただき(午後から晴れて汗がでたよ) 今日は、ご依頼の調香に取り組むためにも、朝稽古を繰り返しました。 物には道理があり、習っている量や手前には、していく中で自分にとって納得する瞬間に出会います。 繰り返し、稽古を重ねて、つまづいて、 先人が伝えて来てくださった意味を体で覚えていきます。 今日は上手に点てられなかったな、何が配慮が足りなかったかな(茶) 灰目をもう少し美しく

        • 今日わたしは

          花が咲いて散りゆくのを、ただ、眺めていた。 寂しい気持ちは晴れない。 だけど、一つ一つ、こなしていくうちに慣れていく。 心というものは、そんなに簡単には出来ていなくて、あちらこちらに 毛糸が絡まっているような時は沢山ある。 私ももうすぐ「いい歳なんだから」 と言われるようになるだろう。 いや、もうすでに言われているのかもしれない。 今日は、大事な人を胸の引き出しにしまった。 入れては出し、入れては出しというプロセスを繰り返してはいるが、 梅雨を前に、どこか、整理し始めてい

        恋で人は死ぬのか

        • だれもが、正しいだけを考えるより、 さよならできるくらいの優しさと強さがあるんだって 気づく瞬間がある。 ありがとうが その人に言えるようになる。 逃げないことは、自分への愛のメッセージだったりするよ いいことほど ゆっくり 嫌なことほど 素早く 優しくね

        • 愛さなくてもいい

        • 今日わたしは

          【夜半の月-紫式部日記】

          【夜半の月】  蒸し暑さを少しだけ、和らげる夜半の月。 25日土曜日での「お香とお薄を楽しむ会」では、 少し、冷涼感のある荷葉(蓮の葉の香り)か、クチナシの香りを織り込んだ空薫物(ルームフレグランス)をご用意しております。 文学に包まれた空間で、共に皆様の、爽やかな心地を楽しんでいただけるよう、ご用意させていただき、お待ちしてます♪ 会を開催くださる文学館のご夫妻からも 楽しいお話がきっと又満載で皆様にお伝えくださるはず。 ほととぎす声待つほどは片岡の     杜のし

          【夜半の月-紫式部日記】

          センス・オブ・ワンダー 森本真生さん訳を読んでの徒然

          レイチェル・カーソン著のセンス・オブ・ワンダー。 森本真生さんが、訳された「ワンダー」を読み進めて、湧き上がる事を 今日は、備忘録のように、綴っておきたいなと思って。 「ここにきてよかったね」 の「ね」が、たまらなくよかったと インタビューされた夕刊の記事を 教えていただいた早夜。 記事を読んだら、本が届くのも、待ちきれずに、Kindleでも読み進めた。 ここからは、読み進める私の感覚を徒然に。 身体全身で自然を浴びていく感覚、風のそよぐ河川敷が好きだ。 青草の匂いが移

          センス・オブ・ワンダー 森本真生さん訳を読んでの徒然

          恋は奪われるのかvol.2〈若干ネタバレありかも〉

          今朝、出来上がってきた試香インセンスを、再度試してみる。 パトリック•ジュースキントの「香水」の一文 以下ー まず木蓮を嗅ぎ分けた。それにヒアシンス🪻、沈丁花、石楠花…さらに別の何かがあった。 中略 これまでついぞ嗅いだことのない匂いーいや、一度だけある。一度だけは鼻にした…ー抜粋 これは、記憶の中を探る開花前の匂いだったりする。 香りは、いや、花の香りは朝、一番香りをたっぷり溜め込んでいる。 それは6〜7.8割に開いた時。 記憶に残っている香りは、目の前の鮮烈さよりも

          恋は奪われるのかvol.2〈若干ネタバレありかも〉

          なりたい自分の一つ

          【フェアリーローズ】 夕べは調香が夜中の3時を過ぎていて。 委ねるように後は休みました。 今朝は、乾燥した試香を焚いてみました。 最初は白檀香が香るけれど、残香が 野薔薇のように優しく薫っている… 思わぬことに 窓辺に飾った庭のフェアリーローズも解け始めていました。 線香〈インセンス〉と呼ばれるものも 薫物〈空間香〉も 合香ですから、幸せな気分、清々しい気分、その気分の良さを感じていただけるように其々配合を変えていきます。 フェアリーローズ 愛 言葉 秘密 可憐な少女 とい

          なりたい自分の一つ

          恋は奪われるのか。

          昨日は、「香水 ある人殺しの物語」 パトリック•ジュースキント著 を 久しぶりに引っ張り出して読んでみた。 香りの研究をしていると 必ず一度は行き着くであろう「媚薬」 という言葉。 香の世界では、竜涎香やら茉莉花やら様々に漢方薬とも伴って、効果や配合などと共に出てくる。 嗅げば狂う。 その言葉ほど、媚薬などではなく、本質を突いているように私は感じている。 この続きは、長くなりそうで、源氏物語や、エジプトなど様々な香りの道を歩いていきそうだから。 今夜はこの辺で。

          恋は奪われるのか。

          水汲のお稽古

          今日のお稽古は、いつもより遅めに始めました。 少しずつ、お茶碗や茶筅、香盆などの準備をしながら、お稽古する場を整えていきました。 昨日、一昨日と胸が千々に乱れるようなことがあり、涙が滲む私が出来ることは、 一つ一つを優しく美しく、整える稽古を繰り返すことでした。 香炉の灰を整え、茶を一服立てる。 今日胸の中に湧いた言葉は 「自分が正しいと主張することでなく、じっくり、ゆっくりその場に居ていいよと肩の荷をおろしてもらうこと」 でした。 茶道と香道 合い通じるものは、 「自分

          水汲のお稽古

          私たちは生命である

          最近、読み始めた本である。 この本の片鱗からは、どれだけ難しいようにみえる数学界の姿が浪漫に満ちていることが感じる。 わかる、ではなくて、感じる。 という感覚野が働いてくる。 音楽にしても 美しい旋律には、思いもよらない数が隠されているし、メトロノームに合わせて波打つ時、難しい曲になればなるほど、 私のこの指は、こわばり、憧れに満たされていく。 実は、香りにしても、肉体に対して、 ある一定数の振動数で影響を及ぼしているという考え方ができるのかもしれない。 香りは、目に

          私たちは生命である

          小さい人たちも一緒に

          小さな事にクヨクヨして。 自分だけ悔やむより。 先ずは楽しいことを。 人生は短く芸術は長い。 それよりもわかりやすい言葉がある。 「人生に起こることは いつも突然。 あとは時間をかけて、その哀しみに慣れていくしかない。ー 映画 日々是好日よりー」 私たちは、◯◯過ぎるというところで 転んだり、動けなくなるような思いをする。 かく言う私も、うまく動けなくなってしまった一人で、どんな風にここから生きようかと考え始めた。 今まで10年書いていたブログを全て削除して、心

          小さい人たちも一緒に

          来年は昇龍

          来年は昇龍

          野に咲く花のように香を聞く

          野に咲く花を摘んで 作品にする 過ぎてみればこの10年、特に20年のように目まぐるしい日々。 香りに肌身を投げ出した溢れでた日々でした。 ずいぶん、更新が遅くなったのは 息がつけるまで時間がかかったから。 最近は、かをり絵®︎、いわゆるセラピーアートを描いている。 日本画がベースだが、音、事、色、 そして匂いと波動調整をかけた絵。 作品が 花開くのを楽しみにしながらゆっくり時間をかけて、愛で、 調合を変え作り上げている。 今年は梅が早かったし、長く咲いてくれた、、そ

          野に咲く花のように香を聞く

          【大暑 丑の日】

          【大暑 桐始結花 きりはじめてはなをむすぶ】 もっとも暑い大暑のこの時期、 キリは実をつけます。 このため、「桐始結花」を 「桐が結実するころ、という意味」である、と多くの辞書や歳時記などが説明しています。 しかし、です。 なぜ「結実」ではなく「結花」なのか。「結花」は「実を結ぶ」などという意味ではありません。 キリは、なんとも不思議なことに、夏の土用ごろには翌年春に咲く花のつぼみをすでにつけるのです。 その姿は、とび色の柔毛に覆われ丸いつぼみは神楽鈴についた鈴のよう

          【大暑 丑の日】

          あなたがいるその場所で

          【香で環境を観る】 この写真の生き物は、クリオネなどと同じ翼足類のミジンウキマイマイ 海が酸性化しているために殻が溶けてしまう子たちがいるのだそう。 香の一つ、竜涎香は海の上を漂ってこそ香気成分が高まります。 また、一番早く記載がなされている 「淡路島に流れ着きたる流木をくべしところ、その香気にうたれ、帝に献上した。厩戸王は其れを沈(じむ)と呼び、それは蛇が傷ついた時に体を巻きつけ、傷を癒すと言われるものである」 と。 海が酸性化してしまえば、この香気 も又失われてしま

          あなたがいるその場所で