【読書感想文】『自己分析とセルフブランディング』~アイドル2.0~
本書を選んだ理由
YouTuberの本を読む日が来るとは夢にまで思っていませんでした。普段YouTubeを見ますが、動画の種類は「お笑い」or「サッカー」と限られています。僕の笑いのツボを百発百中で押してくる霜降り明星は毎日欠かさずに見ていますし、MILK サッカーアカデミーでJリーグを、サッカーキングで海外サッカーを勉強しています。いわゆるYouTuber(ここではYouTubeを主戦場とし、YouTubeの収益をメインに生活している人)の動画は見ていません。別に彼らを毛嫌いしているからではなく、単純に興味が無いからです。しかし、活動しているYouTuberど真ん中のコムドットでリーダーを務める、やまとさんの著書を手に取りました。なぜなら、本書に書かれているコムドットが売れるために行った戦略や4章のセルフブランディング論が気になって仕方がなかったからです。僕にはサッカーライターになりたい夢があり、本書には自分に還元できるものがあるのではないかと思ったので選びました。
自己分析は自分を導く羅針盤
コムドットは明確な目標を達成して大きくなったグループです。最初はすぐに動画再生回数が増えて、多くの収益が得られると思っていたようですが、数字が全く変化しない中で動画投稿をする日々が続きました。そこでチャンネル登録者を獲得することを最優先事項に据える方針で活動するようになります。チャンネル登録者が1万人を達成するまで原宿の竹下通りで歩いている人に直接声を掛けて登録をお願いし続けました。
全く有名ではない状態で見ず知らずの人に自分のチャンネルを売り込むことはすごく大変だと思います。変な人って思われてあしらわれるし、無視されることも少なくないでしょう。しかし、やまとさんは本書で「友達と売れる」未来を確信していたこと、行動に具体的な目標と計画性があったことで、目標を達成するまで踏ん張れたと述べています。
数字や夢といった明確な目標に向かって、自分の現在地や置かれている状況を分析する。そして導き出した足りないものや必要なことに取り組み、努力する。目標を達成するための戦略と自己分析の重要性を学ぶことができました。
僕も目標に向けて何をすればよいのか分からなくなることがあります。目標への道が分からなくなっても、自己分析をすることで進むべき方向が見えてくる。自己分析とは自分を導く羅針盤なんです。
自分を相手に正しく伝えるセルフブランディング
自己分析は第4章のセルフブランディング論にもつながってきます。
僕はセルフブランディングを“キャラ付け”だと思っていました。自分の存在を認知してもらうために、自分を分かりやすいキャラクターにしてしまう。僕もサッカーライターを目指していることを多くの人に知ってもらうためにTwitterの名前の最後に“サッカーライター志望”と付け、サッカーライターを無邪気に目指す純粋無垢な好青年を意識したツイートをしてきました。
しかし、コムドットは自分たちを取り繕うことを徹底的に避けたんです。なぜなら、無理をして本来の自分とは違う人格を演じることは後々自分を苦しめることになると分かっていたから。やまとさんは本書でセルフブランディングの本来の目的は、自分という人間を正しく相手に伝えることと記しています。
僕が考えていたセルフブランディングは正しさが抜けていました。自分という人間を誤って認識されると、無意識に上がったハードルによって過度に期待されたり、よく見られたいと思って見栄を張ってしまったりします。そうすると、自分を苦しめます。キャラ付けした自分を維持するために窮屈さを感じ、やがてストレスとなって自分をむしばんでいくでしょう。かっこ悪くても、ダサくても良い。ありのままの自分でいることが精神衛生的に良い。健全な精神状態が目標に向かう活力になる。そう思うようになりました。
どんな人間か、他人からどう捉えられやすいか、どう見られたいか。3つのポイントで自己分析を行う。自己分析後はそれをもとに変化した立ち振る舞いや行動が相手に自分の印象をどのように変えているか、定着確認をする。本書で紹介された2ステップを実践して、自分に正直に生きようと思います。
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