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【活動日記】『楽むことが成長につながる』~赤嶺スクールお手伝い~

僕の目の前にはプロサッカー選手ではなく、小さい体を一生懸命に使ってボールを蹴る子どもたちがいた。そして僕はグラウンドではなく、少年たちの笑い声が響き渡る体育館にいた。

ファジアーノ岡山でも活躍された赤嶺真吾さんが開校したサッカースクールで5月下旬からお手伝いさせていただいている。きっかけは今季からファジラボでスタートした赤嶺さんと寺田弘幸さんの対談企画にアシスタントとして同席したとき。「時間があるときでいいから、手伝いに来てくれない?」と誘っていただき、すぐに「行きます!」って返事した。

スクールは小学1、2年生、小学3、4年生、小学5、6年生と3つのクラスに分かれている。僕は60分や70分といった限られた時間の中で練習がスムーズに進むように道具の準備、片付けをしている。

小学1、2年生は本当に無邪気だった。逆さに持った小さいコーンの上に置いたボールを落とさないように走ってバランスを養う練習では、子どもたちはキャッキャッと笑い声をあげながらどんどん走る。赤嶺さんの説明をすべて聞き終わる前に、「できるよ!」って言ってラダーを先に始めちゃう子もいる。僕にも「できるよ、見て!」と話してくれて、思わず顔がほころぶ。

最後に行うゲームでは片方のチームに参加した。僕と同じ赤色のビブスを着た3人の生徒は、最初ゴールの前に横並びになってみんなで守っていた。しかし、それでは攻めることも点を取ることもできない。赤嶺さんが攻撃のヒントを与えると、子どもたちは自分たちで作戦会議を開く。両サイドに1人ずつ立ち、3人で攻める。まだインサイドキックはできないけど、中央でボールを持った子は右サイドにいる味方を狙ってパスを出し、ボールを受けた子が力を振り絞ってシュートを放つ。コートに固まらずに、バラバラに立って攻める作戦が奏功して1点を取った。点を決めた子が僕のところまで笑顔で走ってきたから、「ナイスゴール!」と言ってハイタッチをした。自分たちで作戦を立てて取った1点の喜びは本当に大きかったと思う。

僕が初めてサッカーに触れたのは小2年生のときに行ったスポーツ少年団の練習体験だった。こぼれ球を押し込むごっつぁんゴールだったけど、初めて会った同級生が次々と集まってきて「ナイッシュー!」って言ってくれたのがすごくうれしかった。ゴールを決める喜びに触れた僕はスポーツ少年団に入団し、監督にマルセイユルーレットを教えてもらったり、スルーパスを出す気持ち良さを知ったりしてどんどんサッカーにのめり込んだ。

小さい頃に体験したことや感じたことは、大きくなっても無意識に覚えているものだし、これからの自分を形成していく礎になっていく。夢中になってボールを追い掛けている子どもたちがこれからもサッカーを楽しめるように、僕も微力ながらお手伝いをしていきたい。

スクールのお手伝いは僕にとってもすごく新鮮な時間になっている。いろんな学びがあるチャンスをくださった赤嶺さんには感謝してもしきれない。

本当にありがとうございます!

特に小学1、2年生から感じた純粋に物事を楽しむ姿勢は、僕にも必要なことだと思う。全力でスクールを楽しんでいる子どもたちは短期間に成長している。ラダーのステップも、バウンドしたボールをシュートすることも、最初はできなかったのに回を重ねるごとにどんどんできるようになっている。

僕もライターとしてまだまだできないことが多い。質問もできるようにならないといけないし、もっともっと文章力を身に付けていかないといけない。就職活動をせずに寺田さんからいろんなことを教わり、実力をつけてライターへの道を切り拓くと決意した。だからこそ、焦りもけっこうあるし、プレッシャーも感じている。

だから、今の僕はスク―ルの子どもたちのように楽しみながら記事を書くことができないでいる。心配性だから常に不安な気持ちが混じり、心の底から楽しむことはできていない。もちろん楽しい瞬間もあるけど、不安を吹き飛ばすことは、22年間で形成してきたパーソナリティを壊すことを意味する。

「そんなことできるわけない」って思っていた。

だけど、スクールのお手伝いに行って子どもたちから楽しむことの大切さを感じた。目一杯にサッカーを楽しんで成長していく姿を見ていると、楽しむことが成長の近道なのだとも思った。

今まで無かった気持ちが芽生えた。

くよくよしていても前に進むことはできない。失敗したっていい。できなくても落ち込まない。

楽しみながら記事を書いていこう。


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