認知症になっても安心して生活できる社会をめざしてー認知症による行方不明の研究
はじめまして、東京都健康長寿医療センター研究所「福祉と生活ケア研究チーム」チームの菊地 和則です。私は高齢者虐待や権利擁護の研究を専門とし、東京都健康長寿医療センター研究所では認知症を持つ方々の行方不明の実態と対策について研究を行っています。
2012年、警察庁が発表した行方不明者数のうち認知症を持つ方が約1万人と、大きな話題になりました。認知症の行方不明者数は年々増加し、2020年には1万7,565人にものぼります。日本における認知症者は2025年に700万人と予想されて