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⑩MARUMORI Lab - 今後のビジョン

自宅が完成してから1年ほど経ちました。実際にくらしはじめてから気づいたこと、心境の変化もあります。
今回は、今後どういったビジョンでこの場所を耕していくか、どんなくらしを実現していきたいかなどをお話ししようと思います。


01.ラボの全体像、今後の活用方法など

ビジョンスケッチ

この絵を描くとき、4棟の建物(母屋、豚小屋、蔵、倉庫)を含めた敷地全体をラボ(実験場)と見立て、里山での新しいくらしを時間をかけて耕していきたいという想いがあり“MARUMORI Lab”と名付けました。何年で完成ということは定めず、様々な状況の変化に対応しながら柔軟に使い方やかたちが変化していくようなことを想定し、その時点で考えうる楽しそうなシチュエーションからこのスケッチを描きました。

マスタープラン

それぞれの使い方は上記を想定していました。
変わることは念頭に置きつつも、まちの人々や移住者の方が気軽に立ち寄りやすいようラボをまちへひらく、ということをベースとしています。自身でこの場を耕していく実践を通して、里山での新しい古民家くらしというものをこれからのすまい方の選択肢のひとつとして示し、同じような実践者や仲間を増やしていくため発信を行い、最終的にその改修設計の依頼を受けられたらな、というビジネスのゴールを設定して目指しています。
そのために、母屋の自宅部分はショールームを兼ねており、敷地全体を耕していく過程でのすまいがどんなものか、古民家を断熱改修することでどんな環境になるかを実際に体験できるようにしています。こういったことは図面や性能値ではなく、体験による感覚が納得する上での大きな指標になると考えます。今後は、移住希望者の方を案内した際に自宅で夕食を共にし、泊まっていただけるようなゲストルームをつくる予定です。友人が遊びにきてくれるときにも、家族でも泊まれるよう拡張して、様々な地域間交流の拠点としても整備していきたいです。

冒頭でお話ししたスケッチが出発地点ではありましたが、この地に腰を下ろしてくらしはじめて1年ほどたった今、色々なアイデアが出てきてどれをどういう順序で実行していくか決めるのが結構むずかしいです。加えて、くらしの基盤自体は整っているので、資金の割り振りなども含め今後どうしていくか常に考え続けています。
仕事をきちんと軌道に乗せて、稼いでいかないと実行できないというプレッシャーもあります笑
そういった意味でも、まずはじめにオフィス周りの設備を充実させていくことが近年の目標で、今年中にサウナとゲストルームを計画し1年後あたりの完成を目指したいと思っています。もとのスケッチにあるように、山から流れてくる水を利用した水風呂×サウナをつくり、商用利用ではなくこの場所に関わってくれたり日常的に面識のある人とのコミュニケーションの場のひとつとして整備したいなと考えています。

蔵の横の金木犀

他にも、現状蔵は空っぽで倉庫は倉庫としてしか使っていませんが、余剰空間として常にどうしようかと考えられる余地があり、未来へ対して期待感を持ちながら生活をし続けていけるので思いのほか心地よいです。自宅部分も、残っている既存部分とのギャップを体験できるという意味でも新旧が混在している今の状態は貴重だなと感じています。将来的に仕事が落ち着いてきたら畑をもっと充実させ、そこで採れたものや自分の好きなものを提供する気まぐれワインバーのようなものを蔵でやりたいなと密かに企んでいます笑

02.くらし方の理想像

自身のくらしとしては、家族構成の変化などに対応していきながら(子どもができたら子ども部屋をつくるなど)、主には外まわりの整備を行い、里山の自然を最大限に享受できるようにしていきたいです。今の仕事を続けている限り完全に自給自足することは時間的な制約上むずかしいですが、半分でも良いので実現できるよう知識をつけて計画を立て実行していきます。畑に植える苗も毎年購入するのではなく、種を含めて収穫できるようにして、その場での循環を意識しながら耕していけることを理想としていきたいです。畑を含め植栽計画を立てながら、猫・ヤギ・ニワトリなどと共にくらす、そんな人間だけの居場所ではない多様性をつくれればと考えています。

庭に咲く水仙

03.地区の一員として

私の住む羽入地区も御多分に洩れず高齢化は進んでおり、私を除くと皆50歳オーバーしかおらず80歳すぎても現役バリバリです。それでも地区の整備やゴミ拾いなどの活動には皆さん参加されますし、新参者の私にも色々と声をかけてくれるので嬉しい限りです。

頼もしい地区の皆さんと登山道の草刈

ほとんどの方が農業をされており、今後の地区のことを考え農協法人を立て、基盤整備(細かく分かれている田んぼをまとめる)などを行い、皆で協力しながら次の世代へ引き継ぎやすい体制を整えていっています。まだ農業に関して素人同然の私はなかなか力になれないですが、自身の職能を活かして少しずつでも貢献できたらと考えています。将来的には自分でも田んぼでお米づくりをしたいので地区の方々の知恵も引き継いでいきたいです。

大張沢尻の棚田

04.手の届く仕事

仕事に関しては、現在は基本的に場所を選ばずに取り組ませて頂いていますが、徐々に住んでいる場所の近くに絞っていきたいと考えています。やはり可能な限り自分の手の届きやすいところに時間を費やしてまちに貢献していきたいという想いがあります。今後より顕在化されてくる空き家問題や、学校統合による廃校活用方法などまちの人と協力しながら解決していかなければならない問題が山積しています。自身の実力がまだ全然追いついていないため、今はたくさん経験を積んで糸口を見つけていきたいと思います。

05.おわりに

丸森町に引っ越して1年。充実した生活を送って、ここでのくらしがどんどん好きになり、豊かな自然に育まれてきたこのまちの魅力に引き込まれてきています。里山でのくらしというのは、時間をかけて自分でワークライフバランスを調整していける土壌の自由度が高く、そのほうが自分の性には合っているのではないかと思います。考え続ける必要はありますが、トライアンドエラーを繰り返しながら自身や周りの環境にフィットするくらしを耕していく、未完成のままやり続けていきます。

春の訪れ

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
これまでの経緯はある程度まとめられましたので、今後は不定期に記事を掲載していきます。こんなこと聞きたいなどご要望があればコメントなど頂けますと幸いです。また、ラボの見学(実際にnoteを読んで来られた方もいます)や古民家に関してのご相談なども受付けておりますのでお気軽にご連絡ください。
今後ともどうぞよろしくお願いします!

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